団結ひろば 投稿コーナー
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子どもの貧困テーマに野本三吉講演集会
神奈川 鈴木一久
3月18日、横浜市内で「『深刻化する子どもの貧困』 野本三吉講演の集い」を開催しました。私を含む4人の教育労働者OBが呼びかけ、85人もの参加で大きな成果を得たと感じています。
野本さんは、横浜・寿町で貧困児童と向き合い、日雇労働者組合を立ち上げ、共同体社会の重要性を追求してこられました。
講演では「現代の貧困は、職場・学校・地域社会が培ってきた共同性が徹底的に破壊され、人間的絆(きずな)が希薄化した結果です。経済的貧困も戦争もない、ともに生きられる社会をつくり出そう」と呼びかけました。
討論では、福島からの避難家族の子どもへの「いじめ」や、沖縄への差別問題が取り上げられました。定時制高校生の親子からは、学校現場にまかり通るヘイトと闘う中で世の中を変える仕事に就きたいとの思いが述べられました。
講演に先立つ基調提起で私は、津久井やまゆり園事件や森友学園疑惑を弾劾し、「こんな戦争と民営化、子どもたちの命も未来も奪う世の中は断じて許せない! 青年の先頭に立ってともに闘おう」と提起しました。
「子どもの貧困」は「労働者家族の貧困」、新自由主義による社会丸ごと民営化、総非正規職化、雇用・賃金破壊の結果です。放課後、アルバイトに追われる中高生は非正規労働者そのものです。これとの対決は、職場・地域での「労働の奪還」であり、ゼネスト―コミューン建設の第一歩です。国鉄分割・民営化絶対反対の国鉄闘争に展望があり、韓国・民主労総やアメリカ・UTLA(ロサンゼルス統一教組)との国際連帯こそが勝利の道です。
講師を含む事前の討論で、新自由主義の破産の現実として「子どもの貧困」を焦点化させたことが成功のカギでした。この成果を発展させ新たな企画に挑戦します。
学術会議検討委で山極京大総長を追及
京大同学会委員京 作部羊平
防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」をめぐり、日本学術会議がこれまでの「軍事研究を行わない」という立場から転換しようとしています。3月7日の「安全保障と学術に関する検討委員会」を傍聴してきました。
学術会議の「軍事的安全保障研究に関する声明案」はこれまでの立場を「継承する」としながらも、「自衛のための研究は議論が分かれる」として軍事研究絶対反対の立場を投げ捨てました。①出資元が軍関係でなく、②研究の自主性・自律性・公開性が担保され、③研究の適切性を審査する制度があれば問題ないと開き直っています。
山極京大総長が最悪の役割を担っています。キャンパスでは反戦ストに無期停学処分を下し、検討委では委員の一人としてお墨付きを与え、安倍戦争政治を「左」から支えています。
大学の軍事研究の本質は、国家・資本による教育研究の私物化です。同学会は「軍産学共同に抗議する申し入れ」を決議し、検討委当日に会場前で配りました。短時間で約100部がなくなりました。学生の闘いは大注目されています。
検討委の後、会場から出てきた山極総長と遭遇。処分撤回署名の受け取りを求める私に、始めは「1万人を超えたら考える」と言ったものの、すでに1万筆を超えていることを知ると突然「同学会だから受け取らない」「中核派とは話さない」と捨てぜりふを吐き、タクシーに乗って逃げていきました。署名1万筆と同学会の存在が山極総長のペテンを暴き、追い詰めています。
4月13〜14日の学術会議総会へ、同学会執行委は軍事研究絶対反対・処分撤回で闘います!
