革共同政治局の2017年1・1アピール 民主労総と動労千葉先頭に世界革命の勝利切り開こう 米帝没落下の保護主義・世界戦争に労働者階級のゼネストで全面対決を 民営化阻止・JR体制打倒、都議選勝利へ
革共同政治局の2017年1・1アピール
民主労総と動労千葉先頭に世界革命の勝利切り開こう
米帝没落下の保護主義・世界戦争に労働者階級のゼネストで全面対決を
民営化阻止・JR体制打倒、都議選勝利へ
はじめに
朝鮮侵略戦争阻止・労働法制改悪阻止の国際共同行動は、東京・日比谷の11・6全国労働者集会と、それに続くソウルの11・12行動を突破口とする韓国労働者人民の空前のパククネ打倒闘争へと発展した。また、米大統領選におけるトランプの勝利は、世界をいや応なしに革命情勢へ突入させていく。
この革命情勢を現実の革命へと発展させる上で、11月国際共同行動の、とりわけ韓国のゼネストと巨大デモの爆発は世界史的な意義をもっている。それは財閥・資本家の権力を打倒してプロレタリア権力を打ち立てる勝利の展望を示している。そして全世界の労働者階級に、「今こそプロレタリア世界革命の旗を高く掲げて前進せよ」と熱い魂をもって呼びかけるものである。
ソウルの闘いに参加した動労千葉を先頭とする220人の労働者・学生は、革命の現実性・勝利性を肌身でつかみ、その息吹・興奮を日本に持ち帰った。「日本でも革命をやれる! やろう! これで韓国の決起に応えよう!」と情熱と確信に燃えている。
そうだ! 11月国際共同行動の打ち抜きは、日本の階級闘争そのものを大きく一変させる契機となったのだ。
勝負は2017年決戦だ。今こそ、国鉄決戦を軸に、日本階級闘争―労働運動の大変革をかちとろう。革共同は反帝・反スターリン主義世界革命の党である。すべての労働者・学生は革共同に結集し、ともに闘おう。ロシア革命から100年の2017年決戦を、世界革命に向かって進撃しよう。
1 朝鮮戦争阻止・労働改悪粉砕掲げ闘い革命の扉開いた16年
(1) 労働者国際連帯の新時代を切り開いた11月共同行動
11月東京―ソウル国際共同行動は、「朝鮮侵略戦争阻止・労働法制改悪阻止」のスローガンを掲げて闘われた。ゼネストを闘う韓国・民主労総ソウル地域本部と日本の3労組(動労千葉、全日建運輸連帯関西生コン支部、全国金属機械港合同)の呼びかけで設定されたこの闘いは、日帝・安倍政権と韓国・パククネ政権に対する労働者人民の巨大な決起の引き金となった。そして東アジアにおけるプロレタリア革命の巨大な展望を押し開いた。それを可能にしたものは1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃をめざす国鉄決戦を強力に推進してきたことである。この蓄積が一切の土台にある。
重要なことは、これらの闘いを職場生産点から組織し、階級的労働組合の拠点建設と党建設の一体的推進を、多くの格闘を経ながら深化・発展させてきたことである。そして動労千葉・動労水戸の闘いを最先端に、動労総連合建設、都労連の階級的再生、合同・一般労組全国協議会、国鉄・自治体・教労・郵政の4大産別をはじめとする全産別の闘いが、全一体となって強力に発展してきたことである。
階級的労働運動の闘いは、この間、ひとつの革命的変革に挑戦し、勝利的に前進してきた。その中身は、階級的労働運動と党建設の一体的推進であり、地区党の党的確立と労働組合内部での細胞建設の原則的推進である。
こうしてこそ、合同労組運動が切り開いた豊かな地平に立って外注化・民営化攻撃と真っ向から対決し、非正規職労働者と正規職労働者が一体となって闘う真の融合がかちとられるのだ。そしてさらに、動労総連合の全国的建設を推し進め、動労千葉とともにその組織建設をダイナミックに戦取する地平をかちとっていくのである。
「労働の奪還」論で階級的労働運動前進
この階級的労働運動の発展の突破口を切り開いたものこそ、動労水戸の被曝労働拒否闘争、そして動労千葉の反合理化・運転保安闘争の歴史的闘いの経験をとおして打ち立てた「労働の奪還」論である。
これは実は、現実の労働者と真に討論し獲得していく闘いにおいて、歴史的に革命的共産主義運動がある意味で一種の経験や個人的努力などはあっても現実の大衆運動、組合活動などで十分解決しきれてこなかった問題を、今日の新自由主義的な労働の現実とその苦闘の中から、マルクス主義的な理論的・イデオロギー的な解答を与え、今日の階級的労働運動のダイナミックな発展への革命的武器に転化したものである。
韓国における闘いは、革命への道を切り開く先頭に立っている。この闘いと連帯し、勝利をかちとるためには、日本の階級的労働運動をなんとしても韓国の苦闘と真に連帯できるレベルにまで飛躍させることである。
具体的には、国鉄決戦の勝利を戦取すること、1047名解雇撤回闘争に勝利し、動労千葉を強化・拡大し、動労千葉解体の反革命攻撃を完全に粉砕して、動労総連合の全国的建設に勝利すること、そして、産別労組として日本の労働運動を牽引(けんいん)する力を、実力においてもその大きさにおいても獲得することである。ここで勝利することで日韓の国際連帯をプロレタリア革命に向かって限りなく前進させていくことが可能になる。
(2) 動労千葉を先頭に外注化と労働法制解体に一大反撃
11・6労働者集会はこうした新自由主義を打倒する労働者国際連帯の決定的飛躍として、全世界の鉄道労働者とともに国鉄決戦の新たな発展を切り開いた。民主労総ゼネストの最基軸に鉄道労組の74日間の大ゼネストがある。この比類なき戦闘性と大衆性をもつ韓国労働者階級の闘いを牽引し、引きつけてきたものこそ動労千葉・動労水戸の国鉄闘争の不屈の闘いとその勝利的地平にほかならない。
動労千葉は今、1985~86年の2波のストライキから30年間の闘い、17年間の外注化阻止闘争の集大成ともいうべき大決戦を闘っている。
動労千葉の分割・民営化阻止の30年の地平
国鉄分割・民営化反対闘争とその後の30年間の闘いは、動労千葉労働運動と革命的共産主義運動が固く団結・連帯し、あらゆる犠牲をいとわず、満身に傷を負いながらも守りぬいてきた。ここに現代革命の現実性がある。この30年間にわたる新自由主義との闘いなしに、労働者階級が団結を取り戻し、階級的労働運動の再生と、党と労働組合の一体的建設、プロレタリア国際主義と革命の展望を切り開くことはできなかった。
新自由主義の攻撃の核心は、労働組合を解体し、雇用や賃金、労働条件のすべてを破壊・分断し、労働者が団結して闘う基盤を破壊することにある。これに対し、動労千葉―動労総連合は〈反合・運転保安闘争路線〉をもって民営化・外注化と非正規職化に徹底抗戦し、団結を拡大してきた。この現場攻防と一体で1047名闘争の原則を貫き、国鉄闘争の一掃を狙った2010年4・9政治和解の反革命を打破し、階級的団結を打ち固めて階級的労働運動と党の一体的前進をかちとる展望を切り開いた。
❶動労千葉の世界史的地平とは、17年間に及ぶ外注化阻止闘争の地平である。CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪は安倍の「働き方改革」の忠実な実践であり、労働者の未来を奪う大攻撃だ。これに対し動労千葉はJR本体の労働者がストを決行し、CTSの全事業所オルグに入り、十数人の結集を実現した。外注化阻止決戦は非正規職撤廃の闘いと結合し、17年決戦の最大の激突点となっている。
