マル学同・京大支部の訴え 軍学共同研究に絶対反対貫き学生は朝鮮核戦争阻む先頭に

週刊『前進』02頁(2828号02面04)(2017/03/16)


マル学同・京大支部の訴え
 軍学共同研究に絶対反対貫き学生は朝鮮核戦争阻む先頭に

(写真 昨年12月12日に京大生と全学連が4学生の処分撤回を訴えて京大キャンパスで学内集会とデモ)

 3月10日の韓国憲法裁判所による「パククネ大統領罷免決定」によって、まったく新たな情勢に突入した。同時進行する史上最大規模の米韓合同軍事演習ともあいまって、韓国階級闘争では「戦争か革命か」——内乱含みの激突が始まる。民主労総を先頭とする韓国労働者階級は、ゼネストでもってパククネ打倒から労働者革命への道を切り開いている。
 ロシア革命100年、マルクス主義・レーニン主義を21世紀の現代に復権し、革命的労働者党を全世界につくり出そう。

戦争に加担する京大当局許すな

 日本での闘いが決定的だ。2017年決戦は第一に、朝鮮侵略戦争絶対阻止の闘いだ。この戦争は、朝鮮半島での革命をつぶすためのものだ。「政権内で武力行使を含めた選択肢を検討するよう関係部局に要求した」(マクファーランド米大統領副補佐官)というトランプ政権の動き、3月15日からの「北朝鮮情勢の緊急協議のため」というティラーソン国務長官の訪日。情勢は風雲急を告げている。この戦争情勢を一挙に促進したものが、2・10安倍・トランプ会談と「核兵器使用」を宣言した日米共同宣言だ。そして安倍は3月5日の自民党大会で自民党総裁の任期を「3期9年」に延長し、改憲発議へ「具体的議論をしていく」と明言した。
 第二に、改悪労働契約法・派遣法による有期雇用・派遣労働者の18年の一斉解雇は始まっている。労働者階級全体が生きるための決起を開始しつつある。ここに革命の現実性がある。
 第三に、3月4〜5日に動労総連合が3桁の規模でストライキに立ち上がったことは感動的だ。韓国と同様、日本における外注化・民営化反対闘争は、社会的反乱を巻き起こしゼネストへの道を切り開く。また、新共謀罪をはじめ治安弾圧の強化、新天皇即位による国家主義の全面化策動、森友学園事件に象徴される支配階級の底なしの腐敗と分裂も17年を階級決戦へと押し上げる。
 朝鮮核戦争の切迫と一体で、京大も歴史的転換を開始している。一つに、米軍からの資金供与による軍学共同研究だ。いま一つは、京大反戦ストに対する4人処分を契機に、京大当局は戦後的大学自治を自ら破壊し始めた。「熊野寮の捜索」と題し『Campus Life News No.12』に掲載された川添信介副学長署名の記事は重大だ。川添は警察権力の大学敷地内立ち入り(家宅捜索)を一切批判しないばかりか、熊野寮の自治活動に矛先を向けた。京大当局の戦争加担が治安弾圧への率先協力として開始されている。

大学は社会発展の桎梏となった

 学生運動の歴史的高揚をつくり出そう! 第一に、朝鮮核戦争の切迫をプロレタリア革命に転化する闘いの先頭に学生運動が立とう。戦争で幾百万の人びとの命が奪われる現実、ヒロシマ―ナガサキの歴史を知りながら核兵器の使用が宣言される現実に、人間としての怒りをほとばしらせよう。その戦争は一握りの独占資本の利益のためであり、韓国での革命を圧殺するための不正義の戦争であることを暴き出そう。革命で資本の支配を終わらせる以外に戦争を止める道はない。学生運動の理論的・行動的先進性が求められている。17〜18年の労働者人民の総反乱を学生運動が牽引(けんいん)しよう。
 第二に、「軍産学共同」に象徴されるように、大学・学問はもはや社会発展の桎梏(しっこく)となっている。解決の道は、新自由主義大学の根底的破壊(解体)とプロレタリア革命の中にしかない。人類と社会全体の発展のためにあるはずの大学・学問が、軍事利用・原子力推進などで労働者民衆の命や未来を奪っている。
 高額な学費と「高利子ローン」と化した奨学金で、学生の未来が破壊されている。一切の原因は学生自治解体と一体で進む教育の民営化(私物化・商業化)にあり、04年の国立大学法人化(および同年の日本育英会の「日本学生支援機構」への独立行政法人化)がこれを一挙に進めた。
 大学運営を牛耳るのは経営協議会に巣食う大独占資本だ。大独占資本(軍需資本)と国家の下僕と化した大学のあり方を学生・教職員の力で変革する闘いは、労働者階級が資本の支配を職場から団結して覆していく闘いと完全に一つだ。「肉体労働と精神労働の分裂」の止揚を通した学問・研究活動への全人民の参画を通して、資本主義のもとでの学問の私物化・細分化・閉鎖性をうち破り、真に大学・学問を社会全体の発展のためのものへ変革しよう。
 4月新歓は米韓合同軍事演習の真っただ中であり、4月12〜13日に開催される日本学術会議総会では「戦争のためのあらゆる研究は行わない」としたこれまでの声明が骨抜きにされようとしている。大学・学問の最後的変質が始まろうとしている。キャンパスからの闘いのみがこれを粉砕できる。マル学同京大支部は軍学共同絶対反対の闘いを京大全学の怒りを引き出し、組織するために決起する。4月新歓闘争を、全世界の革命のうねりと一体で推進しよう。
(マルクス主義学生同盟中核派・京都大支部)
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