国際労働運動vol.17 2017.2 革命におびえるトランプ

週刊『前進』04頁(2813号04面04)(2017/01/23)


国際労働運動vol.17 2017.2
 革命におびえるトランプ


 11月8日に米大統領選で当選したトランプは、直ちに韓国のパククネ大統領に電話して支持を約束した。韓国をはじめとした労働者革命への恐怖、それがトランプだ。また内外を問わずふりまく排外主義・差別主義扇動は労働者階級・人民の団結におびえ分断する資本家階級の行為だ。さらに保護主義への転換は戦争を促進するものだ。
 トランプの勝因は、民主党の地盤だった中西部の工業地帯、労働組合の大拠点がある諸州で支持を逆転させたことだ。だが共和党の票は増えていない。民主党の票が減ったのだ。その理由は、民主党政権が民営化・外注化、生産拠点の海外移転により労組破壊と社会保障破壊を共和党政権よりも激しく推進したからだ。決定的なことは、民主党からの離反がランク&ファイル労働運動によって意識的に組織されていることだ。ここにアメリカ革命の現実性がある。
 第1章は、アメリカのランク&ファイル労働運動が新たな組織化に成功していることを、鉄道労働組合、教職員組合、全米自動車労組、郵便労働者組合で示し、ウォルマート、ファストフードの全米ストライキを通して紹介している。
 第2章は、新自由主義の40年が社会崩壊をつくり出したこと、今回大統領選挙はそれへの怒りが噴出する過程であったことを述べている。
 第3章は、トランプが指名した閣僚・閣僚級人事を検討し、その破壊的・破滅的性格とアメリカ階級闘争が大爆発する展望を打ち出している。
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