❷動労千葉は運転士に対する異常なまでの背面監視・締め付けとの大攻防を闘いぬいている。検修・構内業務外注化で、運転士は極度の緊張と負担を伴う本線乗務を60歳まで強いられ、脳・心臓疾患などの健康障害にさらされている。これに対して昨年9月13日以降の波状的な工事用臨時列車指名ストが、奪われたすべてを奪い返す闘いとして闘われた。10月にJRは「駅停車中の放尿」を理由に、運転士を減給処分にし職場を奪った。安全破壊を開き直り、労働の誇りを奪った。現場に怒りは満ちあふれ、断固たる反撃の闘いが闘われている。
❸この現場攻防と一体で、国鉄分割・民営化絶対反対を貫く1047名解雇撤回・JR復帰の闘いを発展させてきた。一昨年の6・30最高裁決定をもって新会社(JR)への不採用基準の策定が不当労働行為であることが確定した。1047名闘争はこれから新たな発展過程に入る。
動労水戸を先頭に総連合の全国展開へ
10月28日、12月16日の動労総連合の強制出向無効確認訴訟は、東京地裁大法廷でJR東日本を完全に圧倒して闘いぬかれた。
また動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、常磐線全線開通攻撃との全面対決として、動労総連合の総力を挙げた12・10闘争の大高揚をかちとった。17年3・4ダイヤ改定と一体で、6年目の3・11から17春闘へ向かう過程(3月決戦)を17年決戦の最大の激突点に押し上げたのである。
被曝労働拒否の闘いは、JRで働く労働組合には「乗務員だけでなく、子どもや乗客、地域住民を守る責任がある」(『燎原の火のごとく―巨大資本JRに勝利した動労水戸の30年』)という労働の誇り、労働者の誇りをかけた闘いだ。被曝労働拒否を闘う動労水戸を支える「支援共闘会議」が15年に結成された。これが動労総連合建設の決定的水路となり、ついに昨年6月、JR体制をめぐる最大の戦場である首都・東京に動労東京の旗が翻った。「被曝労働拒否闘争は福島(東北)―水戸―東京をつなぐ闘いとして、ますますグレードアップさせるべきときを迎えた」(同書213㌻)
11月国際共同行動は、国鉄決戦が動労総連合建設によって全国・全世界にどこまでも発展していく可能性を示した。動労総連合には、階級的労働運動の「ナショナルセンター」の展望があることが明らかとなったのである。
(3) 「新しい労働者の政党」の原型をつくった7月参院選
「革命の必要性と現実性」を真正面から訴え
革共同は16年7月参院選を「世界は革命情勢」という時代認識を鮮明にさせて闘いぬいた。
われわれはこの情勢に対して、鈴木達夫弁護士を先頭に、労働者人民にプロレタリア革命の必要性と現実性を真正面から訴える参院選での勝負に打って出た。それは階級的労働運動の前進をかけた日本共産党スターリン主義との激烈な党派闘争として貫徹された。
既成政治勢力と根本的に異なるわれわれの労働者自己解放の思想と闘い、マルクス主義が、大衆的実践をとおして全面的に検証された。「資本主義は終わりだ。ゼネストと国際連帯で社会を根底から変えよう。闘う労働組合をよみがえらせ、新しい労働者の政党をつくろう」という訴えに、圧倒的な共感と感動と支持が広がった。
「労働の奪還」を宣伝・扇動の柱に据え闘う
今回の参院選闘争は「労働の奪還」論をあらゆる方針・局面で貫くことによって、これまでの「革命的議会主義」の限界をのりこえる労働者自己解放の闘いとなり、真に革命的な選挙闘争となった。労働者階級と団結し1千万人を獲得するために、真っ向から革命を訴える選挙闘争へと変革したのである。だからこそ、鈴木達夫候補を支持した1万6187票は輝きを増し、階級的労働運動とプロレタリア革命の前進をかちとる巨大な力となって発展している。
これと一体で「新しい労働者の政党」を真っ向から訴えて闘った。それはマルクス主義=労働者自己解放の党ということである。労働者指導部が階級の指導部として自己を屹立(きつりつ)させ、また党の常任指導部がマルクス主義で全面的に武装し、ともに労働者階級解放の先頭で闘っていく。このマルクス主義での統一こそが、党と階級を発展させていくのである。
1千万人との結合へ3大方針の発展を
7月選挙闘争は、①宣伝・扇動の変革②拠点建設③1千万労働者人民との結合の3大方針のもとで闘われた。
①「社会を変える力は労働者自身の団結した闘いの中にある」というマルクス主義で徹底的に宣伝・扇動した。全学連の街宣隊を先頭とする街頭における無数の討論の輪の形成は、何を労働者人民が求めているかを鮮明にさせた。選挙闘争をとおして数十万部もの『前進』が労働者人民の中へ染みわたるように入ったことが、党に革命的大変革を促した。
②7月選挙戦は、職場と地域の拠点建設へ、労働者同志の総決起を実現した。労働組合の拠点建設は、合同・一般労組全国協の強化・拡大の闘いの前進に続いて、6月に動労東京結成へと進み、さらに決戦の最中で都労連委員会の創成をかちとった。三つの闘いの拠点建設に成功することが、階級的労働運動の前進を切り開く道である。
③1千万労働者人民と結合する闘いは、全国の同志とともに進んだ。この経験は何ものにも代えがたいものがある。労働組合へのオルグを基軸に地域住民と一体化し、プロレタリア革命への前進の現実的プロセスをつかんだと言える。星野絵画展、「A2―B―C」上映会を全都・全区で開催し、婦人民主クラブ全国協議会の支部建設の闘いを戦略的に進めた。この3大方針は、今夏都議選決戦において、その創造的発展がますます問われる重大な路線・方針である。
(4) 京大闘争の不屈の貫徹を軸に反戦・反核闘争が前進
全国学生運動は階級的労働運動と連帯し、16年決戦の先頭に立ち続けてきた。
昨年9月の全学連大会で斎藤郁真委員長(法政大)―作部羊平書記長(京都大)の新体制を確立し、直ちに秋の京大決戦に突入した。京大・山極寿一総長体制の「告示」乱発による「集会禁止」「法的措置」の恫喝をはね返し、10月3日の開講日、10・21国際反戦デー、12月12日と連続的に学内集会・デモを成功させた。警察権力導入も含む大弾圧と学生運動破壊をもくろんだ京大当局の思惑は、同学会執行部と広範な京大生の合流で瓦解(がかい)した。
15年10・27反戦バリケード・ストライキから1年強、16年7月の同学会4学生への「無期停学」処分強行から半年。京大闘争は日本学生運動の中軸に据わった。京大闘争とは、4学生処分を実力で撤回させる闘いをとおして、学生の自由・自治と未来を奪う新自由主義大学=京大をひっくり返し、大学・教育を学生自身の手に取り戻す闘いである。それは、戦争動員―軍事研究(軍産学連携)にくみする大学の腐敗を怒りを込めて告発し、戦争・改憲を実力で阻止する第2波反戦バリストを実現していく闘いでもある。昨秋の京大闘争は、京都の多くの労働者市民を巻き込みながら発展した。
全学連は「06年3・14法政大弾圧」以降、国家権力・大学当局との絶対的非和解性を貫き、団結のみを総括軸として法大闘争10年を不屈に闘いぬいてきた。京大闘争はその全内容を継承・発展させ、学生運動の大衆的高揚と傑出したリーダーを生み出すことに成功している。
そして京大決戦と一体で、首都・東京でも、9月全学連大会への警視庁公安部の暴力的襲撃を絶対に許さない大運動が始まった。昨年11月29日、全学連は31人の大弁護団とともに、警視庁公安部公安第1課の暴力公安刑事15人を「特別公務員暴行陵虐罪」などで告訴した。同時に「損害賠償請求訴訟」を提訴した。裁判闘争への大結集をかちとろう。
軍事空港化を許さず市東さんの農地守る
昨年10月25日の市東孝雄さんの農地裁判における上告棄却決定は、市東さんの農地の事実上の「強制収用」宣言である。三里塚闘争50年の勝利に追いつめられ、ついに安倍政権と成田空港会社(NAA)は反対同盟つぶしの攻撃に絶望的に踏み出した。
