小池都政の正体は戦争と首切りだ 労働組合が闘えば必ず勝てる! 都営交通の民営化阻もう
週刊『前進』02頁(2836号02面01)(2017/04/13)
小池都政の正体は戦争と首切りだ
労働組合が闘えば必ず勝てる!
都営交通の民営化阻もう
大阪市に続き公営を廃止し全員解雇狙う
3月28日、大阪市議会は市営地下鉄・バスの廃止条例案を可決した。民営化であるにもかかわらず、国の地方交付税支援は継続する。吉村洋文大阪市長は「国も公営企業の株式会社化を後押ししている」と語った。新自由主義が大破綻しボロボロになって朝鮮戦争に突進する安倍政権が、「異例の便宜」を図って公営交通初の民営化・労組破壊をごり押ししている。市は来春を目標に地下鉄とバスを分離し、100%出資の株式会社のもとに置く。バスはすでに一部を委託済みの子会社に引き継ぎ、赤字路線は廃止。交通局全職員が解雇され非公務員で選別採用される。2012年以来の賃金カット継続を大阪交通労組(大交)が合意しており、人員削減と非正規職拡大、「働き方改革による生産性向上」=労働強化が加わる。当局は人件費削減と資産売却、地下街・不動産事業で10年後に100億円の収入を皮算用している。
こんな許しがたい攻撃は労働組合の屈服抜きになかった。しかし大交本部が裏切ろうと現場労働者の決起は不可避だ。闘いはこれからだ。橋下徹前大阪市長を倒したように絶対反対で闘おう。
外注化・賃下げを推し進める「都営存続」論
小池百合子都知事は大阪市にならって、都議選後の都営交通民営化を狙っている。都労連―東京交通労組(東交)は直ちに民営化絶対反対・小池打倒の路線で闘おう。労働組合が立てば、攻撃は完全に粉砕できる。3月25日の東交電車部大会では大交本部の許しがたい屈服が暴かれ、東交として小池知事―都政改革本部・上山信一特別顧問と対決し民営化反対で闘う議論が始まった。
東交本部はこれまで「都営の維持・存続」と称して外郭団体の東京都営交通協力会(協力会)や東京交通サービス株式会社(TKS)、はとバス株式会社などへの外注化と賃下げに協力してきた。駅の半分と清掃、バス誘導、売店などが協力会に委託され、食べていけない低賃金が強いられている。車両検査、変電設備はTKS、都バスははとバスに4分の1が委託されている。大阪市と同様、民営化の前段攻撃であり、分断と賃下げに手を貸す「都営存続」論を粉砕し闘おう。
JR・自治体・病院職場での勝利に続こう
職場は正規・非正規の労働者の労働で動いている。絶対反対の団結が力関係を変える。勝利が次々かちとられている。動労千葉はJR・千葉鉄道サービス(CTS)との団体交渉で、労働契約法「5年で無期雇用転換」を悪用して就業規則を改悪し「試験で合格しなければ解雇」とする解雇・労組破壊を粉砕する勝利をかちとった。岡山大学では持ち株会社による6病院統合構想の4月強行を阻止。昨年3月以来、非正規職の解雇を許さず、医学部・病院職場だけでも千数百人の「5年超え雇用延長」を認めさせて、非正規職撤廃への進撃が始まった。ともに18年解雇を打ち砕く決定的勝利である。(本紙2835号で報道)
36協定と残業拒否を武器に超長時間労働を許さない闘いが全産別で始まった。労働基準法大改悪の「月100時間残業」攻撃を粉砕し、労働組合を再生する闘いだ。
奈良市従の下水道民営化阻止闘争は、裁判闘争と結合し昨年に続き3月嘱託職員解雇・4月委託強行を粉砕した。追いつめられた当局は労働者の生活と存在をなめきった1カ月任用の攻撃をしかけ、怒りはさらに燃え上がっている。大阪・豊中市では04年の公立保育所8園民営化反対の激闘以来、当局は民営化方針を出すことができない。東京では、戦略特区による小池知事の「待機児解消」=規制緩和・公立つぶしと対決しデタラメな定員増計画を破綻させる闘いが拡大している。
闘えば勝てる。危機にあるのは当局・資本の側だ。ストライキで闘う労働組合をよみがえらせ、戦争・民営化、共謀罪に絶対反対で闘おう。安倍・小池打倒の都議選決戦で新しい労働者の政党をつくり出そう。