団結ひろば 投稿コーナー

発行日:

週刊『前進』04頁(2825号04面03)(2017/03/06)


団結ひろば 投稿コーナー

小竹労組支援共闘の総会で熱気ある討論
 常南交通労働組合 和田一男

 2月19日、茨城県つくば市で、小竹運輸グループ労働組合支援共闘会議第3回総会が開催されました。昨年の二つの大きな勝利(茨城県労働委員会の完全勝利命令と過労死裁判の勝利和解)をふまえ、中村信幸委員長を先頭に全組合員が元気に勢ぞろい。動労水戸、茨城県地域連帯労組、県西地域合同労組、常南交通労組、共立製薬労組など地域の労働組合、会員とともに熱気ある討論が行われ、団結を打ち固めました。
 代表の動労水戸・池田学さんのあいさつの後、事務局が経過報告、会計報告を行いました。
 闘いの現状報告では、野澤英人副委員長が支援への感謝と、「一企業の枠をこえた低賃金、非正規職化との闘いの最前線」で「国家権力、資本家階級にクサビを打つべく、とことん闘う」と決意を述べました。中村委員長は、資本を助ける悪徳弁護士への憤りと、勝利まで闘う決意を語り、全組合員が次々と報告を行いました。
 討論では、中村委員長が「闘う労働運動の新たな潮流を!と言うが、労組の組織率がなぜここまで低下したのか」と問題を提起し、それぞれの立場から、熱烈な発言がありました。「資本に飼いならされている。怒る人がいない。ここまでひどいのに権利行使しない。悪いのは資本だけではない。労働者側にもある」「いわきの仮設住宅に行ってきた。『帰還は決まってしまったから仕方ない。毎日まじめに考えると頭が痛くなる』と言うが、実はものすごく怒っている。結集軸を見える形で示さないといけない」「いま派遣労働者は誇りを持てなくさせられている。力を合わせていかないと」などです。
 まとめを池田さんが行い、当面の方針として3月4〜5日のダイヤ改定決戦と3・11福島行動が提起されました。

石井動労水戸委員長招きNAZEN集会
 神奈川 中村省造

 2月19日にNAZEN神奈川が主催し、動労水戸の石井真一委員長を招いて講演討論集会が開かれました。初めに韓国・民主労総の11・12闘争のビデオを上映。続いて石井委員長が熱を込めて講演を行いました。
 「1986年、国鉄分割・民営化に絶対反対して青年労働者40名で動労水戸は結成された。分割・民営化は200人の労働者が自殺する激しい攻撃だった。動労水戸は運転業務から外され、売店に強制配転されながら、30年にわたって闘ってきた。2002年からは検修業務の外注化攻撃と闘ってきた。出向差し止め訴訟が外注化の偽装請負を暴き、JRを追いつめている。そして11年3・11福島第一原発事故で常磐線が全部止まった。放射能に汚染した電車の検査を拒否する闘いから、被曝労働拒否という闘いをうちたて、福島第一原発に向かって常磐線を延伸することに反対して闘ってきた」
 そして、「3・4には動労総連合のストライキ、3・5には統一行動でJR本社前で抗議行動をやる。6年目の3・11の闘いは非常に重要だ。3・31には常磐線の浪江延伸反対、浪江現地で式典粉砕を基本にして闘う」と訴えました。
 講演を受けて、「日米が核戦争宣言する中、労働者の力で原発をなくす闘いをやろう」と基調が提起され、討論に入りました。集会は、2月15日の神奈川県警による障害者作業所への不当弾圧への怒りを爆発させ、団結をうち固めるものとなりました。
 共同作業所の青年労働者は「弾圧をはね返し、作業所を守りぬく」と怒りの決意表明。三浦半島の教育労働者は、福島からの避難者の子どもたちに対するいじめの問題にも、闘う労働組合を強めて立ち向かうと発言。動労神奈川の青年、保養に取り組む平塚の労働者からも発言がありました。