しかし、反対同盟と市東孝雄さんは「この地で農業を続ける」と微動だにしていない。11月30日、市東さんは千葉地裁に「強制執行を許さない」という新たな裁判をNAAを被告として起こした。民主労総の労働者を引きつけてやまない三里塚闘争の不屈性が、ここに全面的に示されている。この中で反対同盟は、第3滑走路建設攻撃粉砕の新たな闘いに猛然と打って出た。
福島の怒りと連帯し原発再稼働阻止闘う
安倍政権は2011年3・11で噴き出したすべての矛盾を居直り、福島第一原発事故をなかったかのようにしようとしている。すでに175人の福島の子どもたちが甲状腺がんないし疑いと診断されている。にもかかわらず、福島県は甲状腺検査の縮小・廃止に動き、今年3月の避難者への住宅支援打ち切りや避難指示区域の解除による帰還強制を進めている。そして安倍政権は、原発再稼働と老朽原発の使用延長を強行している。絶対に許せない。
動労水戸と動労総連合の被曝労働拒否の闘いと、ふくしま共同診療所を軸とした「避難・保養・医療」の闘いが団結の要となっている。福島の怒りとどこまでも連帯して進む----これはプロレタリア革命の絶対的課題である。
沖縄米軍基地撤去へ沖大・青年先頭に決起
16年沖縄闘争は「オール沖縄」との路線的対決をとおして、沖縄闘争を日米韓の労働者国際連帯の要とする新たな闘いを開始した。辺野古への新基地建設を要としたSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)路線=米軍再編は20年間まったく進んでいない。沖縄・本土を貫く闘いが朝鮮侵略戦争を阻止し続けている。
こうした中で、翁長沖縄県知事は東村高江ヘリパッド建設を容認した。「オール沖縄」の破産は鮮明となった。12月13日のオスプレイ墜落と飛行再開、安倍政権の容認・加担、12・20最高裁反動判決と辺野古工事再開の動きに、県民の怒りは沸騰している。この怒りを全島ゼネストへ! 「基地の島」「非正規職の島」への青年労働者と学生の怒りと、韓国労働者階級の怒り、米労働者階級の怒りをひとつにして、沖縄を「国際連帯の島」とする闘いを大前進させよう。
(5) 「労働の奪還」論は新自由主義を打倒する革命の路線
動労千葉、動労水戸が血と汗で切り開いてきた「労働の奪還」論は16年決戦の前進の一切の土台となった。「労働の奪還」「人間的共同性の奪還」はマルクス主義の生き生きとした実践であり、労働者自己解放闘争を全面的に発展させていく路線である。
労働者階級は日々、新自由主義のもとでの労働の人間破壊性の激しさと向かい合っている。だからこそ根源的な人間労働をもって立ち向かうことによって、この激しさ=人間破壊性=孤立の強制をはね返し、労働者階級としての自覚と団結を形成していくバネをつくり出していくのである。
経済とは根本的には人間の労働生産活動である。だが新自由主義は、この根本的な活動を「命より金」の地獄に引きずり込んでいる。だから労働する人間、労働する階級である労働者が団結し、労働を人間的な労働として奪還する。また、社会を労働者的に運営できる共同性を奪還する。つまり、資本の支配、帝国主義の支配を転覆し、労働者の権力を打ち立て、国際的に連帯していく。これ以外に危機を突破していく道はないのだ。
苦闘する労働者は、労働者であるがゆえに、資本の支配をはねのけて分断を打破し、階級的団結をかちとり、自己の階級的本質を自覚し、階級闘争の主体へと自己を飛躍させる本質的バネをもっている。労働者は、こうして資本の支配と闘い、国家権力を打倒し、プロレタリア独裁を実現する中で、社会的生産手段を組織された労働者階級のもとに奪還するのである。
「労働の奪還」とは、労働者が階級としてめざめ、革命に決起していくプロレタリア革命論なのだ。
障害者解放と「労働の奪還、共同性の奪還」
7月26日に発生した「津久井やまゆり園」事件は、新自由主義の「生産能力のないものは生きる価値がない」という優生思想が極限的な形で貫かれた断じて許せない事件だ。
民営化によって労働組合が根絶され、それをも契機にして地域の共同性も解体された障害者施設で、未来の希望を奪われた青年労働者が低賃金と長時間労働のもとで、労働の誇りを奪われ、共同性と人間性を破壊され、労働者同士とも労働者階級の一員である障害者とも分断されている日々の現実の中で事件が起こされたのである。
革共同は7・26事件を見据え、「労働の奪還、共同性の奪還」をもって新自由主義を打倒していく労働者階級の根源的団結をかちとる出発点とすることを固く決意した。
差別・分断、天皇制と闘う部落解放闘争
8・8天皇メッセージは、階級矛盾が極限的に激化している今日の現実に対して、天皇制イデオロギー=「虚偽の共同性」を振りかざして、部落差別をはじめとするあらゆる社会的差別を利用して労働者階級の内部に分断を持ち込み、団結を破壊して、ブルジョア支配を立て直そうとする反革命である。これに対して革共同は、部落差別の本質を労働者階級に対する分断・団結破壊としてはっきりさせ、非正規職撤廃闘争をもって全国水平同盟建設と合同労組建設を一体で進めていく路線を鮮明にさせた。
入管闘争も大きな路線的飛躍をかちとった。1980年代以降の入管攻撃を歴史的にとらえ返し、入管攻撃は新自由主義攻撃そのものであることを鮮明にして闘ってきた。このもとで16年4月の「外登法・入管法と民族差別を撃つ東西交流集会」は、在日・滞日外国人労働者の結集と自己解放的な集会としてかちとられた。そして夏には「全国在日運動交流会」を闘いとり、さらに朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会とともに闘いぬいている。
女性解放闘争は大きな組織的前進をかちとった。「保育園落ちた、日本死ね!」ブログに示されるとおり、子育て・介護・医療・福祉の切り捨てに我慢ならない怒りを抱える膨大な女性労働者・労働者家族がいる。7月参院選をとおして東京南部に婦民全国協の支部建設がかちとられたことは決定的である。地区党のすべてをかけて労組拠点を築くとともに、それを軸にあらゆる民衆、とりわけ女性をソビエトに組織していくのである。
在本土沖縄の闘い、反軍闘争も朝鮮侵略戦争の超切迫情勢のもとで、ますます重大な戦略的闘いとなっている。「オール沖縄」をぶち破り、沖縄を国際連帯と非正規職撤廃の拠点とする闘い、軍服を着た労働者である自衛隊兵士の獲得をめぐる闘いに、これまで培った一切の実践的経験と路線的飛躍をかけて挑戦していこう。
すべての戦線の委員会は、自己を党中央に組織し、党中央の立場から、地区党建設や地区党の闘いに積極的に責任をとる必要がある。全戦線にわたって、こうした闘いが大きく前進していることをしっかり確認したい。
2 始まった韓国の労働者革命に国鉄決戦の大前進で応えよう
労働者権力の樹立へ向かう韓国階級闘争
韓国における11〜12月階級闘争の爆発は、今日の世界の階級闘争のレベルを大きくグレードアップさせた。それは労働者階級が74日間の鉄道ストライキを打ちぬくことを突破口に階級の根底からの総決起をかちとり、それをパククネ打倒闘争にまで発展させ、さらに進撃している。
明らかに韓国の労働者階級の闘いはブルジョアジーと対決し、プロレタリア革命を直接に闘いとる段階へ闘争を発展させる以外にないことを突き出している。
