日米が朝鮮核戦争を宣言 世界戦争放火者=安倍・トランプを全世界労働者の団結で打ち倒そう 3月ダイ改阻止・国鉄決戦へ進撃を 市東さんの農地の強奪阻む 2・14審尋 記事3面

週刊『前進』04頁(2821号01面01)(2017/02/20)


日米が朝鮮核戦争を宣言
 世界戦争放火者=安倍・トランプを全世界労働者の団結で打ち倒そう
 3月ダイ改阻止・国鉄決戦へ進撃を
 市東さんの農地の強奪阻む 2・14審尋 記事3面


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 米ワシントンで2月10日(日本時間11日)に行われた日米首脳会談は、本紙前号でも報じたように、戦後初めて「核兵器の使用」を日米が宣言する恐るべき「核戦争会談」となった。この日米会談をもって日米同盟は、核による先制攻撃を前提とした核軍事同盟へと転換した。日米の核攻撃の標的は朝鮮半島である。朝鮮戦争は、北朝鮮の体制転覆を狙う全面戦争であると同時に、「パククネ完全打倒・財閥解体」を掲げ闘う韓国民衆の革命運動をたたきつぶそうとするものだ。トランプと安倍の核戦争宣言を徹底弾劾し、韓国、アメリカ、そして全世界の民衆と連帯して、安倍打倒の大闘争を巻き起こそう!

「核の傘」「核抑止力」論を核先制使用論に転換

 「核および通常戦力の双方による、あらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメント〔関与〕は揺るぎない」----トランプと安倍が発表した日米共同声明は、その冒頭ではっきりと「核戦力を使う」と、なんら限定条件も付けずに明記した。これは戦後の日米関係において初めてのことであり、日米の核戦略が従来のいわゆる「核の傘」論から全面転換したことを示す。「核の抑止力で日本を防衛する」という建前で米軍の核戦力配備を正当化する「核の傘」論とは根本的に異なり、あらかじめ「核戦力の使用」を明示するということは、核による先制攻撃を実際に行うことを前提に、朝鮮半島―東アジアで核戦争を準備することを意味するからだ。
 米帝の核戦略はオバマ政権時代から、「核なき世界」などという空疎なペテンとは裏腹に、今後30年間で1兆㌦を投じて「核兵器を近代化・小型化して実際に使えるように更新する」計画として進められてきた。これを引き継いだトランプと安倍が、ついに公然と「核使用」を宣言したのだ。
 さらに共同声明は、この核使用宣言のくだりに続いて「日本は同盟におけるより大きな役割および責任を果たす」と明記した。「より大きな」とは、今まで憲法上あるいは「非核三原則」の建前との関係で一線を画してきたような軍事行動も、安保戦争法にのっとって進めるということだ。
 具体的には何が起こるか。まず、沖縄や岩国を始めとした在日米軍基地にいつでも使用できる核兵器を配備することになる。さらに、米軍のB52やB2などの戦略爆撃機がグアム基地から日本上空を通過して朝鮮半島に出撃する際、核兵器を搭載したこれらの爆撃機を自衛隊の戦闘機に「護衛」させるなど、安保戦争法のもとで日米共同の核攻撃作戦をとることが現実化してくる。またこの中で、安倍が「悲願」とする日本独自の核武装化に向け、原発再稼働や高速炉開発も全面的に推進するということだ。
 広島・長崎、沖縄、福島、そして核・原発に反対して不屈に闘ってきた日本のすべての労働者民衆が、今こそ戦後史のすべてをかけて立ち上がる時だ。韓国に続く民衆総決起を日本でかちとり、今すぐ安倍を倒そう!

排外主義・差別主義で安倍・トランプ意気投合

 この核戦争宣言はトランプや安倍の強さではなく、むしろその絶望的な危機と破綻の集中的表現にほかならない。
 トランプは就任直後から米国および全世界で巨大な抗議デモに直撃され、移民・難民排斥の大統領令には連邦裁判所で一審、二審ともに政府側敗訴(大統領令の停止)決定が下っている。
 さらに日米会談直後の14日、安全保障担当の大統領補佐官・フリンが駐米ロシア大使と非公式に電話協議していたことが暴露され、辞任に追い込まれた。フリンは昨年11月のトランプ・安倍会談、そして今回の日米会談にも同席した側近中の側近であり、対北朝鮮政策の担当者だった。
 対外政策においても、トランプはオーストラリア首相と電話で口論になるなど破綻続きだ。一切は労働者民衆の闘いを背景に起こっている。本紙前号で既報の通り、その先頭には労働者階級の利害を代表して闘う階級的労働組合が立っている。
 こうした中で安倍は、孤立にあえぐトランプに「助け舟」を出すように訪米し、米大手メディアですら「おべっか」とあきれるほどの蜜月ぶりを演出してみせた。そしてあろうことか、卑劣な排外主義・差別主義とウソ・デマを総動員して大統領に当選したトランプを「これこそ民主主義のダイナミズム」などと大絶賛した。
 ファシストまがいの政治手法を好んで用いる、世界で最も醜悪な政治家同士が意気投合する姿に、世界中が弾劾の声を上げている。トランプと安倍こそ、全世界の労働者人民の最も憎むべき打倒対象だ!

北朝鮮ミサイル弾劾し労働者国際連帯強化を

 表向きに演出される異様な蜜月ぶりとは裏腹に、経済面での日米の対立と矛盾は深刻だ。今回の共同声明には、日米FTA(自由貿易協定)に向けた議論の開始が明記された。「米国第一」を掲げるトランプによる対日攻勢の激化は不可避であり、日米FTAはTPP(環太平洋経済連携協定)よりも悪質な新自由主義攻撃となる。これと対決する労働組合の闘いが求められている。
 韓国では2月11日、マイナス9度の極寒の中を75万人がソウルに結集し、日米韓軍事同盟反対・パククネ完全打倒へ闘いがさらに拡大している。民主労総は25日に過去最大規模の民衆総決起闘争を呼びかけている。この韓国民衆の闘いと国境を超えて連帯し、日米そして全世界の労働者が団結して立ち上がる中にこそ、核戦争を阻止し社会を変革する力と現実性がある。
 これに対し、北朝鮮・キムジョンウン政権が12日に強行した弾道ミサイルの発射実験は、韓国民衆の決起に敵対する反人民的暴挙であり、戦争を狙う日米帝国主義の格好のえじきでしかない。
 韓国でパククネ打倒の巨大な地殻変動を生み出したのは、民主労総の決起、とりわけ鉄道労組の74日間の不屈のストライキ闘争だった。「民営化は悪だ」と訴えるこの闘いが全民衆を根底から立ち上がらせた。
 今求められているのは、戦争絶対阻止の闘いと一体で、労働者の命を奪い社会を破壊する民営化に断固反対を突きつけて闘うことだ。JRによる第2の分割・民営化攻撃、東京都知事・小池の「東京都丸ごと民営化」と対決し、現場からストライキで闘う労働組合を今こそよみがえらせよう。
 2・26舞鶴大行動、3・1ビキニデー、3・11福島行動を成功させ、動労総連合の3・4〜5連続闘争を先頭とする国鉄決戦を闘おう!

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