●新入生の皆さんへ/全国大学からの訴え 大学から戦争絶対反対の闘いを
●新入生の皆さんへ/全国大学からの訴え
大学から戦争絶対反対の闘いを
権力と闘い団結守る
法政大学文化連盟委員長 武田雄飛丸
新入生のみなさん! 法大闘争は11年前の2006年3月14日、立て看板・ビラまき規制に反対してデモを行った学生29人が公安警察に全員逮捕され、退学処分を受けたことから始まりました。
以来、法大当局は「施設管理権」と「営業権」を掲げて学内での一切の政治・言論活動を禁圧し、際限のない規制強化を進めています。規制撤廃と処分撤回を求める学生に対しては警察権力と結託した弾圧を行い、これまでに延べ126人を逮捕、34人を起訴、13人を処分してきました。
08年には、サークル連合として学生自治の中軸を担っていた文化連盟も非公認化されます。しかし私たちは、全学連とともに「一人の仲間も見捨てない」を合言葉に決起し、あらゆる弾圧をはねのけて団結を守りぬいています。法大闘争は学生の団結のみに依拠する闘いであり、大学・教育と社会のあり方そのものを問う闘いであり、国家権力・国策との非和解の闘いです。
森友学園事件で明らかなように、安倍政権は幼稚園から大学までの全領域で教育の国家統制強化と軍国主義化を狙っています。とりわけ大学においては、軍事研究が大々的に促進されようとしています。
これに対し、「リベラル」を掲げる田中優子法大総長は批判的な態度を装っていますが、これは国策への追従や学生弾圧を覆い隠す欺瞞(ぎまん)です。
法大は現に、安倍の「大学改革」を推進して文部科学省選定の「スーパーグローバル大学」認定を受け、多額の助成金を得ているのです。軍事研究の根拠である産官学連携を推し進め、国策と営利追求の妨げとなる学生自治を破壊してきた法大のようなあり方が安倍政権を支えています。
法大闘争の勝利は、「リベラル」の化けの皮をはがし、国家・資本と癒着する大学そのものをひっくり返すことで安倍政権打倒に直結します。
学生こそ大学の主人公です。ともに立ち上がろう!
戦争協力を許さない
京都大学同学会書記長 阿津良典
新入生のみなさんに京大の話をします。情報公開が重要といわれる今、京大は学内での情報公開の場を減らしています。 情報公開連絡会は「これまで通り毎月開いてほしい」と何回も要請しているにもかかわらず、13カ月連続で中止です。京大・山極寿一総長は、公の場では「学生との対話を重視する」と言っていますが、実際は対話を拒否し続けています。
山極総長はまた、学生自治への規制も強めています。2015年春には、学生自治会の代議員会開催を認めない『告示』を出し、当日は妨害のために数十人の職員を動員しました。16年秋には学生の学内集会を禁止する『告示』を出し、その「根拠」として1950年の朝鮮戦争時につくられた「規程」を持ち出しました。また、京大のこうしたあり方を批判した学生の看板を、職員を使ってバキバキに踏み砕かせ撤去させました。さらに寮自治も侵害しようとしています。
もっともおかしいのは、「戦争しないゴリラに学べ」と言って「反戦派」を装う山極総長が、15年秋の「安保法強行採決」と「大学への軍事研究強要」に反対した学生のストライキを「営業妨害だ」として刑事告訴し、学生を警察に売り渡したことです。しかも全員無罪(不起訴釈放)だったのに、昨年7月に僕を含む4人に「無期停学処分」を下しました。
スト直後は、「京大は軍事研究をやっていない」「学生の勇み足だ」という声もありました。しかし今年、京大が米軍から2070万円のカネを受け取っていた事実が暴かれました。山極総長はこの件に何もコメントしません。結局、政府と一体の戦争政策協力者です。「自由の学風」を唱える山極総長も、どこにでもいる権力者と同様、不都合な事実を隠して学生自治を壊しています。こんな京大を変えるため、積極的に学生自治会を担おう。4月26日の京大集会に集まってください!
