署名運動の拡大を 3・11集会発言から
署名運動の拡大を
3・11集会発言から
被曝労働拒否浪江延伸阻む
動労水戸委員長 石井真一さん
「2011年3・11」から6年目の今日の日を迎えていますが、福島第一原発事故はまったく収束していません。にもかかわらずJR東日本は浪江町の一部避難区域解除にあわせて、4月1日には常磐線を小高から浪江まで延伸しようとしています。すでに試運転を開始しています。絶対に許せません。
動労水戸は3月4日、運転士を中心にダイヤ改定と浪江延伸反対のストライキを打ちぬき、水戸駅前で街頭宣伝を闘いました。そして5日、動労総連合の仲間とJR東日本本社への抗議行動を闘いぬきました。常磐線の浪江延伸、福島県民は20㍉シーベルトまで被曝してもいいということはまったく根拠がないことです。どんどん避難区域を解除して、福島県民に被曝をして暮らせと強制するJR東日本、安倍政権に対して、被曝労働を拒否し徹底して闘います。
富岡まで10月に延伸することも昨日、発表しています。富岡駅は津波をかぶった駅です。海が丸見えの同じところに駅を造り、線路を引いています。こんなものを許せる労働者がいるのか、福島県民がいるのか。私たちはその怒りの先頭で闘いぬきます。
「町が崩れる」浪江町の現実
浪江町・希望の牧場代表 吉沢正巳さん
僕はおそらく浪江町でただ1人、この6年近く、小高地区と浪江町の境目で勝手に住んでいた人間です。今も315頭の被曝した牛が生き残っています。牛は殺処分しろという指示が国から出ています。僕が折れれば牛たちは殺されてしまいます。意地の問題として、この正しさを貫きたいと思います。
浪江町の(一部の)避難解除がいよいよ3月31日です。「さようなら浪江町」と僕は言っているんです。これは本当の話じゃありませんか。若い人、子どもたちは絶対に帰らない。学校は全部休校です。実質上の廃校です。子どもたちも若い人も帰らない場所は、やがて崩れていく。それが今始まっている。浪江町全体でなんと2千軒の住宅解体ですよ。延々と家を取り壊して砂利敷いて、さようなら。そういう光景をあちこちで見る。
(浪江町の)帰還困難区域の人たち。生きてもう自分の家には帰らないことがわかっている。なんとその面積は町の70%だ。お墓にも入れない。お墓を移転すると言っている。すべてを失うとはそういうことです。これははっきりした浪江町の現実です。やはりこれはもうチェルノブイリの道なんだ。
僕は300頭を超える牛たちとともに、原発を終わりにするために残り人生を尽くそう、闘おうと思っています。どうやったら原発の時代を終わりにできるか。戦争の時代を食い止められるか。もうこれは実力しかない。もっともっと僕たちが力をつけて、国民と深く広く連帯する中から日本の新しい未来を、安倍政治をのりこえてつくっていこう!
四つの要求をかちとろう
ふくしま共同診療所院長 布施幸彦さん
診療所へのご支援、本当にありがとうございます。小児甲状腺がん、ないし疑いは185人にまで増えています。それだけではなくて、いろいろな放射能による健康障害が目に見えて現れてきています。放射能による健康障害が本格的に出てくる時代に入ります。
昨年の11月から始めた「被曝と帰還の強制反対署名」は3月8日時点で1万7千筆以上集まっています。住宅補助が打ち切られ、4月1日から3万人を超える人が避難解除されるわけですから、3月末まで全力で集めてもらいたいと思います。その上で、署名運動はこれからなんです。
署名では四つの要求項目を出しています。①被曝の影響を認め、甲状腺検査の全年齢への拡充および、検診・医療の充実をはかること、②法令で定める一般住民の年間1㍉シーベルトの被曝限度以下になるまで、賠償や支援を続け、帰還を強制しないこと、③「自主避難者」への住宅補助などの保障の継続と拡大を求める、④すべての原発事故被災者に行政の責任において避難および保養を保障することを求める。
闘いはこれからです。住宅から追い出されようとしている人たちは、住宅に残留して追い出しに反対すると言っている。避難解除されたところに帰ったのは7%だといわれている。みんな抵抗している。4月から本当の闘いが始まります。彼らを支援しないで運動は成り立たない。県外と県内で署名を広めて情勢を変えていきましょう。
最も大事なことは日教組とか自治体の労働組合に入って彼らを動かすことです。韓国のように、労働組合が立ち上がった時に本当に変わるのです。署名運動をとおして東京オリンピックを返上させて安倍政権を倒そうじゃないですか。
四つの項目をかちとるまで、署名運動を全国でがんばりましょう。
避難者の帰還強制を許さず
江戸川区職 佐藤賢一さん
私たちは住民の福祉のために公務員労働者になったはずです。住民の福祉とは、安全であり安心であり幸福度そのものだと学説的には言われています。20㍉シーベルトのふるさとに戻すことが幸福感があるとはまったく思えません。
東京の労働者は避難者を福島に帰してはいけません。福島県の労働者はこの危険なところに絶対に戻してはならない。それが私たちの役割だと思います。帰還強制を許さず福島の労働者とともに闘いたいと思います。検査縮小も同様です。
もう一つ言いたいことは、私たち公務員労働者こそ戦争に反対する主体だということです。住民の安全と安心と健康と命を守るためには、断固として戦争に反対するべきです。
安倍のために戦争に出て死んでたまるか。公務員労働運動がその先頭に立つことが今必要だと思います。安倍がナチスに学ぶならば、私たちは韓国民主労総のゼネストに学ぼうではありませんか。パククネが倒されたように、安倍を倒すことがわれわれの課題です。