2・26舞鶴行動の意義と教訓 労組と住民の団結が核心 再稼働反対の怒りをひとつに

週刊『前進』04頁(2833号03面04)(2017/04/03)


2・26舞鶴行動の意義と教訓
 労組と住民の団結が核心
 再稼働反対の怒りをひとつに

(写真 「高浜原発再稼働反対! 労働者の力で廃炉に!」500人が元気にデモ【2月26日 舞鶴市】)

 自治体労働者と地域住民が団結し、闘えば再稼働は止められる——関西電力高浜原発(福井県)の再稼働に絶対反対を掲げて闘われた2・26舞鶴大行動は、地元の自治体労働組合が中心となって大成功した。この闘いの意義と教訓を明らかにしたい。
 絶望的危機にあえぐ米日韓の、核兵器の使用も辞さない朝鮮侵略戦争が超切迫している。この情勢の中で2・26舞鶴大行動を闘った意義は大きい。日本海側唯一の海上自衛隊の基地であり、戦時・平時を問わず今も朝鮮戦争の最前線の基地である軍都・舞鶴でのこの集会は、戦争を止める闘いそのものであった。
 動労西日本の2・28大阪事業所ストライキと一体で闘った今回の舞鶴闘争は、国鉄決戦の路線的中身、絶対反対の旗を打ち立てることで労働組合と地域をめぐる情勢を一変させ、大激流と分岐をつくり出した。国鉄闘争で闘ってきた私たちだからこそ絶対反対がもつ力を確信し実践できた。
 昨年の韓国・民主労総ゼネストの闘いを通じ、世界戦争(核戦争)情勢の時代に巨万の決起を呼びかけることは絶対に必要だ。時代認識をすえ、躍動感あふれる革命の息吹を全身で感じる感性が大情勢を招来する。舞鶴1万人大行動の呼びかけの核心はここにある。
 「ふんわり」とした1万人の統一戦線的なものを追求したのではない。絶対反対の路線が座って初めて結集軸が生まれる。路線を希薄化させて結集に固執すれば、国家と党派闘争に敗北する。
 また、イベント仕掛けで大衆を操作・誘導して集めるなら、労働者と地域住民を自己解放の主体と見ないスターリン主義と同じだ。高浜原発地元の音海(おとみ)地区の決起に「乗っかる」のではなく、ストレートに住民の怒りと結合した。
 原発や社会への怒りをもつ労働者、地域住民が自らの闘いとして舞鶴集会に結合した。拠点労組を主体として舞鶴集会を提起したことは、ロシア革命で2月革命を実現した立場と同じである。階級的労働運動路線における蜂起のイメージを具体的に描くことができた。

拠点労組と地域が相互に獲得

 つかんだことは、拠点建設が進めば地域の獲得も進み、地域の決起は拠点建設を加速させるということである。京都府職労舞鶴支部が階級的労働運動の拠点、ソビエトの中心軸となりうるかどうかの決定的な分岐点として舞鶴闘争はあった。
 労組の絶対反対の旗が立てば地域からの決起は生み出されるが、地域の怒りをセクト主義的にねじ曲げる日本共産党との党派闘争に勝たなければ、地域の怒りもただの「不満」に低められてしまう。怒りの根源を探り、社会の変革は階級的労働運動のもとでの団結によってこそ実現できると提起することで、共産党との党派闘争に勝ち、地域の決起を拠点労組と結びつけ、革命を実現する根拠を得るのである。
 集会を成功に導いた力は、関西総力の闘いとして自治体産別委員会をはじめ教育労働者や婦人民主クラブ全国協議会などがオルグ戦、街頭宣伝などの現地行動をやり抜いたことだ。産別委員会(戦線)×地区党の蜂起戦として、自らの地区での拠点建設と結びつけて関西の同志は決起した。
 とりわけ、八尾北医療センター労組と連携して舞鶴で実施した甲状腺エコー検査は、私たちの反原発闘争の路線をさらに深めた。原発関連労働者と具体的に結びつく決定的な水路であり、合同労組をつくる契機となる。
 宣伝・扇動においても画期的地平を実現した。約4千部の『前進』の全戸配布を意識的に設定し、『前進』が拠点と地域を獲得する架け橋となった。機関紙闘争の水準をいま一歩押し上げた。約3万枚のビラ配布は面を制圧する闘いとなり、「集会を知っている」と抜群の宣伝力となり、集会の結集に結びついた。

党派闘争通じて地区党の建設を

 舞鶴闘争は日本共産党との本格的な党派闘争に入り、京都府職労全体を獲得する壮大な闘いに突入した。共産党は〝集会の提起の仕方が問題、手続きがおかしい〟と形式論でしか批判できず、被曝労働拒否や避難訓練批判の中身には絶対に言及しなかった。もはや共産党は「路線的批判」で現場に制動をかけられず、逆に現場から賛同が出てきたことで、路線で勝負すれば共産党に勝てることがわかった。その中で舞鶴支部の団結が生まれ、党と労働組合の一体的建設が進むのである。
 最後に総括としては、巨大な地区党建設である。地区党が路線的に立って革命を呼びかけ、「実践的企て」に乗り出せば、労組を軸とした地域拠点の建設は一挙に進む。八尾北労組、奈良市従教育支部、高槻植木団地の闘いがそうであるように、拠点労組がいっそう強固になり、地域への波及力も増し、ソビエト建設に突き進むことができる。この力で17―18年決戦をプロレタリア革命に転化しよう。
〔革共同関西地方委員会〕
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