浪江の吉沢さん先頭に1500人がデモ
NAZENぐんま 清水彰二
3月12日、群馬さよなら原発アクションが高崎市城址公園で開催され、1500人が集まった。
NAZENぐんまは実行委員会から参加し、積極的に企画運営にかかわってきた。プレ企画で映画「A2―B―C」の上映会も行った。帰還強制との対決が問われる今年の3・11、福島県浪江町の希望の牧場・吉沢正巳さんに来てもらうことも決まった。
デモでは、希望の牧場の牛のモニュメントを数人がかりで押しながら、先頭で吉沢さんがマイクを握り、高崎駅前で福島の思いを訴えた。福島とつながるデモができた。
集会でもNAZENぐんまの仲間は、堂々と前日の3・11反原発福島行動の地平と意義を訴え、被曝労働拒否の労働者の闘いを訴えた。全体のカンパアピールもNAZENぐんまの仲間ががんばった。集会プログラムといっしょに群馬合同労組の「労働組合の力で原発とめよう!」というビラや星野絵画展のチラシ、高崎駅西口金曜日行動(タカキン)の「現状だより」などが全員に配布された。闘いの現実がNAZENを押し上げている。正面から闘いを訴えよう。
安倍戦争政治と一体の臓器提供と安楽死
東京 柴田佐紀
経産省の予算でブレインバンク(脳の冷凍保存)など死亡後の解剖法の規制が次々緩められ、移植を含め臓器を研究材料にするなど医療倫理が解体の危機にある。優生学に基づく政策が安倍政権の戦争政治と一体で進められている。安倍の後援会である晋精会が日本精神科病院協会の名義で多額の政治献金を安倍に渡している。
優生学思想に基づいて行われたナチスの安楽死政策「T4作戦」は批判され阻まれてきたが、戦争準備とともに今復活しつつある。
脳科学研究者であり精神科医の加藤忠史は、著書『脳(ブレイン)バンク』(光文社新書)で、患者会などに巧みに入り込み「福島県で震災被害者に生前のドナー登録を提案して大きな成果をあげた」と誇らしげに語っている。
加藤の脳研究は、「精神的な病は社会的に生み出された。矛盾を正さなくては解決にならない」という本来の考え方に対抗的に「科学的治療」を打ち出す。類として生きようとする感情、他者への共感、不正への怒り、矛盾に対する葛藤といったすべてを「心の病は脳という臓器の異常」と扱う。
その狙いは何か。精神を支配するショック・ドクトリンをモデルに、医療、介護を通じて労働者を管理し、安楽死と軍事医療や、臓器提供を「お国のために」と強制することではないか。
戦争に向かう時代、労働者すべてに関係してくる大問題だ。大学の軍事研究に反対する学生、教授、医療従事者、患者と家族、労働者すべてとつながり、一緒に闘いをつくりたい。
「森友学園」を労働者の立場でどう見るか
関西 吉川桜子
森友学園問題を労働者の立場からどう見るのか。
朝鮮戦争突入の危機を前にして、国としてまったく準備ができていない----ここに核心があります。
森友学園の「教育」とは「教育勅語を唱えさせる」戦争国家づくりそのものです。安倍首相も稲田防衛大臣もそれを賛美する。本当に許せません。しかし、「教育勅語を唱えさせる教育」を今、日本中でやらせることができているのか。朝鮮戦争をやろうとする安倍や稲田のような支配者にとっては、あらゆる場でそういう教育がまかり通らなければならないはずでした。
現実はどうなのか。日本会議と安倍政権が主導した国有地の不正な払い下げや、小学校開設の設置基準緩和によって、私立小学校の開設をやろうとしていたのが失敗し、今や籠池理事長に「認可を取り下げ」させて事件のもみ消しに走るという破産した姿をさらけ出しています。国家・資本に対して、私たち労働者はそういう力関係を強制しているのです。
日教組本部が「文部科学省とのパートナーシップ」路線をとって、労使協調・労使一体で、教育の民営化に協力していても、職場の労働者は「戦争絶対反対」「民営化絶対反対」なのです。労働組合を解体しない限り戦争はできません。それは、国鉄闘争30年間の闘いが切り開いてきた地平です。
