三里塚一斉行動 第3滑走路計画阻止へ 住民の決起始まる

発行日:

週刊『前進』04頁(2813号03面03)(2017/01/23)


三里塚一斉行動
 第3滑走路計画阻止へ
 住民の決起始まる


 1月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連などは第45回の空港周辺地域一斉行動を行った。1月9日の新年団結旗開きの成功を受け、天神峰・市東孝雄さんに対する農地強奪の強制執行を阻止するため、決戦本部を立ち上げての最初の行動だ。朝8時30分、市東さん宅離れに集まって、打ち合わせに臨んだ。(写真
 まず伊藤信晴さんが、成田空港会社(NAA)の空港機能強化案(第3滑走路建設とB滑走路1千㍍北延伸)をめぐる住民の状況について説明した。「各部落での説明会が継続して開かれているが、住民の間での変化も生まれ、どういう行動をとったらいいかが説明会の場で論議になっている。住民投票を求める声も出ている。今日一日、住民の間に分け入って交流しよう」と語った。
 萩原富夫さんは「現地の外から初めて今日の行動に参加してくれている人がいる。ありがたい。決戦本部では1月21日のDVD上映会など、現地に人びとが集まれる状況をつくることに知恵を絞っている。空港機能強化粉砕へ今日一日闘おう」と提起した。
 市東さんは「でたらめな攻撃があるが、闘い次第でこれを打ち破れる情勢でもある。暴挙を絶対に許さないという意気込みで今日一日がんばろう」と呼びかけた。
 三里塚現闘員も「第3滑走路の強行は孫子の代までその家を左右する大変な問題。反対の声はますます強まっている。計画はまだ何も決まっていないことをしっかり周辺住民に呼びかけよう」と提起した。
 9時すぎ、参加者が一斉に担当地区へ向かった。伊藤さんは地元の芝山町・白桝部落の説明会が2月4日に予定されているため、「説明会に参加してNAAを追及しよう」と訴えた。宮本麻子さんは成田市川上地区を回り135軒に「反対同盟ニュース」第40号を配り、市東さんの裁判で署名をしてくれた人などと交流した。
 全学連三里塚現地行動隊は、11月から芝山町の南側に位置する多古町、横芝光町にまで活動範囲を広げてきた。今回も1月から加わった新行動隊員と2人で、部落丸ごと移転対象になる多古町北部を中心に、「今立ち上がれば第3滑走路は止められる」と訴え、住民との関係を深めた。
 午後5時、全体が市東さん宅離れに戻り、一日の活動を報告し合った。芝山町、多古町、横芝光町の三つの部落で反対決議が上げられたことが報告された。そのうちの横芝光町の部落では近々「空港機能強化案反対」の看板を立てると決まったことが報告された。芝山町の相川勝重町長は、3月までに中間の取りまとめを行うと公言している。NAAは「対話型説明会」なるものを成田市、芝山町、多古町などで展開している。
 住民の怒りがいよいよ具体的な行動になりつつあることを確認し、この動きをさらに加速すべく、次の行動日を2月18日に決めて一日の行動を締めくくった。

------------------------------------------------------------
1・30耕作権裁判・デモ
 1月30日(月)午前9時 葭川(よしかわ)公園集合
 千葉市内デモ
 10時30分開廷 千葉地裁

このエントリーをはてなブックマークに追加