全民衆の総決起はついに12月9日、パククネに対する国会での弾劾訴追を実力でもぎとり、パククネ完全打倒へ迫っている。パククネ退陣を求める「キャンドル集会」は、11・12民衆総決起闘争を経て12月3日にはソウル170万人、全国232万人へと拡大し、空前の闘いを実現した。まさに世界革命の扉を開いたのだ。
決定的に重要なことは、この全過程が民主労総という闘う労働組合の不屈のゼネスト闘争を中心に据え、そのもとにあらゆる階層の人民を総結集することによって切り開かれたことである。民主労総の15年4月以来の何波にもわたるゼネスト闘争の蓄積、とりわけ昨年9・27以降の鉄道労組の無期限ストを先頭とする公共部門の一大ゼネストへの決起が、全人民の怒りを解き放つ土台としてある。その上で、「政治ストは違法」というブルジョアジーの悲鳴を真っ向から打ち破って闘いとられた11・30ゼネストが、いまひとつ決定的な役割を果たした。
そして今や、民主労総の掲げる「パククネを監獄に送れ」が韓国人民の圧倒的な声となり、「財閥解体」のスローガンに示される資本の支配の転覆、現体制の根底的変革の要求が、全民衆の中に急速に浸透し始めた。
そこでは、議会内野党をはじめとする既成の政治勢力はすでに労働者人民の怒りの爆発によって吹き飛ばされ、影響力などもちえない存在に転落している。それに代わって、ハンサンギュン民主労総委員長に代表される革命派が、全階級・全人民が唯一信頼する指導部へと圧倒的に押し上げられているのである。本格的なプロレタリア革命に向かう過程がついに始まったのだ。
米日韓の朝鮮戦争を阻止し安倍を倒そう
パククネと全支配階級は延命を求めて必死にあがいている。弾劾訴追案が国会本会議で可決されたことで、パククネの大統領権限は即日停止された。しかし、大統領の職務を代行するファンギョアン首相は、検察出身の超タカ派で知られる人物であり、真っ先に「安保態勢に一分のスキも生じさせてはならない」と全軍警戒態勢強化を指示した。
そもそもファン首相は、13年2月のパク政権の発足とともに法相に就任し、同年11月に「統合進歩党」を親北朝鮮勢力であると「憲政史上初めて」の政党解散審判を請求し、14年12月の憲法裁判所の決定により強制解散に追い込んだ人物である。さらに民主労総本部への襲撃・家宅捜索を強行した。セヌリ党やブルジョア権力は、この「国家保安法」の権化であるファンをいただいて、パククネの戦争と労組弾圧を継続しようとしている。
「次は何か」が必死に問われる局面に入った。第一に、労働者権力の樹立に向かって突き進むことである。韓国の闘う労働者階級が自らを一個の政治勢力として登場させるべき時が完全に来ている。いよいよ韓国のプロレタリア革命へ向かって、戦争と国家保安法を打ち破り、スターリン主義をのりこえ、本格的な階級的激突に勝ちぬくためにいかに闘いぬくか、である。
誰が権力を掌握するかが、すでに大問題となっている。全人民がリーダーとして認める人物の筆頭にはハンサンギュン委員長がいる。「国家保安法をぶち破れ! ハンサンギュン委員長を獄中から解放せよ!」は決定的スローガンだ。
第二に、あらゆる面で日本労働者階級人民の階級的決起が最大の鍵を握る情勢に入った。すでに朝鮮半島をめぐる軍事情勢は一触即発の危機に入っている。締結された日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は、この間の米日韓の戦争発動訓練の上で、日帝が実際に朝鮮戦争に参戦するための軍事同盟にほかならない。トランプの動向も、米帝主導でいつ何時、戦争の火ぶたを切るかもしれないすさまじい情勢の中にある。
朝鮮戦争はいまや明確に、韓国民主労総のゼネストをたたきつぶし、韓国で始まった革命を圧殺するための戦争である。これを阻止するためには、日本の労働者人民が自国政府打倒の渾身(こんしん)のゼネスト・革命に立ち上がることである。国鉄決戦を基軸とする17年決戦の爆発でプロレタリア世界革命を切り開くのだ。
国鉄・都労連決戦で外注化・民営化粉砕を
韓国で始まった革命と連帯し、世界革命を切り開く道は国鉄決戦である。
韓国の革命を牽引している民主労総ゼネストは、鉄道労組の13年12月の23日間ストライキが歴史的転換点となった。このストライキは、「民営化は悪」という世論を圧倒的につくり出し、労働者人民の新自由主義への怒りを解き放ち、圧倒的支持を受けた。
さらに決定的なのは、14年4月16日の高校生ら304人の命を奪ったセウォル号事件の真相究明を求める遺族を先頭とする怒りの決起である。
これらが「命より金」の民営化と規制撤廃の新自由主義への怒りとして、ゼネストを実現する源泉となり、パククネ打倒の全人民的決起へと拡大したのである。
日本でこうした民営化攻撃と第2の国鉄分割・民営化攻撃である外注化攻撃を、動労千葉を先頭に打ち破ってきたことは決定的だ。この国鉄決戦と都労連決戦の爆発をかちとり、「民営化こそ悪だ」「民営化・外注化絶対反対」の1千万人の世論を形成するならば、日本における革命情勢をつくり出すことは絶対にできる。「労働の奪還」論を武器に、国鉄・都労連決戦でゼネストから革命へ向け進撃しよう。これを国際連帯の不動の決意として韓国労働者人民に誓う。
3 トランプ登場で大恐慌は激化 世界は戦争か革命かの時代に
今日の世界の革命情勢を規定しているものは、韓国情勢とともにトランプ情勢である。米次期大統領トランプがやろうとしていることは、第2次世界大戦をとおして米帝自らがつくりあげてきた米帝基軸の戦後世界体制をすべて暴力的に破壊することである。米帝の歴史的没落・衰退が進む中で、トランプは「アメリカ第一主義」を掲げ、むき出しの保護主義・排外主義への暴走を開始した。
トランプ政権は保護主義と戦争へ暴走
トランプの政策への期待から、米株価は最高値を更新し続けている。さらに原油減産による原油高が、投資マネーを株式市場に流入させ、異様な株高・バブルが引き起こされている。
その対極で、08年以降の米帝の金融緩和政策のもとで新興国に流れ込んでいた資金が一挙にアメリカに還流し、それが新興国各国の株価と通貨の激しい下落を引き起こしている。最大の問題は中国からの債券とドル外貨の引き揚げであり、中国・人民元の下落である。これは中国スターリン主義の延命を不可能にするような危機をつくり出すものである。
米FRB(連邦準備制度理事会)は、昨年12月のFOMC(連邦公開市場委員会)で1年ぶりの利上げに踏み切った。オバマのQE(量的金融緩和)という人為的にインフレを引き起こすリフレーション政策が「バブルリレー経済」を次々に引き起こす中で、FRBは度が過ぎたバブルを抑えようとするために金利引き上げの機会を狙ってきた。しかし、トランプは「年4%成長」をめざす大規模減税に加え10年間で1兆㌦(117兆円)のインフラ投資を公約した。トランプがやろうとしていることは、さらなる大バブルの拡大である。米帝経済は破局に向かって突き進んでいる。
このまま利上げでドル高が加速すれば、米国の輸出は大減速する。過剰資本・過剰生産力の重圧にあえいでいる米製造業は一層危機を深め、トランプの「現状破壊」性に一度はかけざるをえなかった白人低所得労働者の雇用増などはたちどころに破綻する。トランプの法人大減税のすべてのツケは、労働者に襲いかかるのだ。
トランプが示しているのは戦後体制を自ら破壊する、新自由主義的帝国主義の最末期の姿である。
