三里塚3・26全国集会(成田市赤坂公園)へ 市東さんの農地守ろう 強制執行攻撃粉砕へ大結集を
三里塚3・26全国集会(成田市赤坂公園)へ
市東さんの農地守ろう
強制執行攻撃粉砕へ大結集を
米日帝国主義による朝鮮侵略戦争の危機が迫る情勢のもと、三里塚芝山連合空港反対同盟は農地強奪攻撃と安倍戦争政治に対し大反撃を開始した。51年の闘いの中で「戦争絶対反対」を貫いてきた三里塚は、その真価をかけ立ち上がっている。天神峰・市東孝雄さんにかけられた強制執行攻撃をうち砕き、全国から天神峰現地に駆けつけ、決戦カンパを届け、市東さんと交流し、農地を守り抜こう。3・26全国総決起集会(成田市・赤坂公園)に大結集しよう。
国・NAAを追いつめ新たな裁判が始まった
「今日、またひとつ空港会社側を追い込んだと思います」
3月2日、新たに始まった「請求異議裁判」(千葉地裁民事第5部・高瀬順久裁判長)の報告集会で、市東さんが闘いの正義を確信した表情で発言した。
この裁判は民事執行法のもとで争われているが、同法は身近な例で言えば、離婚時に取り決めた養育費や判決が命じた賠償金が支払われない場合の回収などに用いられる。強制執行は債務者の生活を侵害することになるため、執行請求に対する不服申し立て(請求異議)も定められている。
「二度と強制的手段はとらない」との意思を公的・社会的に明らかにした成田空港会社(NAA)が、最高裁上告棄却によって確定した反動判決に基づいて強制執行を求めることなど、絶対に許されない。請求異議の訴えで、口頭弁論が開かれるのは非常にまれと言われるが、市東さんの主張が千葉地裁を圧倒し、理のあることとして裁判を開始させたのだ。千葉地裁が請求を許可しなければ、強制執行はできない。「判決は確定しても執行はさせない」という、かつてない勝利の地平に勇躍踏み出したのである。
成田空港は事業認定が失効し、土地収用法に基づく強制収用はできなくなった。この空港建設の破綻の上に、裁判所を収用機関の代わりに使い、民事訴訟で国策としての農地取り上げをやろうというところに、国とNAAのデタラメと卑劣さ、矛盾と危機がある。市東さんと反対同盟の不屈の闘いがそれを暴いた。
他方、もうひとつの農地裁判である耕作権裁判は、開始から10年を超える裁判闘争としてNAAを追いつめている。この裁判はもともとNAAが市東さんに対し「NAAの所有地を不法耕作している」として訴訟を起こしたものだが、このうそを完全に粉砕し、逆にNAAの証拠偽造をはじめとした違法・無法を法廷で暴き続けてきた。
51年の闘いの地平に立ち、強制執行に対しては実力闘争を構えながら、三里塚は国やNAAの攻撃を押し返している。
決戦本部構え実力で闘う!
反対同盟は、これまでの署名運動・賛同運動で積み上げてきた「強制収用許すな」の声を背景に、新年旗開きで闘争宣言を発し、決戦本部を構え、市東さんとともに体を張って闘う態勢を築いてきた。
「強制執行を許可するな」と千葉地裁に迫るデモを1月30日、2月14日、3月2日と連続してやりぬいた。
決戦本部には、動労千葉をはじめ、百万人署名運動、市東さんの農地を守る会・茨城、全国農民会議・新潟など、多くの人びとが駆けつけ、陣中見舞いに訪れている。
強制執行切迫情勢は本質的に変わりはないが、それをさせない力関係をつくり出し、新たな裁判闘争を切り開いたのだ。
軍事空港建設を許さず三里塚から戦争阻もう
3月1日から4月末まで強行される米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」は、北朝鮮スターリン主義・キムジョンウン(金正恩)政権の転覆=「斬首作戦」をも狙った「作戦計画5015」の全面的な発動であり、朝鮮戦争への実質的突入だ。米帝トランプがいつ本番に踏み込んでもおかしくない。安倍もこの朝鮮半島・東アジアの戦争切迫に対し、「敵基地攻撃能力を持つ」と叫び、「新共謀罪」導入を狙っている。
戦争体制をつくるには、階級攻防の最先端で闘う勢力をつぶさなければならない。だから歴代政権は、動労千葉と三里塚反対同盟をつぶそうとあがいてきた。しかし、つぶされるどころか、さらに闘いを前進させている。
戦争突入情勢の中で、3月決戦は安倍政権との真っ向激突の闘いだ。
動労総連合は3・4〜5、全国統一ストライキで朝鮮戦争阻止・安倍政権打倒の3月決戦の火ぶたを切った。
闘う労働組合が中心に立ち、労農連帯・国際連帯のもとに全人民が団結して闘うことが戦争を止め安倍を倒す力だ。労働組合の大結集を軸に3・26の爆発をかちとり、底なしの腐敗を深める安倍政権を打ち倒そう。軍事空港建設を阻止しよう。
青年労働者・学生の力でこの社会を変える時
韓国の労働者人民はついにパククネを打倒した。日本でも民衆総決起にいたる怒りは地に満ち満ちている。
NAAの夏目誠社長は空港機能強化=第3滑走路問題での対話型説明会で「理解が進んでいる」とうそぶいた。冗談ではない。騒音下住民の怒りの火に油を注ぐだけだ。第3滑走路問題での人民の沸き上がる決起・総反乱にNAAと権力は恐怖している。
「選択と集中」という名の地方切り捨てに対し、動労千葉は内房線切り捨てに反対する住民と深く結びつき闘っている。福島の帰還強制・住宅補助打ち切りに、実力居住の決起が生まれ始めている。沖縄では3月19日、すべての基地撤去まで闘う新たな運動体、「国際連帯・共同行動沖縄」が結成される。
闘ってこの社会のあり方そのものを変えよう。
決戦のただ中で、宣伝の決定的な武器として現地闘争本部発行の新三里塚パンフ「労働者は鉄路を武器に 農民は農地を武器に」が完成した(写真上)。注目は「労農学座談会」。反対同盟の伊藤信晴さん、太郎良陽一さん、動労千葉の佐藤正和執行委員、全学連の斎藤郁真委員長が、「それぞれの三里塚闘争との関わりから、三里塚闘争とはどういう闘いなのか、その魅力と勝利の展望について」7㌻にわたり語っている。
「動労千葉は一番に現地に駆けつける。今年は本当に元気になる。わくわくする」(佐藤執行委員)
「悩んでいる若者からすれば、この人の背中に続こうと思える闘いです」(斎藤委員長)
まさに三里塚は闘う人びとに希望と活力を与えてきたのだ。青年労働者、学生の中にパンフを広げ、3・26への結集を呼びかけよう。3・26から動労総連合のスト決起と呼応した北総人民総決起を実現し、日本におけるゼネスト―革命の道を押しひらこう。
〔幸崎淳志〕
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労農連帯パンフを発行
「労働者は鉄路を武器に 農民は農地を武器に―労農同盟で社会を変えよう」
三里塚現地闘争本部発行。解説、座談会、現地案内、アピールなど。フルカラー12㌻。頒価100円。
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三里塚裁判日程
◎耕作権裁判
4月24日(月)午前10時30分 千葉地裁
(傍聴券抽選のため30分前に集合)