知る・考える 用語解説 外注化-人件費削減・労組破壊が狙い

週刊『前進』02頁(2818号02面04)(2017/02/09)


知る・考える 用語解説
 外注化-人件費削減・労組破壊が狙い


 アウトソーシングとも言う。自社で行っていた業務の一部または全部を外部の会社などに委託すること。非正規職化とともに新自由主義の基軸的な政策で、資本・当局による人件費コストの削減、労働者の分断・労働組合破壊の手法である。また、事業所内での労働者の雇用や労働安全衛生、労災などに対する雇用主としての責任をのがれ、外注先に押しつけるようとする手法でもある。自治体では「民間委託」などと言われる。
 業務の外注化後は、元の会社でその業務をしていた労働者は別の仕事に就くか、同じ仕事を続けるために外注先の会社へ出向または転籍するかを迫られる。資本の都合で、労働者から労働の習熟や経験、同僚との関係、仕事への誇りを奪う。JR東日本は鉄道業務をバラバラの別会社に外注化することを進めており、職場の連携を破壊し、業務が破綻し、安全を崩壊させている。
 労働者の総非正規職化と一体の攻撃であり、終身雇用・年功序列型賃金の解体を狙うものである。
 外注先の会社に業務遂行の技術・能力・備品がない場合は、「偽装請負」となり違法とされる。だからこそ、労働者が団結して絶対反対で闘えば、外注化は阻止できる。
 動労千葉は2012年の車両の検査・修繕業務の外注化に対して、「仕事も労働者もJRに戻せ」と訴えJR本体の労働者がストで闘い、外注先の労働者と団結し、外注先でも組織を拡大している。
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