証人出せず検察立証破綻 S同志免状不実デッチあげ弾圧裁判 戦時型治安弾圧を許さない
週刊『前進』04頁(2803号03面04)(2016/12/05)
証人出せず検察立証破綻
S同志免状不実デッチあげ弾圧裁判
戦時型治安弾圧を許さない
11月21日、「S同志免状不実記載デッチあげ弾圧裁判」第8回公判が、東京地裁刑事第15部(鈴木巧裁判長)で闘われた。この弾圧裁判は、S同志が今年1月に運転免許を更新した際、「虚偽の住所で申請した」と警察がデッチあげて逮捕・起訴したものだ。
この日の裁判は、もともと検察側が追加証人を出すことを前提に期日変更までして設定された公判だったが、結局は証人を出すことができなかった。検察側立証の大破綻だ。
第2回公判で証言台に立った江東運転試験場職員の上野智恵子は、弁護団からの反対尋問に答えて、「免許更新の場合、住所の変更があっても、住民票などの公的な住所を示す書類がなければ、旧免許証に記載されている住所で新免許証は発行される」と明確に証言した。
S同志への「免状不実記載」など、そもそも問題にもならないのだ。大打撃を受けた検察官は、この真実をなんとかねじ曲げることはできないものかとあがいて、取り戻しのための証人を立てることを画策した。しかし上野証言を打ち消す証人をついに見つけられず、取り戻しを放棄したということだ。
S同志は2001年以来、東京都江戸川区松江の前進社本社に住んでいる。それを「虚偽の住所で免許更新した」などというのはまったくのデッチあげだ。悪質な「過激派キャンペーン」弾圧であり、戦時型治安弾圧である。
S同志は1月18日、警視庁公安部による北区西が丘マンションに対する襲撃的家宅捜索の際、ころび公妨で「公務執行妨害」をデッチあげられ逮捕され、2月5日に「免状不実記載」で再逮捕、のちに起訴された。(9月16日に保釈奪還)
前回の第7回公判では、弁護側立証として本人質問がかちとられた。1・18―2・5弾圧に関し、法廷に登場した西澤雄、岡野直人、向井康忠など公安警察官の証言は一から十まですべてデタラメだ。S同志は弁護人の質問に答える形をとって、デッチあげ弾圧の実態を全面的に暴露しきった。
さらに弁護側は本人質問を踏まえ、西澤証言のデタラメさを暴くために、西が丘マンションの再現実験を行って報告書を作成した弁護人を証人として尋問を行うよう要求した。
さらには「ころび公妨」デッチあげに関与したすべての公安警察官、とりわけデッチあげ「見取図」を作成した新谷拓郎、浅尾真一、1・18当日写真担当だったにもかかわらず「公妨」現場写真を1枚も撮らなかった税所邦裕などの公安刑事の証人申請を裁判所に突きつけた。
しかし、裁判所はこれらすべての取り調べを「関連性なし」として却下した。検察立証はすべて採用する一方、弁護側立証は本人質問だけでほかは一切却下して、結審としてしまった。裁判所のデッチあげ加担を断じて許さない。
次回第9回公判は12月19日、論告が行われる。全力で傍聴闘争に立ち上がろう。