三里塚一斉行動 新署名運動始まる 騒音への住民の怒り続々

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週刊『前進』04頁(2839号03面02)(2017/04/24)


三里塚一斉行動
 新署名運動始まる
 騒音への住民の怒り続々

(写真 天神峰の決戦本部で朝の打ち合わせ 【4月15日】)


 4月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は第47回の空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。3・26全国集会の成功の上に、「農地死守、第3滑走路阻止」の闘志に燃えて全員が闘いぬいた。
 午前8時30分に、天神峰の市東孝雄さん宅離れ(決戦本部)に集合し、打ち合わせを行った。農地取り上げ強制執行阻止の請求異議裁判署名運動が、この日から本格的に開始された。署名を訴える新カラーリーフレットもでき上がった。周辺住民から集めるのはもちろん、「戦争反対」の声を上げる人びととの連帯を求め、署名を携えて国会前などへ積極的に打って出ることを確認した。
 またこの日用意された「反対同盟ニュース」第43号は、3・26報道に加え、夜間早朝の飛行時間延長策動に怒る住民の声、米トランプ政権のシリア攻撃を弾劾するアピールなどを載せている。
 全員が署名用紙、リーフ、同盟ニュースを携えて担当地域に飛び出した。汗ばむほどの陽気の中、事務局員の伊藤信晴さん、太郎良陽一さんは芝山町を回り、粘り強く対話を重ねた。伊藤さんは署名20筆を集めた。
 成田空港会社(NAA)は、3月から芝山町岩山地区の航空科学博物館内に「内窓体験ハウス」を設置した。内窓を取り付けた防音効果をアピールするというわけだが、住民から「寝室だけでなんの防音対策か」と怒りの声が上がっている。
 しかも「谷間地域」の住民は、内窓対策からも外されている。「谷間」とは、芝山町のA滑走路の延長線と第3滑走路予定地にはさまれた地域。二つの滑走路からの騒音に「はさみ撃ち」にされながら、「騒音の指数は基準値以下」と線引きされ、何の補償もない。
 反対同盟の訪問は各地で大歓迎された。地域を分断し破壊する空港と行政への怒りが語られた。若い全学連行動隊には期待と激励が寄せられた。
 この3日前、反対同盟と支援連は、第3滑走路予定地の現地調査を行った。予定地の境界線を確かめ、移転を強要される200戸の家々と山林、田畑などをつぶさに見て回った。そこで実感した第3滑走路への怒りが今回の一斉行動で住民に伝わった。「自分の地域でも空港機能強化反対の看板を立てたい」との相談も持ち込まれた。署名を訴えると、リーフ1面を飾る市東さんの勇姿が強い印象を与え、多くの人がペンをとった。
 行動を終え、夕方に再び本部に集合し闘いを集約した。この日一日で東峰地区など近隣から寄せられた分も含め、138筆の署名を獲得した。請求異議裁判の開始を喜ぶ住民の声も報告された。
 次回を5月14日と確認し、東峰の萩原富夫さんが「全員が発奮して署名をどんどん集めよう」と呼びかけ締めくくった。

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三里塚耕作権裁判・デモ
 4月24日(月)
 午前9時 千葉市・葭川(よしかわ)公園集合、
 市内デモ/ 10時30分開廷 千葉地裁

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