2・12東京 新たな国鉄闘争の開始を宣言 650人が第2の分割・民営化粉砕誓う
2・12東京
新たな国鉄闘争の開始を宣言
650人が第2の分割・民営化粉砕誓う
国鉄分割・民営化で不当解雇から30年の国鉄集会が2月12、13日、全国9カ所で開かれた。国鉄闘争全国運動の主催で12日に行われた東京・すみだ産業会館での集会には650人が集まり、1047名解雇撤回と第2の分割・民営化攻撃粉砕を軸に新たな国鉄闘争がスタートした。
集会は、国鉄分割・民営化絶対反対の30年の地平を握りしめ、新たな1047名闘争の出発点を築いた。30年に及ぶ国鉄闘争は、分割・民営化の大破綻を引きずり出している。その中でJRは、業務の全面的な分社化と労働者への転籍強要、ローカル線切り捨てによる地方破壊を軸とする第2の分割・民営化攻撃に乗り出している。集会は、これと真っ向から対決し、労働運動をよみがえらせる国鉄決戦の新たな地平を切り開いた。
国鉄決戦は、動労総連合のさらなる組織拡大と総連合青年部の建設に向けて前進している。その闘いは、東京都の業務の丸ごと民営化を阻止する都労連決戦とも結合した。集会は、目前に迫ったJRの3・4ダイヤ改定を阻止し、17春闘勝利から17年決戦を切り開く態勢を確立した。
あらゆる産別で階級的労働運動をつくり出し、ゼネストを組織する挑戦が本格的に開始された。
解雇撤回の旗を高々と掲げ
冒頭、司会を務めた動労水戸支援共闘・越谷の女性労働者が埼玉弾圧を粉砕し3人の仲間を取り戻したと報告すると、会場は大歓声に包まれた。
開会あいさつに立った全国運動呼びかけ人の金元重(キムウォンジュン)さんは、7年前、「国鉄闘争の火を消すな」という熱い思いで始まった全国運動が、JRに解雇撤回を迫る新たな闘いの足場を築くとともに、韓国・民主労総との心の通う連帯をつくり出してきたと発言した。
全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんは、「新たに立ち上がってくる人たちとの討論をどうつくり出すかが運動を広げるための課題だ」と訴えた。
動労千葉の田中康宏委員長は、「国鉄分割・民営化は大破綻した。今こそ1047名解雇撤回の旗を高く掲げよう」「民営化と競争原理に労働者を突き落とす攻撃に全労働者を率いて立ち向かい、労働組合と団結した力を取り戻そう」と力説した。
動労千葉顧問弁護団長で全国運動呼びかけ人の葉山岳夫弁護士は、「解雇撤回闘争に勝利し、戦争・改憲と新共謀罪制定をたくらむ安倍を労働運動の力で打倒しよう」と述べ、全国運動呼びかけ人の山本弘行さんは、解雇撤回署名の10万筆達成を強調した。
満場の拍手を受けて1047名被解雇者が登壇した。動労千葉争議団の中村仁さんは「必ず職場に戻る」と固い意思を表明し、国労闘争団として闘ってきた成田昭雄さんと小玉忠憲さんは、30年の闘いへの自信を語り、解雇撤回闘争を貫くために動労総連合に結集して新たな闘いに踏み出す決意を示した。
新支部結成の報告に大歓声
第2の分割・民営化攻撃粉砕に向けてのアピールが続いた。
動労千葉の関道利副委員長、動労水戸の石井真一委員長、動労連帯高崎の漆原芳郎委員長がそれぞれの現場の実態から、外注化は安全破壊であり偽装請負であることを暴いた。動労総連合強制出向無効確認訴訟代理人の石田亮弁護士が、「戻すつもりのない強制出向は実質的な転籍だ」と怒りを込めて弾劾した。
動労千葉木更津支部の佐野正幸さんと「内房線と地域を守る会」の会員は、2月4日の館山での集会の大成功を報告し、JRによる地域破壊の実態を生々しく語って、3月ダイヤ改定との闘いを訴えた。
動労福島、動労東京、動労神奈川の発言が続いた。新たな支部を結成した動労東京の報告に会場の熱はさらに高まった。動労千葉青年部は動労総連合青年部の結成へ進むと力強く宣言した。
カンパアピールを行った三多摩労組交流センターの新井佳世子さんは、医療福祉職場で新たに労働組合を結成したことをあわせて報告した。
都労連傘下の労働者と東京交通労組の労働者が、小池都知事の東京版「働き方改革」と対決し、大阪市をモデルにした地下鉄・バスの民営化をはじめとする東京都丸ごと民営化を阻止する決意を語った。
群馬合同労組中央タクシー分会の川谷内政樹分会長、全学連の斎藤郁真委員長が決意を表明し、全国運動呼びかけ人の花輪不二男さんが集会のまとめで「今日が新たなスタートだ」と参加者を鼓舞した。
「1047名解雇撤回、民営化阻止」の旗を掲げ、労働運動の再生へ、国鉄闘争全国運動は大挑戦を開始した。