豊洲移転の狙いは民営化 都労連先頭に絶対反対を 北島さん先頭に都議選勝利へ

週刊『前進』04頁(2831号03面04)(2017/03/27)


豊洲移転の狙いは民営化
 都労連先頭に絶対反対を
 北島さん先頭に都議選勝利へ

五輪を口実に移転強行狙う

 東京都の小池百合子知事は豊洲問題のすべての責任を元知事の石原慎太郎になすりつけ、結局は豊洲移転を強行しようとしている。豊洲移転は民営化攻撃そのものである。小池知事の本性は、都の開設する11市場の全面民営化である。さらに都営交通をはじめ、都業務の丸ごと民営化だ。
 このすべてを「東京オリンピック成功」の大義名分を掲げて強行しようとしている。3兆円もの大金をかけて行おうとしているオリンピック自体が、福島圧殺であり、大民営化ととてつもない利権のかたまり、国威発揚のイベントである。都の労働組合こそが「オリンピック絶対反対」を鮮明に掲げ、小池の民営化攻撃と真っ向対決しよう。
 民営化の最大の本質は労働組合破壊である。11市場の民営化とは都庁職の現業である市場労働者全員の非公務員化であり、首切りと非正規職化だ。都労連を解体する攻撃そのものである。それは食の安全の破壊をもたらし、利権をめぐる腐敗・不正と一体である。
 韓国のパククネ以上に民営化推進、腐敗・不正にまみれた極悪人が安倍・石原であり、小池知事なのだ。その全員が極右・日本会議に連なる連中である。朝鮮半島・東アジアでの核戦争を策動し、改憲に突き進んでいるのも同じ連中である。
 韓国鉄道労組は「労働者を殺す民営化は悪」「競争はやめ、ともに生きよう」という世論をストライキによってつくり出した。民主労総のゼネストと100万民衆総決起は、ついにパククネの罷免をかちとった。民主労総と同じ闘いに今度は日本で決起しよう。それは、戦争と民営化絶対反対、小池・安倍打倒の闘いを労組を先頭に巻き起こすことだ。

小池の正体は石原と同じだ

 都議会百条委員会では3月19日に元副知事の浜渦武生、20日に元知事の石原慎太郎が証人喚問された。浜渦や石原が傲然(ごうぜん)と開き直り責任転嫁する姿に、ほとんどすべての人びとは怒り心頭に発したが、都議会の全会派は彼らの責任逃れを許した。完全な茶番である。
 石原は、3時間の質疑を1時間に短縮した上で、今月3日の記者会見同様、「担当者に一任していた」「詳細は記憶にない」と繰り返した。さらに、「小池知事は速やかに移転を決断すべき」「何で豊洲を放置するのか」と主張し、「(地下水の基準について)ハードルが高すぎた」「基準にとらわれず、都民のことを第一に考えるべき」と述べ、食の安全や市場の労働者の安全など放り捨てて移転せよと言い放った。断じて許せない。
 この石原がやろうとしてできなかった豊洲移転と民営化を、現在、強行しようとしているのが小池知事である。小池知事が率いる「都民ファーストの会」の都議会議員・音喜多駿は著書の中で、〝支持率の高い小池知事が「さあ豊洲に行きましょう!」と宣言すれば多くの都民は納得する〟と書いている。ここに小池知事の本性見たりだ!

絶対反対貫く労組と政党を

 3月19日に豊洲市場の地下水再調査で国の環境基準値の最大100倍のベンゼンが検出された。基準値を上回るベンゼンは19カ所で、ヒ素は5カ所で、不検出が基準であるシアンは18カ所で検出された。「地上と地下は別」「地下水対策をすれば問題ない」と言い張る専門家会議に対し、築地の労働者の怒りが爆発した。こんな毒まみれの地帯に食品卸売市場を造ったこと自体が犯罪だ。
 この結果に小池知事は直撃されつつも、結局は「科学的に安全」という御用学者などで構成される専門家会議や市場問題プロジェクトチームの判断を掲げて豊洲移転を強行し、「豊洲が市場会計全体の足を引っ張るわけにいかない」という口実で全11市場の民営化に突き進もうとしている。
 都議会は民営化と闘う気など初めからない。小池への完全な総屈服・総翼賛である。この構図をぶち破る闘いが都議選決戦である。都議選は都の労働運動全体の命運を決する位置に押し上げられた。北島邦彦さんを押し立てて、民営化絶対反対で闘う労働組合と新しい労働者の政党をつくろう。国鉄・都労連・都議選決戦で勝利しよう。
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