豊洲移転推進の小池倒せ 39カ所で猛毒の青酸カリなど検出
週刊『前進』04頁(2813号01面03)(2017/01/23)
豊洲移転推進の小池倒せ
39カ所で猛毒の青酸カリなど検出
(写真 北島邦彦さんを先頭に「豊洲移転撤回・民営化反対」を訴え、街宣【1月19日 築地市場前】)
前8回調査は改ざんデータ
14日、豊洲市場の地下水調査の最終結果で、環境基準の最大79倍のベンゼンが72カ所で、最大3・8倍のヒ素が20カ所で、検出されてはならないシアン化合物が39カ所(最高値が1㍑あたり1・2㍉グラム)でそれぞれ検出された。前回まで8回の検査に比べ、有害物質が地点、数値とも大幅に増えた。初めて検出されたシアン化合物とは青酸カリ、青酸ソーダなどの猛毒物質である。今回9回目の調査はこれまでの8回とは別の業者が代わって行った。過去のデータはすべて改ざんされたもので、「安全だ」とだましてきたということだ。こんな毒まみれの東京ガスの工場跡地に食品卸売市場を移転することなど絶対に許されない!
築地で働く労働者の怒りをともにし、行動に立ち上がろう。豊洲移転を強行しようとしてきた連中を監獄に送らなければならない。市場の労働者や仲卸を猛毒にさらし、食品が汚染されることなどなんとも思わず、虚偽に虚偽を重ねて移転を強行しようとしてきたのが石原慎太郎元知事、浜渦武生元副知事、大資本である。未来永劫(みらいえいごう)断罪しなければならない!
この結果が出たにもかかわらず、小池百合子都知事は(結果は)「不可解だ」と述べ、再調査の上での豊洲移転強行をたくらんでいる。2日前の12日には築地視察を行い、そこに移転賛成派ばかりを集め、早期移転に踏み込んでいた。小池は移転反対の多い仲卸売場の視察は報道陣に非公開とし、反対の声の隠蔽(いんぺい)と圧殺を図った。石原がやろうとした豊洲移転を引き継ぎ、強行しようとしているのが小池だ。
御用学者の米田稔や専門家会議の座長・平田健正の言動はとうてい許せない。「微量を飲んだからといってすぐに影響が出る水準ではない」「建物の安全性は保たれており、食べ物への汚染は起こらない」。3・11福島原発事故の時とまったく同じだ!
そもそも築地市場の廃止・豊洲移転とは公的なものでなければならない中央卸売市場を解体する民営化そのものである。
民営化反対で都議選闘おう
なぜ東京都が82年間、中央卸売市場を設置・運営してきたのか。それは食料の公正な価格決定と生産者保護のためだ。豊洲移転によって流通を支配する大資本だけが生き残り、中小業者は淘汰(とうた)される。大量の業者の廃業と首切りが始まる。長年にわたり培われた独特の市場労働者の共同性は破壊される。国鉄分割・民営化で行われたことと同じだ。国鉄分割・民営化は3人に1人の首を切り、労働者の団結を根こそぎ解体し、競争にたたき込んできた。外注化により非正規職に突き落とし、労働の尊厳を奪ってきた。それは鉄道の安全と社会の破壊に行き着いている。
小池の「東京大改革」とは、都の業務丸ごと民営化であり、都労連をはじめとする労働組合を解体する攻撃である。小池は「働き方改革」を進める安倍政権の先兵だ。
現場からの労働組合の決起で小池・安倍を倒せる。民営化絶対反対で闘おう。北島邦彦さんを押し立て都議選に総決起しよう。「豊洲移転絶対反対! 都業務の民営化許すな!」の怒りの行動にともに立とう。