トランプは、TPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱表明に見られるように、「米国第一主義」を掲げた保護主義・排外主義を全面化させる。その行き着く先は侵略戦争・世界戦争である。それは核戦争になっていく。とくに東北アジア、ウクライナ、そして中東・シリアの3正面の戦争情勢は決定的に激化していく。とくに朝鮮戦争情勢は、さらに超切迫化していく。
トランプ人事が次々と発表されているが、どれもこれも1%のスーパーリッチと退役軍人やCIA(中央情報局)からなる極右反動どもである。ナチス・ヒトラー政権をも超えるような保護主義・排外主義と戦争政権がトランプ政権の本質だ。とりわけ対中国との戦争を本気で構えた政権である。
現代における戦争は、プロレタリア革命を圧殺するためのものである。これを打ち破って初めて革命は前進していく。自国政府打倒の祖国敗北主義を貫く国際連帯闘争のみが、世界革命の現実性、必然性の証しである。
ブルジョア・イデオローグは、トランプのような極右ファシストの登場が欧州をはじめ全世界に拡大していると言っているが、そんな簡単なものではない。イタリア国民投票(12・4)、オーストリア大統領選挙(12・4)が示していることは、むしろ1930年代を超えるような労働者階級と支配階級の激突が全欧州で始まったということである。昨年6月のイギリスのEU(欧州連合)離脱もその先取りであった。
トランプと労働者階級は本来的に非和解である。全米各地での反トランプデモの爆発がそれを示している。労働者階級の階級的指導力が発揮されるならば、アメリカ革命は必ず現実化する。ランク・アンド・ファイルの戦闘的潮流は大きく前進している。アメリカは革命的動乱の時代に入ったのだ。
日帝・安倍は危機深め絶望的に凶暴化する
安倍が米ハワイを12月26~27日に訪問し、米大統領オバマと真珠湾を訪れたのは「戦後レジームからの脱却」としての危機にかられた戦争外交にほかならない。安倍は「これで『戦後』が完全に終わったと示したい。次の首相から、『真珠湾』は歴史の中の一コマにした方がいい」と言っている(12月6日付朝日新聞)。
だが、それは絶望的危機にかられた独自の戦争外交、対米対抗性をもった綱渡りでしかない。そもそも安倍は真っ先にトランプに会いに行ったが、トランプにTPPについて「就任初日に離脱通告」を言明され撃沈された。その直後のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)では、オバマに完全に無視された。中国への「南シナ海の仲裁裁判所判決」も、当事国フィリピンの翻意で空文化した。ベトナムへの原発輸出は破産した。温暖化ガス抑圧のパリ協定には乗り遅れ、やることなすことすべて破産している。
起死回生をかけて安倍は12月15〜16日のプーチン来日による日ロ首脳会談に臨んだが、プーチンに遅刻されたあげく、「北方領土問題」で「ロシアに領土問題は存在しない」というプーチンの強硬姿勢に吹っ飛ばされてしまった。すでにAPECにおけるプーチンとの会談で、「8項目の経済協力プラン」と引き換えの「領土返還」は完全に拒否されていたのだ。しかも11月下旬の択捉(エトロフ)・国後(クナシリ)両島への最新型の地対艦ミサイルの配備は、安倍のすべてのもくろみを根底から破綻させていた。それでも安倍がプーチンとの会談に臨んだのは、対米対抗性をはらませた「戦後レジームからの脱却」の虚構を築こうとしたためである。
トランプ登場によって、安倍はむき出しの国粋主義・排外主義に突き進み、激しく改憲・戦争衝動を募らせている。安倍の盟友・桜井よしこは、12月5日付産経新聞で「米国の日本を呪縛する根絶政策を打ち破れ」と絶叫している。「根絶政策」とは、「陸海空軍の保有を禁じ、国策の手段として戦争に訴えることを放棄」させた「憲法9条2項」のことであるとして、「一日も早く、急いで憲法を改正しなければならない」「国防力を倍加するときだ」とわめいている。実はこれは12年に発表した自民党改憲草案の中身そのものである。極右・日本会議の桜井は、安倍に12年改憲草案で突っ走れとけしかけているのだ。
「カジノ法」の強行は、改憲へ向かった攻撃の一つである。安倍・自民党は、「カジノ法」を前面に掲げる橋下・松井の日本維新の会と改憲協力で取引し、維新の会と一体化した。その一方で自民・公明の間の亀裂が深まっている。
今日の安倍の最大の攻撃こそ、17年〜18年へ向かって「働き方改革」を、戦争国家化攻撃そのものとして強行していくことである。
なによりも「働き方改革」とは、「同一労働同一賃金」をもって、今日のJRにおける全面外注化・分社化・転籍攻撃、非正規職拡大を全社会的に推し進めていくことである。さらに韓国パククネの「成果年俸制」攻撃と同じように「成果主義」による徹底的な評価制度の攻撃である。
安倍の「働き方改革」との対決こそ、国際連帯を掲げた17年国鉄決戦そのものである。
安倍と小池を第2・第3のパククネに
東京都特別顧問の上山信一慶応大教授は、『文芸春秋』12月号で「五輪と豊洲にケリをつけて本丸に迫る」と公言した。本丸とは、東交とメトロの合体による民営化を最大の切り口とする東京都の「丸ごと民営化」である。
小池百合子都知事は12月2日の定例会見で、オリンピックをめぐり「経費削減」と称して「民間活用やコンセッション(営業権の民間への売却)を追求したい」と、その狙いが巨大利権と丸ごと民営化にあることをあけすけに語った。
さらに小池は「国家戦略特区」を振りかざし、「働き方改革」による労働法制改悪と保育・介護の社会保障制度解体の先頭に東京都が立つことを打ち出した。なによりも築地市場解体・豊洲移転は、新自由主義が社会を破壊し、労働者人民が生きられないような状況を強制することを示している。その核心こそ中央卸売市場の大民営化攻撃であり、大量解雇攻撃である。小池は、豊洲移転による膨大な赤字を口実にして、「市場運営が商売として成り立たない以上、民営化を打ち出すことになる」と側近に言わせている。小池の本性はあらわになっている。
都労連決戦は「東京都の丸ごと民営化」との一大決戦であり、国鉄決戦と完全に一体である。こうした中で、小池は自らが主宰する政治塾から今夏都議選に候補者を擁立することを明らかにした。都労連決戦に勝利するためにも、都議選決戦になんとしても勝利しなければならない。それはまた、「20年東京オリンピック返上せよ」の決戦である。この決戦は安倍・小池をパククネのように打倒し、「監獄へたたき込め」という革命の突破口となる闘いだ。自民党はもちろんのこと、小池にすり寄る日本共産党や公明党を打倒し、都議選決戦に絶対勝利しよう。
4 国鉄決戦を基軸に安倍・小池打倒の17年階級決戦の爆発を
(1) 動労総連合先頭に外注化・民営化・非正規職化に反撃を
17年は国鉄分割・民営化から30年、国鉄決戦をどう打ち立てるかに東アジア革命・世界革命の帰趨(きすう)がかかっている。外注化阻止闘争は現代革命の戦略的課題である。敵・支配階級は革命の現実性を圧殺するために動労千葉と革共同の壊滅に一切をかけている。これをぶち破ったとき、革命情勢は一気に切り開かれる。動労千葉を先頭に外注化阻止決戦に勝利し革命勝利を切り開くのだ。
17年国鉄決戦は、2・12国鉄集会への一大結集をかちとり、3・4ダイ改を決定的火点として3・11福島、春闘の3月決戦を大爆発させることである。これがゼネストを切り開き、国鉄決戦でプロレタリア革命への一大飛躍をかちとる鍵となる。
