星野再審 無実証明する新証拠提出 星野さんは十字路で「光」見た
週刊『前進』04頁(2811号03面03)(2017/01/16)
星野再審
無実証明する新証拠提出
星野さんは十字路で「光」見た
昨年12月28日、星野再審弁護団は星野文昭さんの無実を証明する新証拠を東京高等裁判所第12刑事部(合田悦三裁判長)に提出した。星野さんが機動隊員中村恒雄巡査の殴打現場にいなかったことを証明する映像と補充意見書の二つである。
第2次再審請求の中で、星野さんは「私は、中村巡査に対する攻撃には一切関与していない。……私は終始十字路にいた」「NHK方向の道は、のぼりつつ右に曲がっている感じで、そこを右から左に車が流れていて、その車のフロントが光るのを見ている」という陳述書を提出した。弁護団は、それを裏付ける写真と報告書を提出した。これは、星野さんが中村巡査を殴打していたら絶対に見ることができない事実である。
星野さんは71年11・14渋谷闘争において、機動隊の襲撃をはねのけてデモ隊を渋谷に導くという重大な使命を帯びていた。中村巡査攻撃に加わるゆとりなど一切なかった。全神経を集中してNHK方向に現れた別の機動隊の動きを注視しており、その結果、車のフロントが光るのを見たのだ。
ところが東京高裁第11刑事部の若原正樹裁判長は、「その際、請求人(星野さん)は本件交差点からNHK方向を見ることもできたと思われる」という屁(へ)理屈で再審請求を棄却した。つまり、交差点を通る時に光が見えたかもしれないと言うのだ。
弁護団は「現場百遍」の精神(酒井健雄弁護士)で現地調査を行ってきた。昨年11月16日に、11・14渋谷闘争と同じ気象条件のもとで撮影した映像を解析し、星野さんが見た「光」は十字路にずっと立っていなければ見ることができないことを証明した。若原裁判長が言うように、「通りすがりにチラッと見る」のは絶対に不可能なのだ。
星野さんは機動隊員の殴打などしていない。星野さんは無実だ。今年、100万人の署名を集め、獄中42年を打ち破ろう。星野文昭さんを取り戻そう。