移民排斥は世界戦争の道 労働組合の力で安倍の東アジア・朝鮮戦争への突進を阻止しよう 労働大改悪粉砕!2・12国鉄集会へ
移民排斥は世界戦争の道
労働組合の力で安倍の東アジア・朝鮮戦争への突進を阻止しよう
労働大改悪粉砕!2・12国鉄集会へ
アメリカ帝国主義は「アメリカ・ファースト」を叫ぶトランプ大統領のもとで、保護主義・排外主義・戦争の道へ大きく舵(かじ)を切った。この策動は必ず日欧帝国主義や中国・ロシアの対抗的行動、軍事行動を引き出し、世界は資本の強欲むき出しの争闘戦激化と戦争への道を突き進んでいく以外にない。だが、トランプの凶暴な政策は同時に労働者人民の怒りに火をつけた。難民および中東・アフリカ7カ国からの移民の入国を禁止する大統領令に対して、世界中で巨大な民衆決起が拡大している。数百万人、数千万人の規模で労働者階級が動き出した。昨年来のイギリス―韓国―アメリカの激動はこれから始まる巨大な世界史的激動の序曲である。2・12国鉄集会に大結集し、国鉄決戦を基軸に階級的労働運動の拠点建設を推し進めよう。トランプ・安倍と、労働改悪の先兵=小池都知事を労働者階級の団結で打倒しよう。
革命の炎が燃えている
マスコミや既成労組幹部、日本共産党など資本主義の枠組みの中でしかものを考えることができない体制内勢力は、トランプの大攻撃の中に凶暴化と暗黒・絶望しか見ることができない。あるいはトランプ個人の反動性の問題にしてしまい、「早く嵐が過ぎ去らないか」と願望するだけである。
だが、労働者階級と革命党は、この中に大恐慌の深まりと資本主義・帝国主義の末期的危機、プロレタリア革命の現実性をはっきりと見ることができる。「必ず資本家どもを打倒してやる」という強い意志と路線があれば、敵の凶暴な攻撃の中に弱点と危機を見ることができる。アメリカの支配階級内での分裂と対立は激化している。そして労働者階級の巨大な決起の中に革命の炎が燃えているのだ。
アメリカだけではない。アジア・ヨーロッパ・全世界で、体制内化した労組指導部を打ち破って現場労働者(ランク&ファイル)が決起し、労働者階級と資本家階級の階級闘争が激化している。ここに今日の革命情勢の核心がある。実際、世界の支配階級はこれに恐怖しているのだ。(『国際労働運動』17巻参照)
勝利のためには階級的労働運動と国際連帯闘争の発展、単一のプロレタリア革命党の建設が絶対に不可欠だ。労働者階級は必ずこの課題を達成し、どんな困難も突破して世界革命を成し遂げるだろう。この間の動労千葉・動労総連合と韓国・民主労総ソウル本部の国際共同闘争の前進が世界革命の巨大な展望を示している。
沖縄を拠点に戦争準備
トランプが「アメリカ・ファースト」を掲げてやることは、他の帝国主義に打撃を与え、蹴落とすことである。これに日帝が対抗しようとすれば、日帝・安倍自身が一層凶暴化するしかない。
安倍政権はトランプの登場で危機を深める中、日米同盟の激変の可能性にも身構えながら、中国や北朝鮮の動向を口実に沖縄の南西拠点化を図るなど、独自の軍事力強化に突き進んでいる。また10年ごとの「防衛計画大綱」の改定時期を前倒ししようとしている。安倍政権は社会保障費や福祉の予算をますます削り、軍事予算だけを大幅に増額している。大学にも「軍事研究に協力しろ」と圧力を強めている。
決定的な攻撃は安倍の「働き方改革」=戦後労働法制解体の攻撃である。1月20日の施政方針演説で安倍は「1億総活躍の国創り」と称し、「多様で柔軟な働き方を可能とする労働制度の大胆な改革、働き方改革」を強調した。そのために「同一労働同一賃金の実現」「長時間労働の是正」などと聞こえのよい言葉で攻撃を正当化しようとしている。
それらは、労働者が直面している低賃金、非正規職、長時間労働の現実を何ひとつ改善しない。「1億総活躍の国創り」とは、すべての労働者人民を非正規職の低賃金労働力として駆り出し、資本の危機の中で「国民は国のために働き、国家の危機を救え」というものである。それは労働条件をますます劣悪にし、労働者を分断し、戦争に総動員するものである。