私たち労働者は、ここに確信をもち、この森友学園問題は、「新自由主義=〈戦争と民営化〉の破産」つまり「チャンスの到来」だと、はっきりさせましょう。
私たち関西の労働者は、京都の舞鶴で2・26「高浜原発絶対反対」大行動を闘いました。
拠点となる労働組合をうち固めたとき、連合や日本共産党など体制内指導部の制動を突き破って、地域全体の労働者の決起をつくりだし、ゼネスト―革命を切り開けると確信しました。
関西では2・26大行動に続いて、メーデーで、狭山闘争で、2017―18年決戦を切り開くために新たな挑戦を開始します。ともに闘いましょう。
婦民支部結成し1年活動報告生き生きと
札幌 M・F
3月19日、札幌で「とめよう!戦争になるまえに!国鉄闘争に学ぼう!行動しよう!」と題して国際婦人デー集会を開催しました。婦人民主クラブ全国協議会北海道支部をはじめ、動労総連合北海道準備会の長尾信一さん、星野文昭さんのご家族、福祉・教育・自治体・合同労組・タクシー労組や反原発を闘う労働者、日本軍慰安婦問題に取り組む方々などが参加しました。
支部の活動報告では結成して以来、動きやすくなったこと、婦民を背負っていろんな集会や街宣に参加したり、各所を回って太くつながったり、月1回の例会で『婦民新聞』の読み合わせと討論をしていることなどが報告されました。
婦民事務局長の鶴田ひさ子さんが「ロシア革命100年 戦争と民営化絶対反対! 生きるためにたちあがろう!」と題して基調報告を行いました。冒頭、資本主義の終わりに全世界の労働者が決起している一方、これを圧殺するために支配者たちが戦争をしかけようとしているが、労働者の国際的団結で始まる前にとめよう、と方向性を提起しました。さらに、ロシア革命の口火を切った3・8国際婦人デーの歴史を振り返り、「医療も福祉も介護も教育も解体されているこの社会の変革・打倒なしには人が人らしく生きられない」と訴えました。
座談会では、国際婦人デーの歴史を踏まえた議論や、「親のネグレクトで制服を洗ってもらえない生徒の制服を教師が洗う」現状や、タクシーに乗車した自衛官が「ナカコク(中国)を仮想敵国とする訓練をしていて、本当に人を殺してしまうかもしれない」と危機感を持っていたという報告、「女性の解放なしに革命などありえない」などの意見も出ました。
最後に国鉄分割・民営化から30年、絶対反対と労働者の団結で闘い続けてきた国鉄闘争に勝利し、「労働者は誇りを持って未来を切り開いていこう!」と確認して集会を終えました。
民主労総の2女性と同じ考え共有できた
広島連帯ユニオン M・Y
3月5日、広島の国際婦人デー行動が韓国・大邱(テグ)から城西(ソンソ)工団労組委員長・金喜貞(キムヒジョン)さんと民衆行動・崔善姫(チェソンヒ)さんを招いて行われ、大成功しました。
前日の交流討論会では非常に密度の濃い議論ができました。民主労総の中でも委員長や大統領の選挙についてさまざまな考えがあり、最大野党の「共に民主党」も「新自由主義が好きで労働組合も壊してきた」などの発言がありました。労働者民衆の決起でパククネは罷免されましたが、私も大統領の顔を変えるだけで終わらせてはならないと思い、お二人の言葉をかみしめています。
2日間の行動を通じて私が最もうれしかったのは、お二人が女性解放や非暴力の問題について、私たちと同じ認識だとわかったことです。
ペクナムギ農民が警察の暴力で殺されたのに警察に感謝する人がいて、警察を批判する人が誤解されるという状況は、シールズがつくりだしたのと同じだと感じました。誰の誰に対する暴力かを問題にせず「非暴力」を掲げることは、国家権力の本質を覆い隠すものではないでしょうか。
また女性労働者は賃金や雇用などで差別を受けているが、それは労働者が解放された社会で100%解決されるという発言は、婦民全国協と共通するものです。いわゆるフェミニズムでは女性は解放されません。
集会後のデモは街頭で注目され、電車を待ちながら手を振ってくれる人もいて、私も笑顔で手を振って応えました。
2日間、集会の運営に携われたことを誇りに思います。この成功を糧に8・6ヒロシマ大行動に進んでいきたいです。