新共謀罪阻止へ情宣弁護士の熱弁に反響
 東京 加川志朗

 安倍政権が「テロ等準備罪」と偽る共謀罪の危険千万な正体が明るみに出た。2月23日の国会で金田法相は、「共謀の手段について限定しない」と答弁した。電話やメール、LINEでも合意が成立し、それを共謀罪として認定すれば、実行行為がなくても逮捕できるというのだ。こんなでたらめが許されるか。
 現代の治安維持法と闘う会は翌24日、東京地裁前で国会提出絶対阻止の情宣を展開した。森川文人弁護士は、埼玉の「白タク」事件や横浜の詐欺事件のデッチあげ弾圧に触れた。そして「犯罪にもならないことで逮捕・勾留してガサ入れをする。このように共謀罪を前倒しにして労働組合・市民の活動を弾圧する。共謀罪が成立したら権力が一層こうした弾圧を行うことは明らか」と警鐘を鳴らした。さらに、今日の警察の相次ぐデッチあげ逮捕・勾留に令状を発して弾圧に手を貸す裁判官も厳しく弾劾した。
 続いて山本志都弁護士が道行く人に訴えた。「共謀罪は一般人でも一変すれば適用すると国会で言われています。『一般人』『一変』とは誰が判断するんでしょう。警察が判断するわけです。治安維持法による弾圧は日本共産党関係から始まってどんどん広がり、戦争、政府に批判的なすべての芽を摘み取っていった。共謀罪は刑事訴訟法の新たな捜査手法である盗聴拡大・司法取引・証人隠しと一体です。Eメールや、フェイスブックで『いいね』をクリックしたら、合意が成立する。絶対に共謀罪を提出させてはいけません」
 両弁護士の熱弁と世論の盛り上がりの中で、用意した新共謀罪絶対反対のビラは短時間でなくなってしまった。「がんばって!」という励ましや「戦争は絶対だめ!」という人など、これまでにない手応えだった。共謀罪に対する労働者民衆の関心と危機感は日増しに高まっている。

家族引き裂くチャーター機での強制送還
 東京入管収容所を考える会 K

 2月20日、法務省は昨年9月に続き6回目となるチャーター機を使った強制送還を強行しました。今回は、タイ人32人とベトナム人10人、そしてアフガニスタン人1人の43人でした。
 21日に法務省は、「今回送還したのは2〜61歳の男女で、訴訟中や難民申請中の人は含まれない」と発表しましたが、強制送還された2歳の幼児は、母親と一緒だったのでしょうか。これまで5回のチャーター機送還では、入管に難民申請者を呼んで難民申請不許可を伝え、その場で収容、即、チャーター機に乗せて強制送還するというやり方が繰り返されてきました。
 今回、永住者であるタイ人女性と結婚し、日本国籍の子どもと家族として暮らしていた50代のタイ人男性が強制送還されました。01年に来日したこの男性は、牛久にある東日本入管センター(通称・牛久入管)を仮放免で出た後、東京入管(通称・品川入管)に再収容されていました。しかし、彼は日本で家族とともに生きていくことを強く望んでいたのです。子どもから父親を奪い、家族を引き裂くことなど絶対に許すことはできません。
 法務省も「滞在期間は最長で25年9カ月だった」と発表していますが、人生の半ば以上、日本の建設業などで働いてきた労働者を追い出したのです。今、オリンピックに向けて外国人労働者を呼び込んでいますが、用がなくなったらお払い箱という非情な日本の外国人労働力政策がここに示されています。
 送還されたアフガニスタン人男性は「全責任は日本政府にある。ビザを出すべきだ」と仮放免も申請せず、牛久で少なくとも5年を超えて収容されていた人です。
 日本では昨年1万901人が難民申請をしましたが、難民と認めたのはたった28人です。日本の入管行政こそトランプの移民・難民排斥の手本だと言えないでしょうか。
 戦争・貧困によって全世界で7千万人もの難民が生み出されています。安倍政権の戦争を止める闘いは、入管攻撃との闘いそのものです。

このエントリーをはてなブックマークに追加