17年国鉄決戦は第一に、1047名解雇撤回・JR復帰をかちとり、動労千葉を先頭に外注化・分社化・転籍攻撃との一大激突に勝利することである。JRは、20年オリンピック下のプランを発表した。JRはすでに全面外注化攻撃を一切の前提にして、「水平分業」と「全体最適」の「2つの理念を徹底し、グループ価値の向上をめざす」「グループ共通の情報インフラの整備や積極的な人材交流により、一体感のあるグループ経営を推進」するとしている。ここでの「積極的な人材交流」とは、強制出向であり、転籍に至る攻撃である。
重要なことは、動労千葉を先頭に、こうした外注化攻撃を第2の分割・民営化阻止決戦として迎え撃ち、外注化そのものを決定的な破綻に追い込んでいることである。JRは、外注化・分社化が不徹底である限りは偽装請負は避けられないと居直り、だから「水平分業」で「分社化」するのだ、と転籍攻撃を全面化しようとしている。現在の動労総連合の強制出向無効確認訴訟は、この大攻撃と激突している攻防だ。
さらにJR東日本は来年度以降、グリーンスタッフ(駅業務の契約社員)の採用を停止し、駅業務の全面外注化、別会社化を狙っている。こうしてあらゆる鉄道業務を外注化し、別会社化し、転籍させ、JRの全労働者を非正規職化しようとしている。
第二に、運転士と車掌の兼務問題をめぐる攻防でJR総連カクマルを完全打倒し、動労総連合に本務運転士を獲得する大決戦である。
運転士を車掌に転用することは運輸業務体系の大転換である。この攻撃は運転士に極限的な労働強化を強制し、安全を根幹から破壊する。この大攻撃にJR東労組カクマルは屈服し、承認してきた。これに対して現場の怒りが爆発し、東労組内の混乱と反乱を呼び起こしている。それはJR資本とカクマルの労資結託体制の崩壊であり、反革命党派カクマルとの死闘に最後的決着をつける大攻防である。
ついに本務運転士を獲得するという、動労総連合建設にとって、特に東京をめぐって最大のチャンス、決戦が到来したのである。
第三に、動労千葉を守りぬき、動労総連合の全国建設をさらに強力に発展させていくことである。17年、JR・日帝ブルジョアジー中枢は、動労千葉・動労水戸―動労総連合の解体に総力を挙げてくる。動労千葉の「大量退職時代」への突入の中で、退職者のエルダー化をかちとる攻防は大決戦である。この激突にかちぬき、動労千葉を先頭に動労総連合の組織拡大を実現することは、民主労総と連帯し、日本においてゼネストをかちとる道である。その出発点として17年2・12国鉄集会を大成功させ、国鉄闘争全国運動の新たな発展を切り開こう。国鉄不当解雇撤回・JR復帰の署名運動を全国の組合・職場に持ち込もう。動労千葉―動労総連合と韓国・民主労総の16年決戦の前進を記録したDVDの上映運動を全国で展開し、国鉄決戦で1千万人と結合しよう。
都労連決戦で日本のゼネスト切り開こう
都知事小池の「東京都丸ごと民営化」攻撃の「本丸」は、国鉄100万人支援陣形の中核であった東京都労働組合連合会(都労連、3万6千人)の解体である。
都労連決戦とは、国鉄決戦と一体となった民営化との階級決戦であり、ゼネストを切り開く壮大な闘いだ。韓国で始まった革命の先頭には9月27日以来74日間の無期限ストライキを闘いぬいた鉄道労組が立っている。これを先頭に闘われた民主労総のゼネストは、「民営化は悪である」「競争は間違いだ」という圧倒的世論をつくり出した。こうした闘いが、徹底した民営化と規制撤廃によるむき出しの競争原理で社会を破壊する新自由主義への怒りを引き出し、総反乱を組織する根源的力となったのである。
都労連決戦をとおして「安倍と小池が進める民営化は悪である」「競争原理が社会を破壊する」という宣伝・扇動を徹底的に展開しよう。民営化への怒りを全社会的に拡大することをとおして、都労連の中に拠点をつくり出し、東京都の労働者全体との結合をめざして闘おう。都議選はゼネストへの大挑戦であり、絶対に負けられない闘いである。
全産別で拠点建設を
すべての産別拠点、職場がゼネストへ向けた戦闘配置につかなければならない。4大産別をはじめ全産別で絶えざる変革をとおして革命に向けた路線を鮮明にさせることが決定的である。一切は新自由主義と闘う革命の拠点をどう打ち立てるかである。国鉄決戦と合同・一般労組全国協運動を両輪にして、全逓(郵政)、自治体、教労、医療福祉、金属、NTT、民間交運などで勝利の路線を形成する産別委員会の飛躍が問われている。全国労組交流センターの新たな発展を切り開こう。
(2) 都議選決戦勝利へ総決起し安倍・小池都知事打倒へ
労働法制改悪阻止を
17年決戦、とりわけ都議選決戦の最大の課題は、安倍と小池の「働き方改革」=戦後労働法制解体攻撃を「労働の奪還」論をもって打ち砕き、労働組合の拠点建設を基軸にして首都・東京の労働者人民の総決起を実現することにある。首都を民営化絶対反対の決戦の坩堝(るつぼ)にたたき込み、その中で杉並区を戦場に、都政を革新する会事務局長の北島邦彦同志をおし立て、力ずくで勝利をもぎり取る歴史的決戦である。
韓国で進行している革命が示しているように、労働法制改悪との闘いは、本質的に労働法制改悪か革命かをめぐる攻防である。労働法制改悪攻撃とは、階級闘争の中でかちとってきた労働基本権を粉砕し、8時間労働制解体、解雇自由、正社員ゼロ=総非正規職化の反革命運動であり、改憲と一体の国家大改造攻撃である。その核心には労働組合の解体が貫かれている。
安倍は労働契約法と労働者派遣法の改悪をもって有期雇用労働者1500万人、派遣労働者135万人を18年に向かって雇い止めにする攻撃に踏み切った(「2018年問題」)。07年に第1次安倍内閣によって制定された労働契約法は、労働基準法を空洞化するための法律であり、核心は、資本は法的規制(罰則や監督指揮)から完全に自由であるということだ。ここから資本は就業規則を資本に有利なものに一方的に変更し、就業規則の変更ひとつで労働条件の不利益変更を労働者に強制しようとしているのである。
さらに15年9月の労働者派遣法の改悪は、労基法の根幹である「中間搾取の禁止」を解体し、「常用雇用を派遣に置き換えることはできない」という原則を破棄したのである。これによって派遣労働者を生涯派遣の鎖につなぎとめようというのである。
安倍はこの労働契約法と労働者派遣法をもって、戦後労働法制の根幹を解体し、雇用形態、労働時間、賃金などすべてを資本の思いのままにできる体制をつくろうとしている。正規職も非正規職も、すべての労働者を人間として生きられない状況にたたき込もうとしているのだ。だが、そのことは17〜18年にかけて労働者階級の怒りが極点に達し、巨万の規模で労働者が「革命以外に生きる道がない」と決起していく過程でもあるのだ。
労働法制改悪阻止! 安倍・小池打倒の革命的選挙闘争として、都議選闘争を総力を挙げて闘いぬこう。
宣伝・扇動の大変革を
韓国・民主労総が「民営化は悪である」という圧倒的世論を形成できたのは、民営化の一つひとつのペテンを徹底的に暴き出し、現実の闘いによって覆していったからだ。われわれも宣伝・扇動の一大変革と現実の闘いを一体で展開できる飛躍を実現しよう。
安倍の「働き方改革」の突破口は36協定の運用見直しによる「残業時間の上限規制」である。安倍は「長時間労働の改善」などと耳ざわりのいい言葉を使って8時間労働制を解体しようとしている。そもそも日帝資本は、国鉄分割・民営化以降の労基法改悪で、無制限に労働時間を延長できる「特別条項」を含む36協定を結び、長時間労働と過労死を強いてきた。自らが強制してきた長時間労働の責任を労基法になすりつけ、労基法に襲いかかってつぶそうとしているのだ。「残業時間に上限を設ける」とは「残業や休日労働」を合法化するということである。
