6・11国鉄集会に集まろう 戦争と民営化にここから反撃を

週刊『前進』04頁(2843号02面01)(2017/05/15)


6・11国鉄集会に集まろう
 戦争と民営化にここから反撃を


 国鉄闘争全国運動が呼びかける6・11全国集会は、戦争と民営化に対決する新たな闘いの出発点だ。安倍政権は「働き方改革」を叫んで8時間労働制をはじめとする労働法制の解体に乗り出し、社会を丸ごと民営化する攻撃をさらに強めている。そして、米トランプ政権とともに、朝鮮侵略戦争に突き進もうとしている。これに階級的労働運動の復権で全面的に対決する闘いが6・11集会だ。

韓国鉄道労組と連帯し戦争阻止のゼネストへ!

 朝鮮半島での戦争の危機が迫っている。米トランプ政権は、戦争突入をも射程に入れて、原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群を朝鮮半島沖へ向かわせた。4月末には海上自衛隊がこの米艦隊と共同訓練を実施し、5月に入って安倍政権は海自に米補給艦を護衛する「武器等防護」を行わせた。朝鮮での戦争に向け、安保戦争法が発動された、ただならない事態だ。さらに安倍は、戦争遂行のための共謀罪制定に全力を挙げ、憲法9条に自衛隊保持を明記する改憲を2020年までに成し遂げるとぶち上げた。
 安倍とトランプは、パククネ政権を打倒した韓国労働者階級の革命への決起を圧殺するために、朝鮮での戦争を策動している。同時に、戦争の実際の発動を食い止めているのも韓国の労働者の闘いだ。
 その韓国労働者との国際連帯を貫いてきた日本の階級的労働運動が、戦争への怒りを糾合し、力あるものとして登場することに、安倍は心底おびえている。
 6・11集会には、韓国鉄道労組ソウル地方本部の仲間も参加する。日韓労働者の連帯で戦争を絶対に阻止することが、この集会の最重要のテーマになった。
 6・11集会はまた、日本の階級的労働運動を牽引(けんいん)してきた全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉を軸に、労働運動の力で共謀罪を粉砕する闘いでもある。
 北朝鮮スターリン主義政権が反人民的な軍事対抗のためにミサイルを発射した4月29日、東京メトロとJR西日本の北陸新幹線、東武鉄道は「安全確認のため」と称して約10分間、運転を停止した。JR各社や大手私鉄も、今後、同様の事態が起きれば運転を停止すると表明した。JRをはじめとした鉄道会社が、排外主義を扇動し、労働者人民を戦争に動員する攻撃の先頭に立っている。
 JR職場で階級的労働運動をよみがえらせることが、これへの最大の反撃だ。それは、あらゆる産別の労働者を結集し、戦争阻止のゼネストを切り開くものに必ずなる。

もうけが一切の民営化で社会は崩壊させられた

 国鉄分割・民営化は30年を経て完全に破綻した。JR北海道が線区の半数以上を廃線にする計画を打ち出す一方、史上空前の利益を上げる本州JR3社は、株主配当の増加を決めた。政府は「分割・民営化の枠組みに反する」としてJR北海道への新たな国費の投入を拒んでいるが、JR東海のリニア新幹線建設には3兆円もの財政投融資資金が注ぎ込まれる。
 国鉄分割・民営化以来の新自由主義は、鉄道や医療、教育など人間が生きていく上で必要な手段をカネもうけの道具に変えた。もうからなければ、それは容赦なく廃止される。民営化は、生存さえできなくなる地方の破壊をもたらした。
 また、森友学園事件や加計学園事件が示すように、「日本会議」につながる安倍の盟友たちには、公共財産がただ同然で譲り渡された。規制緩和や特区はその絶好の手段になった。
 安倍政権はこうした攻撃を「選択と集中」の名でさらに激烈に進めている。小池都知事も東京都の丸ごと民営化を狙っている。
 国鉄分割・民営化は、2千万人の労働者が非正規職に突き落とされる出発点になった。JRでも、グループ会社の膨大な非正規労働者が、過酷な長時間労働を強いられながら月十数万円の低賃金にあえいでいる。
 今またJRは、業務を全面的に分社化し、JR本体の労働者に分社への転籍を強いようとたくらんでいる。第2の分割・民営化攻撃だ。安倍の「働き方改革」は、JRをモデルケースに、これを全社会に押し広げようとするものだ。国鉄分割・民営化によって解雇された1047名の解雇撤回を軸に、これに総反撃する集会が6・11だ。

安倍を痛撃した3月ダイ改阻止総連合統一闘争

 動労総連合は、JRダイヤ改定阻止の3月闘争を統一闘争として闘った。第2の分割・民営化攻撃粉砕の決戦は開始された。動労千葉運転士70人の3・4ダイ改阻止ストと、動労水戸を軸に常磐線延伸を迎え撃った4・1浪江現地闘争を中心とするこの闘いは、安倍を痛撃した。労働組合を解体し戦争への突入を狙う安倍に対し、ストライキの復権をかけた総力の反撃がたたきつけられたのだ。
 それはまた、安倍による地方破壊への住民の怒りと結びつき、地域からの反乱の火種をつくり出した。
 さらに、資本によって切り捨てられつつある中で、外注化の一層の手先となって延命を図るJR総連カクマルを打倒する決定的なチャンスを切り開いた。
 この闘いの意味をあらゆる労働者に伝えよう。動労千葉物販と1047名解雇撤回を求める署名をさらに拡大し、6・11集会への大結集を実現しよう。
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