共謀罪先取りの弾圧許すな 埼玉に続き東北大で不当逮捕
共謀罪先取りの弾圧許すな
埼玉に続き東北大で不当逮捕
危機に立つ安倍政権は今国会で、共謀罪法案を「テロ等組織犯罪準備罪」と言い換えて新たに提出しようとたくらんでいる。「東京オリンピックの警備」をことさら強調し、労働者人民の支配を強めるテコとして大宣伝している。
共謀罪法案は、犯罪の準備行為を「犯罪」とすることで「テロを未然に防げる」と打ち出されているが、実態は違う。客観的に判別できる実行行為のない段階で「犯罪」が成立するため、捜査と称して盗聴や監視、スパイによる情報収集が行われる。その対象は全人民であり、警察権力の主観で拡大される。このようなおぞましい法律を安倍は東京オリンピックを口実に作ろうとしている。絶対に阻止しよう。
東京オリンピック自体、「福島は安全」とウソをつき、莫大(ばくだい)な金と利権で呼び込んだものだ。オリンピックも共謀罪もノーだ。
安倍政権は共謀罪の先取り弾圧を始めている。1月18日にNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)さいたまの3人、29日に反戦運動を闘う東北大生をデッチあげ逮捕した。4人を直ちに取り戻そう!
京大反戦スト再来を恐れ
1月29日早朝、京都府警は東北大医学部5年生で元東北大学生自治会委員長の青野弘明君を「公務執行妨害」デッチあげで逮捕した。当日、仙台の下宿に不当な家宅捜索が入り、31日には前進社と東北大学学生自治会室、京都大学熊野寮に家宅捜索が行われた。
断じて許すことができない。青野君は完全黙秘・非転向で意気軒高と闘っている。
容疑とされているのは10カ月前の2016年3月14日、京大反戦ストライキ弾圧で6学生が京都府警によってデッチあげ逮捕された時の、京都地裁で行われた勾留理由開示公判でのことだ。青野君は「反戦ストライキは犯罪」だとする京大当局と京都府警に怒りを燃やし、仙台から京都に駆けつけた。
担当の京都地裁裁判官・上垣猛は、公判で「反戦ストライキは組織的犯罪」と言い切った。「国家の番犬」と化した裁判所に対し、傍聴者から怒りの声が上がった。追い詰められた上垣は前代未聞の「全員退廷」を命じた。
傍聴していた青野君が排除される時に「法廷警備員の足を蹴った」というのが「公務執行妨害」だと言うのだ。上垣は裁判所内に警察機動隊を導入し、暴力廷吏が一体となって傍聴者の両手両足をつかんで裁判所外に排除した。何が「公務執行妨害」か! 百パーセントデッチあげだ。暴力を働いていたのは裁判所と警察である。奴らこそ監獄にぶち込まれなければならない。
重要なのは、この京大反戦ストライキ弾圧に対し、続々と新たな京大生が立ち上がったことだ。6学生の釈放を求める署名は3週間で2千筆以上集まり、そうした力で全員の不起訴釈放をかちとった。反戦ストは完全に正義だ。
この闘いが後の無期停学処分撤回運動の中軸を担う学生を生み出した。弾圧は京大当局と国家権力の墓穴に転化した。
職場や地域から激励の声
NAZENさいたまの3人へのデッチあげ不当逮捕との闘いも、不当な弾圧への怒りを組織しながら拡大している。裁判所は不当にも10日間の勾留延長をつけたが、3人は不屈に闘いぬき、職場や地域から3人へ激励の声が次々と寄せられている(関連記事4面)。
原発事故後の福島を視察したツアーを割り勘で行ったことが「白タク」営業だという容疑に被爆者団体、障害者団体やネット上から「これは許せない!」と怒りの声が上がっている。
マスコミを使った「中核派=過激な犯罪集団」のおどろおどろしいキャンペーンは破綻した。
安倍政権は韓国やアメリカでの労働組合と民衆が一体となった巨大な決起に恐怖し、日本での弾圧を強化している。共謀罪の新設を絶対に阻止しよう。日本にゼネストを実現し、安倍政権を打倒しよう。
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■霞が関街宣
2月9日(木)
正午〜午後1時
東京地裁前
■3・22新共謀罪粉砕!国会提出阻止集会
3月22日(水)
午後6時30分
日比谷図書文化館(日比谷公園内)
主催/現代の治安維持法と闘う会