安倍の「同一労働同一賃金」もまったく同じペテンである。これは「多様な働き方」と常にセットになっており、正社員を非正規職に突き落とす攻撃である。職務・勤務地・労働時間が限定された限定正社員制度を全面的に導入し、実質的にいつでも解雇できる非正規職に突き落とす。日本郵政の無期転換制度も、スキル評価で選別した上で、無期に転換されても労働条件は有期雇用の時と変わらない。雇用は60歳まで、職場がなくなれば即解雇という奴隷制度だ。
経団連の報告書は、資本が「同一」と決めた労働は同一であり、「同一でない」と決めた労働は同一でないと言っている。要するに雇用形態の違いによる分断を維持したままで、正社員を含む全労働者に賃金切り下げを押し付け、それに従えということである。
だが、国鉄決戦と都労連決戦を一体で闘いぬけば、必ず労働法制改悪を粉砕し、韓国に続きゼネスト―革命に向けて進撃することができる。昨年の参院選決戦で切り開いた革命的選挙闘争の3大方針を創造的に発展させ、1千万人と結合する革命的選挙闘争として都議選決戦を闘いぬこう。
日共スターリン主義の「野党共闘」粉砕を
日本共産党は昨年7月の参院選で「改憲勢力3分の2」に屈服し、純然たる改憲勢力=民進党との「野党共闘」路線を全面化させている。
日本共産党の機関紙『赤旗』は、「民主労総」と「ゼネスト」を無視・抹殺し、韓国で始まった革命が日本に拡大することに心底恐怖している。「朝鮮戦争のリアリティーはない」と言い続け、11月30日に国連安保理が新たな北朝鮮制裁決議を採択するや全面賛成し、「国際社会の協力」さえうたっている。共産党は国際連帯に仇(あだ)なす反革命である。
小池は政治塾から都議選候補を擁立すると宣言した。安倍・小池と闘えるのはわれわれしかいない。小池新党と日本共産党を打倒し、都議選勝利へ驀進(ばくしん)しよう。
(3) 京大めぐる攻防に勝利し全国の大学に学生自治会を
反戦政治闘争の高揚をめざし、全学連運動は17年に大飛躍しよう。
学生運動が大規模に発展する時代に入った。京大闘争は無限の可能性を持っている。昨秋の闘いは、学生運動が全人民の怒りと結びつき、国際的団結をも拡大する展望を示した。全学連は京大闘争を先端に、300万学生の怒りや苦闘とストレートに結びつく宣伝・扇動の変革に挑戦し、体制変革=革命を大胆に組織する闘いを推し進めよう。
学生運動は階級闘争(革命運動)において、朝鮮侵略戦争と改憲を絶対阻止する権力闘争=政治闘争の奔流をつくり出す決定的役割を持っている。70年安保・沖縄闘争の空前の爆発を切り開いた67年10・8羽田闘争がそうした闘いだった。
学生運動は同時に、階級的労働運動の発展をもこじ開ける力を持っている。韓国では、イスンマン大統領を打倒した60年4・19学生革命が労働運動と階級闘争の高揚をつくり出し、87年7〜9月の労働者大闘争の先駆となった6月民主化抗争では、幾多の学生活動家が犠牲も恐れず最先頭で闘った。
韓国では今、110大学がパククネ打倒の「時局宣言」を発し、ソウル大学と梨花女子大学のキャンパス占拠闘争を牽引車に、「ヘル(=地獄)朝鮮」の現実を革命的に変革する学生大衆の澎湃(ほうはい)とした決起が始まっている。韓国学生運動との国際連帯は、世界革命に向かっての重要課題だ。全国学生運動は、反帝国主義・反スターリン主義の労働者党を全世界的に建設する闘いの先頭に立とう。
17年を、京大闘争の空前の大衆的高揚の年としよう。処分撤回署名の10万筆規模への拡大を基礎に、京大4月新歓キャンパス大集会に攻め上ろう。集会どころか一切の立て看板も禁圧し、寮自治を破壊する京大当局への怒りのすべてを集約し、第2波ストライキを実現する力強い同学会を建設しよう。その闘いと一体で、全国で反戦ストに向かって自治会建設を推進しよう。とりわけ沖縄の地で「全基地撤去―全島ゼネスト」を先頭で闘う沖縄大学学生自治会の存在が決定的である。
全学連の闘いが日帝・国家権力を追い詰めている。学生運動こそ警察権力との対峙・対決の最先端の攻防だ。全学連大会を襲撃した警視庁公安刑事を徹底追及する告訴・国賠闘争の前進は、17年決戦に勝利する巨大な武器である。絶対に勝利しよう。
全学連運動の飛躍の鍵は指導部建設である。マルクス主義と国際主義で武装した若き「革命のリーダー」を膨大に生み出そう。強固な革共同中央学生組織委員会と全学連中央執行委員会を建設しよう。
(4) 獄中42年の星野文昭同志奪還へ100万人の大運動を!
われわれは、70年安保・沖縄闘争を先頭で牽引し、今獄中42年を不屈に闘いぬく星野文昭同志を、これ以上、一日たりとも投獄することを絶対に許さない。17年の冒頭にあたって、星野同志奪還へ総決起し、必ず取り戻すことを全人民の決意としたい。
星野同志が獄中で貫いているものは、新自由主義に対する絶対反対の闘いであり、労働者階級の団結である。その根底にあるのは、労働者階級への無限の信頼だ。
昨年、星野奪還闘争は『星野新聞』を発行し、絵画展を全国82カ所で開催し約2万人が来場するなど、大きな前進をかちとった。再審闘争は国家権力との正面激突である。第2次再審請求・異議審闘争の最大の焦点は、11人の民間目撃者の供述調書をはじめとする全証拠の開示である。無実の証拠は警察・検察の倉庫にある。全証拠開示・再審無罪を求める100万人署名を今こそ実現しよう。全国各地で無数の星野絵画展を開き、星野救援会を全国につくろう。2・17徳島刑務所闘争へ総結集し、星野奪還へ突き進もう。
(5) 市東さんの農地守りぬき三里塚第3滑走路阻止へ!
17年三里塚闘争は、市東孝雄さんの農地をめぐる事実上の強制収用攻撃との一大決戦となった。この農地取り上げは不正義そのものであり、絶対に許すことはできない。全労働者人民の怒りの総決起をもって必ず阻止しよう。新たな三里塚闘争の壮大な展望を切り開き、北総台地に再び労働者人民の反乱をつくり出そう。
また、新たに計画されている第3滑走路の空港拡張面積は1千㌶である。空港をもう一つ造るような規模だ。600戸の住民を追い出し、豊かな自然と農地を奪い、騒音地獄を新たに拡大するとんでもない計画だ。
怒りは満ち、すでに騒音下の住民から絶対反対の声が上がっている。NAAの不正義性は全国に知れ渡り、地裁段階から積み上げた農地取り上げ反対署名は7万筆近くに達している。全国に市東さん支援運動が広がり、24時間空港化・第3滑走路絶対反対の闘いと結びつこうとしている。第3滑走路阻止の闘いを、農地死守の闘いと一体で不屈に前進させよう。
三里塚闘争は一貫して軍事空港建設との闘いであり、朝鮮侵略戦争阻止の最前線の闘いだ。勝利の道は労農連帯と国際連帯を発展させて闘うことである。そして、京大闘争を先頭とする全学連運動の爆発をかちとって、三里塚現地行動隊を強化しよう。
3・11福島行動へ
11年3・11から6年を迎える17年3・11反原発福島行動は、日帝・安倍の東京オリンピック開催を使った暴力的で非人間的な福島圧殺攻撃との一大激突である。
国と福島県は17年春に、浪江町や飯舘村をはじめ、帰還困難区域を除くすべての地域で避難指示を解除しようとしている。同時に福島県は今年3月で「自主避難者」への住宅補助を打ち切ると表明した。被曝と帰還の強制であり、原発事故の避難者の切り捨てである。絶対に許してはならない。
さらに県民健康調査検討委員会(星北斗座長)は子どもたちの甲状腺検査の打ち切りに向けて動いている。
「被曝と帰還の強制反対署名」運動を全国の職場・大学・地域に持ち込み、大運動を巻き起こそう。
沖縄は国際連帯の島
