闘いは進む 青年の職場から 労働組合として闘うことが仲間へのオルグ 民間 東京 三好朋広

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週刊『前進』04頁(2837号02面04)(2017/04/17)


闘いは進む 青年の職場から
 労働組合として闘うことが仲間へのオルグ
 民間 東京 三好朋広


 2016年3月、私は職場で労働組合を立ち上げました。今の大恐慌で売り上げが伸びるはずもなく、会社はそのツケをすべて労働者にかぶせ、強労働、強搾取、権利破壊が日常的に横行していました。これは誰よりも青年労働者を直撃しました。人は足りない、仕事は終わらない、休日を眠り尽くしても疲労はとれない。安すぎる給料。生活すべてを資本に消費された結果、退職を選択する仲間たち。「搾り尽くして使い捨て」、これが職場の現実でした。
●労働組合を立ち上げた
 給料の安い青年を使い捨て、取り替えることで人件費を抑制する会社は当然青年をカス扱いします。「残業が多いのは君の仕事の仕方が悪いからだ」「仕事ができないから周りとの人間関係も悪いんだ」「生産性を上げれば万事解決だ」「コンプライアンスとは企業の身の丈に合った倫理観のことだ。会社の規模によっては守らなくてもいい法律もある」。思い出すだけで怒りが抑えられない経営者の暴言。労基法もろくに守らず、労働者を酷使する資本家ふぜいが知ったような口をきくんじゃない! 青年は自主退職したんじゃない、会社のせいでやめたんだ! 自分たちの職場は自分たちの力で変えてみせる。この思いで労働組合を立ち上げました。
 サービス残業廃止と労働強化反対・人員増を訴えてビラをまき、団体交渉もしました。すると職場は一変。強制されたサービス残業を廃止させ、30分未満切り捨てだった残業代を1分単位でつけさせ、36協定も結ばせました。なにより職場の仲間たちが変わり、今まで黙っていた人たちが徐々に意見を言い始めました。「給料低い」「ボーナス安すぎ」「仕事きつい」など。会社の圧力でみんな言えないでいること、でもおかしいと思っていることを職場を代表して表明することが労働組合の第一級の使命だとつかみ取りました。
●一番変わったのは私
 組合結成と闘いの実践で一番変わったのは私自身です。結成の前は、激務の影響で心身ともに不調の中、「自分がこんな状況で闘えるのか」「一人でやるのではなく仲間を増やして組合を結成する」と考えていました。しかし仲間づくりは簡単ではありません。これを突破する焦点が「今は一人でも断固やる! 自分が最先頭で決起する!」という決心でした。
 体を壊すほどの強労働は闘いによってこそ打開できる。労働組合で何をしたいのかは、闘う姿・実践で示す。闘うからこそ仲間に呼びかけられるんだ! ユニオンで徹底的に討論し、この転換をかちとりました。
 まず自分から職場の闘いに立ち上がる。それこそが仲間へのダイレクトなオルグなんだ。どんなに小さく見えても、すでに一人の闘いではない。一人の決起が、職場を、社会を一変させる時代が来た! 職場から新しい社会をつくる闘いに、意気高く躍り出よう! 職場の仲間は必ず決起する。ともに闘い、ともに勝利しましょう!

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