韓国 鉄道労組スト先頭に232万決起 パククネを引きずり下ろせ ハンサンギュン民主労総委員長の釈放要求
韓国 鉄道労組スト先頭に232万決起
パククネを引きずり下ろせ
ハンサンギュン民主労総委員長の釈放要求
【左】「パククネ即時退陣を!」激しい怒りが爆発し、デモは青瓦台へと迫った【12月3日 ソウル】【右】「鉄道スト65日」のプラカードを掲げて民主労総のゼネスト大会に参加する鉄道労組の隊列【11月30日 ソウル】
11月30日、韓国・民主労総は結成以来21年の歴史において初めて「政権退陣」を掲げたゼネストに立ち上がった。この闘いは韓国労働者人民をひとつに団結させ、巨大な決起を生み出している。12月3日には全国で232万人が「パククネを拘束しろ!」という怒りを爆発させ、たいまつを手に立ち上がった(詳報次号)。安倍とパククネの打倒へ、全力で連帯し闘いぬこう。
退陣掲げ歴史的決起
12月3日、韓国労働者民衆の怒りは文字通り炎となって青瓦台の100㍍手前まで迫り、パククネの共犯であるセヌリ党本部にも激しい弾劾がたたきつけられた。
民主労総のゼネストがこの決起を切り開いた。
「パククネが辞さないのであれば、われわれが社会を止めます。......社会を動かし、社会を止め、そして社会を変えるのは、腐敗した権力・財閥やそれに付き従う者たちではなく、まさにわれわれなのだと示してみせます」(パククネ政権退陣非常国民行動による11・30呼びかけ文)
「第1次ゼネスト―市民不服従の日」となった11月30日、民主労総はパククネ即時退陣と一体で「労働改悪廃棄・労働3権保障・ハンサンギュン委員長釈放」を要求し、全国22万人の組合員がストライキに突入した。
この日、2カ月を超えてストライキを闘いぬく鉄道労組を筆頭に、建設労組、プラント建設労組、学校非正規職労組、金属労組などが4時間以上のストを決行してゼネスト大会に参加した。
「法外労組」とされている全教組と公務員労組も集団年休闘争の形で事実上のストに決起し、ほかの労組も組合員総会や早退などで合流した。
ソウルの市庁前広場で開催されたゼネスト大会には農民や学生、障害者のほか、一斉閉店して参加した露天商など合計2万人が結集した。光州、大邱、釜山など全国各地でも6万人がゼネスト大会やキャンドル集会を行った。現代資本の拠点であるウルサンでは、現代重工業労組がストライキとデモに立ち、現代自動車労組とともに闘いをリードした。1987年の労働者大闘争以来初めての歴史的な事態だ。
パククネのみならず、背後の財閥に対する怒りも解き放たれた。本集会に先立って行われた「パククネ退陣!全経連解体!財閥の頭目拘束!財閥糾弾デモ」は、サムスンやロッテ、韓進などの財閥本社を直撃した。
2カ月超す鉄道スト
光化門広場でのキャンドル集会には、民主労総組合員と市民など2万人が結集。チェジョンジン委員長職務代行は「この場所で1カ月前に始まったキャンドルは、今やたいまつとなり野火となって偉大な抗争の歴史をつくっている」とし、「パククネは任期短縮ではなく直ちに退陣させ、拘束すべき犯罪者だ」「成果退出制、労働改悪、国定教科書、サード配備などのパククネの政策を全面的に廃棄しなければならない」と訴えた。
キャンドル集会では「鉄道ストライキ65日」のプラカードを掲げて組合員やその家族たちが登壇し「頑強なゼネストで12月の勝利を切り開く」と宣言。その言葉通り、鉄道労組のスト参加率は12月1日段階で60%を超え、貨物列車の運行率は50%を割り込んでいる。
ゼネストを目前に控えた11月28日には野党の議員団が「鉄道正常化」「鉄道スト解決」を訴えて収拾策動を強める一幕もあったが、現場の怒りは全人民の圧倒的な支持を力にこうした攻撃をはね返している。ゼネスト大会で、鉄道ストライキへの闘争支援金が手渡された地方もあった。
公共運輸労組の国民年金支部、全教組に加えて、同日同盟休校に突入したソウル大生も発言に立ち「来るゼネスト闘争勝利の日まで、大学生もともにします」と宣言して参加者から大きな拍手を浴びた。ソウル大に続き、12月1日を起点として全国の大学でリレー同盟休校が行われている。
集会後、青瓦台へデモが行われた。
主導権は民主労総に
同盟休校中のソウル大生は「この間、大学生は競争に駆り立てられ、生き残るためにお互いに牽制(けんせい)せざるを得なかった。しかし今、われわれ大学生は連帯する。われわれはつながればつながるほど強い。ともに闘う」と語った。
始まっているのは、巨大な価値観の転換だ。全社会を揺るがす闘いの渦中で、膨大な数の学生たちが競争を放棄し、隣の仲間と手をとりあって生きる道を選び始めている。革命とは、歴史が動くとはこういうことだ。民主労総の不屈の闘いが、人生をかけた決起を生み出しているのだ。
情勢の決定権は、完全に民主労総の側にある。革命に恐怖する与野党はパククネの「名誉ある退陣」を後押しし、怒りをなんとかして抑え込もうと必死にあがいているが、こうした策動は逆に立ち上がった人びとの怒りの炎に油を注いでいる。革命を真っ向から訴えるハンサンギュン委員長のもとで、民主労総の闘いが全労働者民衆の魂をとらえ、階級的な団結をつくり出していることが一切の基盤にある。
求められているのは、これに呼応する日本の闘いだ。ゼネストの実現に向け、12月決戦への総決起をかちとろう!
モが行われた。