沖縄は、朝鮮侵略戦争を阻止し、国際連帯を発展させていく最前線に立っている。辺野古の新基地建設を阻止し米軍基地撤去へ向かうためには、階級的労働運動の拠点をつくり、それを軸に日米韓を軸とする国際連帯闘争を発展させることが絶対に必要である。
米軍機オスプレイの墜落と、直後からの飛行再開、米軍と安倍政権の対応に全島の怒りが沸騰している。米軍基地の存在こそ県民の生活・生命を破壊する諸悪の根源である。米軍基地を全面撤去し、日米安保を粉砕する中にこそ沖縄の根底的変革の道がある。この原点をあいまいにする翁長知事と「オール沖縄」の路線では闘えない。それは沖縄県民の誰もが感じている。沖縄を朝鮮侵略戦争の出撃基地にするな! 今こそ基地と戦争に絶対反対の沖縄の怒りを解き放とう。ゼネストの力で全米軍基地を撤去しよう。「戦争と非正規職の島=沖縄」を「国際連帯の島」へ変える闘いを、沖縄県委員会を先頭に全党の力で実現しよう。
入管・狭山闘争勝利を
すでに第1章で言及したことは、そのまま17年決戦における全戦線の闘いの指針でもある。朝鮮戦争の超切迫情勢は、入管体制との闘いの強化を圧倒的に求めている。入管体制とは、戦後革命を労働者階級の一員としてともに闘った在日人民を徹底的に治安管理し、日本の労働者人民との分断を図った極悪の治安弾圧体制である。朝鮮戦争切迫情勢はこの弾圧体制を極限的に激化させる。既成の在日運動をのりこえる朝鮮侵略戦争絶対阻止の在日人民の闘いを、階級的労働運動の発展をかけてともにつくり出していこう。
さらに狭山闘争の勝利に向け、石川一雄さんを「有罪」とする最大の物的証拠とされた万年筆の虚構を百パーセント暴き出した下山鑑定を武器に、狭山闘争の歴史的勝利へ突き進もう。これは星野文昭同志奪還と完全に一体の闘いである。
革命情勢下で強まる治安弾圧打ち破ろう
革命情勢は治安弾圧との激しい激突をとおして進展していく。革命的共産主義運動の中で幾多の血を流し確立した完全黙秘・非転向の闘いを、青年労働者をはじめとして全党の中に再確立する闘いは死活的である。獄中で闘う星野文昭同志、福嶋昌男同志、板垣宏同志、十亀弘史同志、下獄攻撃と闘っている須賀武敏同志の生き様を自らのものとしよう。
弾圧に対しては党の団結の強化で勝利しよう。革命的弁護士と一体となって全国に地域救援会をつくり出し、弾圧を革命闘争前進の糧に転化するような闘いを実現しよう。
5 1千万人と結合し労働者権力樹立へ闘う労働者党の建設を
革命情勢の急速な接近は、革共同に歴史的な変革と飛躍を迫っている。韓国の階級的・革命的指導部と真に一体となって世界革命へ突き進むことのできる世界単一の労働者党建設が焦眉(しょうび)の課題となっている。
革命理論と実践の党
ロシア革命を勝利に導いたレーニンは『共産主義における左翼空論主義』の中で次のように述べている。
「盤石のような(マルクス主義の)理論的基礎の上に生まれたボルシェビズムは、15年間(1903〜1917年)にわたり、世界に類のないほど豊かな経験をもった実践の歴史を経てきたのである。......合法的なものと非合法的なもの、平和的なものと激烈なもの、地下的なものと公然としたもの、サークル的なものと大衆的なもの、議会的なものとテロリスト的なものといった、さまざまな運動形態の急速で多様な交替をこれほど多く体験したという点では、どの国でもこれに近いものさえ見られなかったからである」
まさに革共同は結成から60年、レーニンが総括しているような党として自らを打ち立て、鍛え上げてきた。だが今、本当に力ある勢力・物質力として登場することが、何よりも求められている。そのために必要な変革と飛躍ならば、革共同は喜びをもってどんなことでも挑戦する。韓国・朝鮮をはじめ、米、独、トルコ、中国―全世界の人民との国際連帯の中で、単一の労働者党建設を推進していこう。
何よりも青年労働者の結集をかちとろう。青年労働者の中には今日、正規・非正規を問わず、新自由主義による労働と生活の破壊、競争社会、団結破壊に対する怒りが渦巻いている。希望も未来も奪う社会をなんとか変えたいという欲求がマグマのように噴火の時を待っている。闘いのきっかけがあれば、韓国のように大爆発することは確実だ。そうした青年たちの怒りの先頭で、昨年末のマルクス主義青年労働者同盟の第13回大会が大成功し、国鉄決戦の闘いの場から青年労働者の革命的・階級的指導部がついに生み出された。ゼネストと国際連帯を切り開く主体が圧倒的に登場したのである。
新体制を発足させたマル青労同こそ国鉄決戦・動労総連合建設の機関車である。動労総連合の青年部建設はすべての労働者階級に待ち望まれている。そして青年労働者こそ、プロレタリア革命の勝利を切り開く主力部隊である。17年決戦の最先頭に、学生戦線とともに青年労働者が躍り出よう。
10万人の前進読者を
16年決戦の爆発を根底で支えた一切の土台に、昨年夏の前進社新印刷工場の完成がある。印刷機・折り機2台体制の威力は、7月参院選決戦でいかんなく発揮され、週2回発行の機関紙『前進』をもって、革共同の組織活動は抜本的な変化を遂げつつある。
迅速に届ける機関紙配布網の建設―専属配布者の確立、機関紙担当者の確立と定期的な担当者会議の開催、完読運動とフラクション活動、大胆な機関紙拡大闘争への踏み出しなど、課題は山積しているが、「機関紙で党をつくる」気概が党内に満ちてきた。
9月の全国機関紙担当者会議では「10万読者網を建設し、1千万労働者と結びつこう」と確認した。そこで以下のことを確認した。①10万人の『前進』読者網を建設することは革命の問題である。機関紙活動の前進を地区党の最大の課題に据える。②10万人の人びとを対象化し熟知していったら、機関紙活動は飛躍的に前進する。これは、非合法・非公然体制建設や権力との闘いに通じる問題である。③時代が10万人読者網建設を求めている。党全体が総決起すれば、一挙に1千部くらい拡大することも可能である。
機関紙拡大は党の財政基盤を圧倒的に強化する闘いそのものである。革命の準備は財政の準備である。レーニンとボルシェビキは財政活動を一時も忘れなかった。革命には膨大な財政が当然にも必要なのだ。機関紙と結びつくことで労働者は階級的に自覚していく。あらゆる階層の人民が、革命に協力したいと申し出るようになる。すでに『前進』はそうした機関紙に飛躍的な前進を遂げつつある。
宣伝・扇動の変革と飛躍を機関紙『前進』で実現し、17年を10万人読者網建設の突破口としよう。
路線論議が飛躍の鍵
激動の時代には、時代認識と路線をめぐって激しい党派闘争が起こる。それは党内においてもしかりである。党中央、中央労働者組織委員会、各産別委員会は革命に向けた路線を形成し、新自由主義と闘う革命の拠点を打ち立てるために、あらゆる努力を傾注する。そこで生じる路線的不一致は、自己変革と相互変革をとおした議論によって止揚し、飛躍していくことができる。ここで問われるのは、革命的共産主義者としての、党と労働者階級に対する誠実な態度である。時代認識と路線をめぐる誠実に向き合った議論こそ、党に力と生命力を与えるのだ。
17年決戦は激しい変革と飛躍を党に迫ってくるだろう。だからこそ、絶えざる自己変革をとおして、路線論議のできる党へ自覚的に突き進もう。
最後に、革共同は超長期の獄中闘争を闘う同志とともに常にある。そして必ず奪還することを誓う。「300万懸賞金」攻撃をぶち破り、大坂正明同志を守りぬく。
世界革命の扉は開いた! ロシア革命から100年の17年を中期階級決戦の勝利の年としよう。反帝国主義・反スターリン主義の党=革共同にすべての労働者・学生は結集し、ともに闘い勝利しよう。