戦争と一体の治安弾圧法 3・22新共謀罪粉砕集会へ 労働者人民の団結恐れる安倍 民主労総と連帯して提出阻止を

週刊『前進』04頁(2825号04面01)(2017/03/06)


戦争と一体の治安弾圧法
 3・22新共謀罪粉砕集会へ
 労働者人民の団結恐れる安倍
 民主労総と連帯して提出阻止を

(写真 大反響を呼んでいる霞が関・裁判所前での情宣)


 新共謀罪に対する労働者人民の怒りが日増しに高まっている。
 日帝・安倍政権は、「東京オリンピックを控えたテロ対策である。『犯罪集団』に限定しているのだから一般の人は対象にならない。準備行為がないと処罰できない。だから、これまでの共謀罪とは違う」とウソとペテンで今国会での成立に全力を挙げている。安倍は、対象犯罪を676から277に絞り込むことで公明党を抱き込み、3月10日にも閣議決定をして国会に提出しようとしている。断じて許してはならない。絶対に粉砕しよう。
 2月10日の日米首脳会談をもって、日米同盟は「核の抑止力で日本を防衛する」という建前を捨て、核による先制攻撃を前提とする核軍事同盟へと転換した。トランプと「親密」さを演出した安倍だが、「米国第一」を掲げるトランプの対日攻勢が激化することは必至だ。日米経済対立は軍事的対立をはらみながら進行する。その戦場は東アジア・朝鮮半島だ。
 安倍は韓国・東アジアの革命情勢を圧殺する朝鮮侵略戦争のために、新共謀罪を今国会で成立させようと躍起になっている。国家保安法弾圧と闘う韓国・民主労総と連帯し、新共謀罪の国会提出・成立を阻止しよう。3月22日に「現代の治安維持法と闘う会」が主催する新共謀罪粉砕集会に結集しよう。

生存のため闘う者を「犯罪集団」

 共謀罪が現代の治安維持法であることは、労働者階級の共通の認識になってきている。戦前の治安維持法は、「国体の変革又は私有財産制度を否認する結社」「そのための共謀や扇動」を弾圧する法律であり、後に「目的遂行罪」が加わって無限に広がっていった。日帝・安倍政権にとっては、生きるために団結して闘う者が「犯罪集団」として弾圧する対象なのである。
 新共謀罪の対象犯罪を676から277に絞るというが、これまで革命運動・労働運動などに適用されてきた「威力業務妨害」「逮捕・監禁」「強要」「恐喝」「建造物等損壊」「傷害」「詐欺」などは残る。
 「組織的犯罪集団」に限定するというが、例えば、沖縄の基地建設反対運動で工事用車両を座り込みで阻止すれば「組織的威力業務妨害」が適用され、共謀罪の対象になる。「普通の団体が犯罪集団に一変した」かどうかを判断するのは捜査当局・公安警察である。
 共謀だけでは処罰できず、準備行為が必要とされているが、準備行為はなにか特別なものである必要はなく、日常活動にすぎない貯金をおろしたり切符を買うことでも、捜査当局が恣意的に判断すればいいとされている。「準備行為」はなんの歯止めにもならない。
 さらに司法妨害と称して、「偽証」「証拠隠滅」の新設も許し難い。被告人に有利な証人を「偽証」として弾圧し、裏切り者やスパイの「供述」を維持するためである。そして、裁判を支援する団体をこれら司法妨害として捜査し、盗聴や家宅捜索でさらなる弾圧を狙っているということである。これらは、デッチあげ弾圧を粉砕する裁判闘争をやらせないという攻撃である。

「集団の権益のために共謀」を新設

 今回の法案には、これまで3度廃案にされた法案にはなかった「犯罪集団の権益の維持・拡大のために共謀した者」が新設されている。これは、団体の構成員でなくてもよいので、無限に広げることが可能であり、治安維持法の目的遂行罪の再来と言える。
 共謀罪は「実行行為」でないことから、国家権力が恣意的に判断できる余地が大きい。金田法相は「裁判所による審査が機能しているから、捜査機関の恣意的な運用はできない」と答弁した。しかし、警察・検察の言いなりに令状を発付する今日の裁判所の実態からして、恣意的運用の歯止めにはならない。
 「共謀」を立証するには、密告かスパイか、あるいは盗聴しかない。昨年の5月に成立した司法取引は、仲間を裏切れば減刑するというものであり、労働者の団結破壊そのものである。証人隠しも、裏切り者やスパイを守るものであり、司法取引と一体である。そして何よりも、共謀罪の捜査に盗聴が全面的に行われることは疑いない。
 電話やメールの盗聴だけでなく、フェイスブックで「いいね」をクリックしただけで「合意した」と見なされかねない。例えば、基地建設を阻止するために「資材の搬入を阻止しよう」というフェイスブックに、「いいね」をクリックした人が「準備行為」をしていなくても、誰かが準備行為を行ったとされれば弾圧の対象になる。盗聴法、司法取引、証人隠しを廃止に追い込み、新共謀罪の成立を阻止しよう。

共謀罪を先取りした弾圧を粉砕

 1月18日の埼玉「白タク」弾圧、1月29日の東北大生に対する公務執行妨害罪デッチあげ弾圧、2月15日の横浜の詐欺弾圧はいずれも共謀罪の先取り攻撃である。これらは、いずれも「事件」にならないようなことを警察権力が勝手に「事件」として罪をデッチあげて逮捕し、家宅捜索を強行したものである。
 これら三つの共謀罪を先取りした不当弾圧を、闘う労働者人民は完全黙秘・非転向の闘いと、弾圧の実態と不当性を広く訴え、1千万人と結合する闘いに転化してことごとく粉砕し、全員を奪還した。
 3・22集会を大成功させ、新共謀罪を粉砕しよう。

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3・22新共謀罪粉砕!国会提出阻止集会
 3月22日(水)午後6時30分
 東京・日比谷図書文化館(日比谷公園内)
 主催 現代の治安維持法と闘う会

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