8時間労働制の解体を策動
「働き方改革」の一環として、安倍政権は労働基準法を改定して残業時間の上限を規定することを打ち出した。これ自体が実に重大な攻撃である。「残業することが当然」という考えを労働者に押し付け、残業しなければ生活できない低賃金にたたき込み、8時間労働制を一挙に解体しようとしている。しかも、繁忙期に認められる「月最大100時間」「2カ月の月平均80時間」とは、労災認定で適用される「過労死ライン」だ。政府は「過労死ラインまで働かせてよい」という法律を作ろうとしているのだ! 絶対に許せない。
安倍はさらに、1日24時間をまるまる働かせるような「脱時間給」制度や、テレワーク(情報通信技術を使った場所や時間に制約されない働き方)などを導入しようとしている。
資本家のもとで労働する時間と、労働者が自分の自由にできる時間の区別をなくし、労働者の全生涯を資本が拘束する。労働者を「働く機械」にする攻撃だ。
「労働時間の制限こそ、それなしには労働者階級の改善と解放のための一切の企てがむだに終わるような条件である。労働者階級、すなわちあらゆる国民の基幹をなす多数者の体力と健康の回復のために、そして知識的発達や社会的交際や社会的・政治的活動の可能性を保障するためにも、われわれは労働日の法的限界として8時間を提案する」
マルクスによるこの国際労働者協会第1回大会の決議(1866年)から150年、労働者が長い闘いの中でかちとってきた8時間労働制の解体を絶対に許してはならない。戦後労働法制解体の大攻撃を打ち破ろう。
JR大再編に反撃開始
労働法制解体の先兵が国策会社=JRである。JRは「水平分業の深度化」「選択と集中」「戦略的ダウンサイジング」と称して大再編を進めようとしている。具体的には3月ダイヤ改定を突破口に、①鉄道業務全般を分社化・外注化し、職員に転籍を強制し、②利益の上がらないローカル線を全面的に切り捨てようとしている。
これは単なる一企業の再編計画ではない。安倍政権と資本家階級全体の体重をかけた攻撃であり、「働き方改革」の具体化である。30年前の国鉄分割・民営化が戦後労働運動を解体し社会全体を大改造する攻撃であったように、今度はJRを突破口に労働組合を解体し、労働者階級全体を「低賃金・非正規職、使い捨て自由」の「賃金奴隷」にしようと狙っている。それは改憲・戦争体制づくりと一体の攻撃である。
たとえば、JR東が駅業務を分社化・外注化する東日本ステーションサービス(JESS)では、正社員(エキスパート社員)であっても5年ごとに生涯3回しか昇給せず、一生働いても賃金は月額20万円に届かない。貯金もままならず、結婚も困難で、自分ひとりが生きていくだけで精いっぱいの状況におかれるのだ。未来への夢も希望も奪うこのような働き方を、日帝はすべての労働者、青年たちに押し付けようとしている。
ローカル線の切り捨てについても、JR全社が「集中と選択」の名のもとに大規模に進めようとしている。JR北海道は路線の半分を「自社単独で維持するのは困難だ」と打ち出した。存続のためには沿線自治体も金を出せという脅しだが、財政難にあえぐ自治体にそのような力があるわけがない。鉄道が廃止されれば多くの職場が消滅し、青年は離れて行き、街はすたれ、病院も学校も存続困難となる。日帝とJRは、それでも構わない、資本の延命こそすべてだ、と地方の切り捨てに踏み切っている。
これは国鉄分割・民営化の結果であり、破綻である。民営化こそ悪だ。これに対して動労千葉は住民とともに、ローカル線削減・廃止=地域切り捨て攻撃に反対して闘っている。
資本主義の終わりが来ている。資本家階級を打倒・一掃し、労働を奪還し労働者が社会の主人となる以外に、世界の労働者人民の未来はない。未来を開く勝利の条件は成熟している。