下水道委託強行に怒り 奈良市従 元の職場に戻せと集会

週刊『前進』04頁(2843号02面04)(2017/05/15)


下水道委託強行に怒り
 奈良市従 元の職場に戻せと集会

(写真 下水道民間委託強行に奈良市従労組が怒りの集会【4月26日 奈良市】)

 奈良市下水道民間委託反対の闘いは、これまで1年1カ月にわたり5回も民間委託を阻止してきました。しかし当局はついに5月1日からの民間委託を強行しました。本当に悔しい思いでいっぱいです。
 下水道をカネもうけの道具にし、非正規職は解雇、正規職は不当配転。住民には下水道料金の値上げをもたらし、安全は崩壊していく。当局自身が団交の場で「委託して、何十年か後、問題が出たら直営にするかもしれない。その時はお願いします」と、あらかじめ破産を認めるふざけきった対応です。
 JRと同じで、民営化は尼崎事故や地域切り捨てと同じことが必ず起きます。さらに森友学園や姫路こども園のように、政治腐敗・癒着・偽装が起きることも必至です。

労組の絶対反対の旗の下に団結

 この現実との徹底的な闘いは、労働組合の存在なしにできません。動労千葉や動労水戸のように、労働組合が絶対反対の旗を立てれば、地域や住民の怒りをひとつにした団結をつくることができます。その挑戦と委託への怒りを突きつけるため、市従組合は4月26日午後3時から、奈良市役所前で集会を行いました。
 雨の中、組合員と地域、他労組から85人もの仲間が集まり、「水道は命の問題。市長は住民や労働者の生活を真剣に考えろ! 市はライフラインを守れ!」と怒りがたたきつけられました。
 主催者を代表して市従労組委員長からのあいさつの後、当該第三支部長からの経過報告が行われました。続いて、第一支部、第二支部、第四支部、女性部からの発言があり、さらに、ともに闘う日教組奈良市、大阪市職、動労西日本からのアピールを受けました。どの発言も、攻撃への怒りと実践の苦闘からつかんだ中身が出され、感動的な集会となりました。市長部局・企業局への申し入れ書を提出した後、執行委員による団結ガンバローで締めくくられました。この集会の団結を武器に、民間委託撤回と不当配転撤回の新たな闘いに入っていきます!

民間委託と不当配転を撤回せよ

 絶対反対で最後まで闘いぬいたことにより、嘱託職員の仲間も含めて全員が同じ職場に配属されました。委託強行をもって終わるどころか、この勝利をもって、「委託撤回、元の職場に戻せ!」とさらなる団結拡大に打って出ていくということです。
 現在、国会で地方公務員法の改悪が狙われ、非正規公務員がさらなる「解雇自由」にされようとしています。まさに奈良市従の闘いは18年決戦の最先端の攻防です。国鉄闘争と自治体労働運動の攻防は、誰が見ても同じ闘いだとわかるようになってきました。
 朝鮮半島での侵略戦争が切迫する情勢の中、国鉄闘争を軸とした階級的労働運動がこれほど健在なのは、世界史的にも初めてです。だからこそ私たちの位置、責任は大きいと思います。みなさん、あらゆる攻撃を団結にかえて、ともに闘っていきましょう!
(竹内奈緒)
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