新刊紹介 現代革命ライブラリー第1巻 『ヨーロッパ・アメリカ 労働者の反乱』 実践的な導きの書

週刊『前進』02頁(2840号02面04)(2017/04/27)


新刊紹介
 現代革命ライブラリー第1巻
 『ヨーロッパ・アメリカ 労働者の反乱』
 実践的な導きの書


 ロシア革命から100年の国際階級闘争の勝利と敗北から学びつくす本、『現代革命ライブラリー』の第1巻『ヨーロッパ・アメリカ 労働者の反乱―1930年代の階級闘争』が出版最前線から発行された。本紙新年号で予告された「革命に勝利する時代認識への新たな挑戦」のシリーズの創刊だ。
 『現代革命ライブラリー』は、2013〜14年に発行された『現代革命への挑戦―革命的共産主義運動の50年(上・下巻)』(革共同50年史刊行委員会編著)を土台とし、継承して、いわばその続編として、ロシア革命100年、そして今日の国際階級闘争を学び、その教訓をくみつくそうとする企画である。長引く大恐慌のもと、戦争と革命の時代が始まった中で、本当に勝利するために、是非とも学習と討論の材料にしてほしい。
 第1巻は、ロシア革命と地続きのドイツ革命とナチスの登場、世界大恐慌下のアメリカ労働者が創造した「シットダウン・スト」、フランスの戦後革命と「工場占拠スト」から人民戦線、スペイン革命と武装反革命スターリン主義の登場——この四つの国に焦点をあてて、30年代の労働者階級民衆の闘いを生き生きと描きだしている。
 人類初の勝利したプロレタリア革命であるロシア革命は、世界中のブルジョア支配階級に死の恐怖を与えた。それは帝国主義戦争を革命に転化し、労働者が支配する社会に変え、世界革命を通じて階級のない世界を築き上げる第一歩だった。世界史の根底的な転換点だった。
 ところが、革命ロシアがぶつかった困難に屈服したスターリンが一国社会主義論に転落し、ソ連スターリン主義として世界革命に敵対したために、国際階級闘争は圧殺された。その結果、ヨーロッパ、アメリカの階級闘争は敗北し、第2次世界大戦を許してしまった。しかしそれにもかかわらず、30年代階級闘争は、けっして暗黒一色ではなく、スターリン主義の裏切りのもとでも、労働者階級は自らの解放のために必ず立ち上がる存在であることを明々と示している。それを知ることは、革命の現実性をつかみ取ることであり、今日的に大変重要な意味を持っている。
 本書は、「反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命の旗のもと、万国の労働者、団結せよ!」を掲げる革共同綱領草案への確信をさらに深めるものだ。
 韓国、アメリカでの革命に向かっての激動、日本における安倍の絶望的凶暴化、戦争と革命の現実、革命的情勢のもとでの闘う労働者の実践的な導きの書である。今の時期に本書が世に出たことは決定的だ。
 解放をめざし、時代と格闘する青年労働者・学生の闘いの指針、団結を求める仲間との討論・学習の書として大いに活用しよう。
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