元基地労働者・水島満久さんの訴え 戦争反対は絶対譲れない闘い 韓国民主労総にストで続こう
元基地労働者・水島満久さんの訴え
戦争反対は絶対譲れない闘い
韓国民主労総にストで続こう
水島満久さん
1966年 米軍・牧港補給基地に就職
1968年 全軍労牧港支部執行委員
1976年 米軍によって解雇
1980年 海兵隊職場に再就職
2004年 全駐労マリン支部副委員長
2011年 定年退職
沖縄は2017年、歴史的な決戦を迎えました。
2月10日の日米首脳会談でトランプと安倍は「核兵器の使用」を宣言しました。中国との領土問題になっている釣魚島(尖閣諸島)を日米安保発動の対象とすることも確認し、さらに「辺野古が唯一の解決策」だと合意しました。トランプも安倍も、自分たちが生き残るために戦争をやろうとしています。それが朝鮮戦争であり、核戦争です。これを絶対に止めなければなりません。
辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設など、沖縄がこの戦争の最前線基地として強化されています。昨年の元海兵隊軍属による女性殺害遺棄事件、そして恐れていたオスプレイが墜落しました。戦後70年あまり、基地あるがゆえに沖縄県民の命と生活が脅かされてきました。
この「基地の島」の現実を根底的に変えるための新たな闘いが、〈国際連帯・共同行動沖縄3・19結成総会〉です。切迫する朝鮮侵略戦争を米日韓の労働者民衆の国際連帯で阻止し、すべての基地撤去まで闘う新しい運動体です。140万沖縄県民の皆さんに3・19の賛同と参加を呼びかけます。
71年ゼネストの経験が生きる
私は、1966年に米軍牧港補給基地に就職し、途中解雇されたりしながら、基地労働者として40年以上働いてきました。70年安保・沖縄闘争を全軍労牧港支部青年部(牧青)として闘いました。当時、牧青はスローガンに「解雇撤回・基地撤去」をかかげ、ベトナム戦争に対して〈絶対反対〉を鮮明にさせていました。
歴史的にも50年朝鮮戦争、ベトナム戦争からイラク戦争と、アメリカは沖縄を出撃拠点として侵略戦争を続けてきました。
基地労働者は軍事基地という戦争の中にいる。歴史的にもあったことですが、50年朝鮮戦争、ベトナム戦争に基地労働者は戦場そのものに動員されていくのです。基地労働者は戦争という仕事をさせられている。ここから目をそらしてはいけないと思っています。
この中で労働者が労働者として、人間として生きていく時に何が必要かというと、戦争絶対反対という立場です。
70年沖縄闘争は、労働組合を中心とした全島ゼネストが取り組まれた歴史的な闘いです。米軍基地の中にいて、基地労働者は軍事基地がなければどうするのか、生きていけるのかと言われました。
労働者は軍事基地がなければ生きていけないということは絶対にない。そういう立場で沖縄の現実を根本から変え、未来を切り開くために職場・地域から立ち上がったのが、71年5・19ゼネストと11・10ゼネストの二つの全島ゼネストでした。私の人生で歴史が最も大きく動いたと思えるものでした。
今、基地で働く労働者は、外注化と非正規職化の攻撃に直面しています。2017年は、基地労働者にとっても大決戦になります。〈外注化阻止・非正規職撤廃、基地撤去〉をかかげ、労働者の階級的団結をつくり出して闘えば、必ず勝つことができます。この労働者の団結が国際連帯の力を生み出していくと確信しています。
昨年11月、私は動労千葉訪韓団の一員としてソウルに行き、120万人が集まった11・12民衆総決起に参加しました。韓国の闘いは、血が逆流するような、しかも希望に満ちた闘いでした。日本の労働者が、この闘いに応えなければいけないと強く感じました。
いまトランプと安倍が朝鮮半島・中国―東アジアを戦火の中にたたき込もうとしている時、翁長知事も「オール沖縄」も、ゼネストはもとより、戦争反対すら呼びかけようとしません。これが「オール沖縄」の限界です。
無実の星野さんを取り戻そう
新聞に「ゼネストで辺野古阻止」という投書がありました。今、多くの人たちが辺野古や高江で進められている基地強化、新基地建設に対し、沖縄の現実をなんとかしたいという気持ちで駆けつけています。戦争反対・基地撤去は、絶対に譲ることのできない闘いです。71年ゼネストの経験を共有した人たちから「ゼネストの立場に立つべきだ」という声が上がってきた。国際連帯を求める沖縄ゼネストの気運も出てきているということです。
韓国で始まったパククネ打倒の闘いは、労働者による革命の始まりです。3月19日の国際連帯・共同行動沖縄の結成総会では、星野暁子さんと動労水戸の辻川慎一副委員長を迎えて記念講演を受けます。71年11・14沖縄返還協定批准阻止を闘った星野文昭さんは、無実でありながら獄中42年です。壮大な国際連帯の中で無実の星野さんを取り戻す闘いでもあります。
140万沖縄県民をはじめとするすべての皆さんに〈国際連帯・共同行動沖縄〉への賛同・参加を呼びかけます。