行動することが大切
東北大学学生自治会 青野弘明
新入生のみなさん、入学おめでとう! 私が学生自治会運動に参加したきっかけは、福島第一原発事故での東京電力と政府の「命よりカネ」という犯罪的・殺人的な対応を目の当たりにしたことです。その当時、多くの人びとが国会前に集まり「原発反対!」と声を上げました。私も集会やデモで一緒に声を上げましたが、その声は無視され、いま疑いを含めて185人の小児甲状腺がんをはじめ健康被害が出ています。高濃度放射能汚染地域への帰還強制が始まっています。本当に許せません。
原発事故から学んだことは、「おかしい」と思った時に行動すること、大学の中から行動することの大切さです。「原発マネー」で原発推進に加担してきた大学のあり方こそが原発事故に行き着いてしまいました。こうした構造と立ち向かう運動をつくることが絶対に必要です。
いま東北大学では、安倍政権の「戦争と働き方改革」問題が焦点になっています。東北大学で働く教職員・事務員など総計3243人の労働者が18年の3月31日で雇い止め解雇されようとしています。2004年の国立大学法人化による予算削減で、一方で働く労働者の解雇、他方で「産官学連携」の名のもとに軍事研究や資本のカネもうけになる研究が進められています。
こうした状況を背景に今年1月末、私への「公務執行妨害」容疑のデッチあげ逮捕がありましたが、学内外からの多くの抗議の声で不起訴釈放をかちとりました。
大学・教育は、私たちの未来を創造するためのものであるはずなのに、カネもうけの道具となって労働者の未来を奪っています。未来を破壊する戦争に利用されようとしています。大学のあり方が問題になっていることに全国の人びとは気付き始めています。大学の主人公である学生が立ち上がる時です。学生の団結した力で大学と社会を変革しよう。ともに学生自治会運動を始めよう!
自治会先頭にストへ
広島大学学生自治会委員長 森田寛隆
広大学生自治会から、大学と社会を変えるストライキに立とうと呼びかけます。広大学生運動は「被爆地大学」として、被爆者を先頭とした反戦反核運動と結び付き、社会全体を揺り動かしてきました。だからこそ政府も広大を「支配の要」と位置付けてきました。
建学理念の「平和を希求する精神」は1950年に文部大臣から初代学長に就任した森戸辰男の言葉ですが、彼は武装容認の「現実的平和主義」を掲げて反戦反核運動に対立し、原爆詩人の峠三吉に「広大学長は『戦争を肯定する平和』を唱える」と批判されました。私たちの先輩はこうした欺瞞をのりこえ、「戦争絶対反対」で立ち上がってきました。
今、広大経営協議会には日本最大の軍事企業である三菱重工が入っています。欺瞞的に「平和」を掲げて「ヒロシマの怒り」を封じ込めるのが当局の一貫した役割です。
また広大は「100年後も輝く大学」を掲げながら、非正規教職員の大量解雇を進めています。今や半数を占める非正規職労働者の一斉解雇の理由は「運営費交付金の削減」。削減する政府と対決せずに人間を切り捨てる、こんな大学に未来を説く資格などあるでしょうか?
反戦運動と教職員に対立する大学当局になんの正当性もありません。私たちはこうした本質を暴き、広大教職員やストライキで闘う広大生協労組と結び付いて、戦争絶対反対、大学を学生の手に取り戻す運動を展開してきました。広島は今年、「核先制使用」を公言する安倍・トランプとの決戦場になります。大学支配を打ち破るストライキで戦争を止めよう!
学生が大学の主人公
富山大学 藤井優輔
新入生のみなさん、入学おめでとうございます! 世界は保護主義・排外主義のトランプ政権登場と朝鮮戦争切迫という激動の時代に突入しています。私たち一人ひとりに、労働者と学生を搾取・支配し弾圧する資本家の側に立つか、それとも社会を変革する立場に立つのかの選択が迫られています。
安倍政権は民営化・外注化を進め、人間が生きるための公共施設・社会基盤の崩壊と青年の非正規職化を引き起こしています。原発事故にもまったく責任を取らず、避難者への援助打ち切り、帰還・被曝を強制しています。絶対に許せません。
大学では、奨学金による借金・貧困や大学の軍事研究が進められ、軍事研究予算も今年度から110億円にはね上がっています。森友学園事件を見ても、戦争教育と大学の戦争動員の意図は明白です。大学・教育はこれで良いのでしょうか?
富山大学当局は大学の軍事研究を一切批判しないどころか、北陸電力と一体で原発再稼働を推進し、学内では原発推進と軍事研究に反対する学生のビラまきを禁止・弾圧しています。しかし、京大反戦ストが示したように、軍事研究を担わされる学生こそが実力で声を上げることが必要です。韓国でも学生がパククネ打倒の先頭に立ちました。米国でも学生が反トランプデモを牽引(けんいん)しています。日本でもできます!
学生こそキャンパスの主人公だという自信を持って全学連に結集しよう。富大学生自治会を建設し、一緒に社会を変革する学生運動をやろう!