オスプレイ全面撤去を 切迫する米日韓の朝鮮戦争阻止へ 怒りの全島ゼネストで闘おう

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週刊『前進』02頁(2808号01面01)(2016/12/22)


オスプレイ全面撤去を
 切迫する米日韓の朝鮮戦争阻止へ
 怒りの全島ゼネストで闘おう

(写真 名護市安部の海岸に墜落・大破したオスプレイ)


 12月13日夜、名護市安部(あぶ)の海岸線に米軍普天間基地所属のオスプレイが墜落した。僚機のオスプレイも深夜に同基地に胴体着陸した。昼夜を問わず沖縄の上空を飛び回るオスプレイを、沖縄県民は「いつかは必ず落ちる」と不安と憤りをもって見上げてきた。今回の墜落事故を徹底的に弾劾し、オスプレイ全面撤去を要求して立ち上がろう。朝鮮侵略戦争の訓練場である北部訓練場は即時全面返還あるのみだ。部分的返還など認められない。普天間基地をはじめすべての米軍基地の無条件全面返還へ、闘う労働組合と学生自治会が闘いの最前線に登場しよう。12・22県民集会から沖縄全島ゼネストへ、基地労働者を先頭に140万県民は総決起しよう!

配備の目的は戦争発動だ

 沖縄へのオスプレイ配備は朝鮮侵略戦争に向けた準備として2012年に強行された。さらに米帝・米軍と日帝は、辺野古新基地建設の強行を狙い、北部訓練場に新たなヘリパッドの建設を強行してきた。だが、北部訓練場の「返還」も普天間基地の辺野古移設もけっして「負担軽減」などではない。沖縄米軍基地を丸ごと朝鮮侵略戦争の最前線基地として再編・強化しようとしているのである。
 オスプレイはこの墜落事故の1週間前の6〜7日には宜野座村の民間地上空でつり下げ訓練を行っていた。地元と県の抗議を受けた米軍は民間地上空の飛行を否認し、つり下げ訓練の継続を表明していた。今回の墜落事故が住宅街ではなかったのはほんの偶然にすぎない。実際、墜落地点から安部の集落までは数百㍍しかなかった。
 安倍政権は沖縄県民の怒りに追いつめられながら、許すことのできない開き直りを行っている。これだけの大事故を「不時着」「不時着水」と言い、15日に沖縄入りした若宮健嗣防衛副大臣は「人けがない場所に落ちたんですね」「空を飛ぶことは、多少事故が起こることは免れない」と一切の謝罪を拒否し、さらに「辺野古移設を最優先に進める」と言い放った。在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は県の抗議に対して「住宅や県民に被害を与えなかったことは感謝されるべきだ」と暴言を吐いた。
 さらに事故から1週間もたたないうちに、19日にも伊江島補助飛行場のオスプレイを整備目的で普天間基地に移動させようとしている。
 今回の墜落事故であらためてオスプレイの危険な正体が明白になった。墜落したオスプレイは「固定翼モード」だった。オスプレイは「ヘリモード」でしか着陸できない。飛行中に異常が起き「着陸できない状況」に陥り、実際にリーフ内に墜落して大破した。

翁長の路線では闘えない

 今、沖縄の労働者階級と140万県民に求められていることは何か? それは闘いの原点をハッキリさせ、その路線を研ぎ澄ますことだ。
 沖縄県民の誰もが思っていること、それは米軍基地の存在が諸悪の根源であるということだ。今春に起きた元海兵隊の軍属による20歳の女性の殺害遺棄事件も、基地あるがゆえの事件だった。今回のオスプレイ墜落事故も04年の沖縄国際大学ヘリ墜落事故も、「復帰」前の宮森小学校事件も、「由美子ちゃん事件」も「隆子ちゃん事件」も「国場君事件」も、すべて沖縄が「基地の島」であるがゆえに起きた事件・事故である。沖縄米軍基地を全面撤去し、日米安保同盟を粉砕する中に「基地の島」の根底的変革の道がある。
 しかし、「オール沖縄」はこの原点を限りなくあいまいにしてきた。オスプレイ墜落事故の前日に最高裁判所は辺野古新基地建設にかかわる「辺野古違法確認訴訟」について口頭弁論を開かず20日に判決を出すと決め、沖縄県敗訴の判決が確定した。これに先立つ11月28日に翁長知事は、東村高江での米軍北部訓練場ヘリパッド建設を「同訓練場の返還となる」から「苦渋の選択だ」という使い古された文言で容認し、25日には、キャンプ・シュワブ陸上部の工事再開を容認した。さらに12月9日には那覇軍港の浦添移設の容認も明言した。
 これらはすべて「オール沖縄」の基本路線・方針だ。しかし、すべては沖縄の米軍基地を朝鮮侵略戦争の最前線基地として強化するものであり、「負担軽減」などではまったくない。
 翁長知事と「オール沖縄」の路線では、闘いはこれ以上は前に進まないと沖縄県民の誰しもが感じている。

韓国の闘いに連帯しよう

 韓国・民主労総を先頭とするパククネ打倒の闘いは、沖縄の労働者階級に大きな化学変化を起こしている。民主労総は米日韓軍事同盟と対決し、朝鮮戦争=核戦争に絶対反対して闘っている。民主労総ソウル地域本部と日本の動労千葉をはじめ3労組が呼びかけた11月国際共同行動は、「米日韓の朝鮮侵略戦争を始まる前に止めよう」という歴史的なアピールを全世界に発した。
 沖縄を朝鮮侵略戦争の出撃基地にしてはならない! 戦争絶対反対の沖縄の怒りを解き放とう。米軍基地・日米安保体制と非和解的に激突し、「オール沖縄」をのりこえる新たな闘いを開始しよう。
 今こそ米軍基地の全面撤去へ、不退転の決意で立ち上がろう。朝鮮侵略戦争を阻止する日米韓の労働者国際連帯を前進させよう。基地労働者を先頭に、「基地の島」「非正規職の島」と闘う労働組合と学生自治会をつくり出し、沖縄全島ゼネストへ! 青年労働者と学生がこの歴史的な闘いの先頭で立ち上がろう!

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