日韓軍事情報協定粉砕を 米日韓が朝鮮戦争突入を狙う
週刊『前進』04頁(2801号01面02)(2016/11/28)
日韓軍事情報協定粉砕を
米日韓が朝鮮戦争突入を狙う
11月23日、日韓両政府は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結を強行した。韓国パククネ政権が倒壊寸前の危機にある中で、パククネを救うためにも日帝と米帝が先頭に立って、米日韓3国の軍事同盟を一層強化し、朝鮮侵略戦争突入を準備する攻撃だ。断じて許すことはできない。
韓国の人民はこれに、「日本帝国主義が再び朝鮮半島に軍事介入する道を開くものだ」と、激しい怒りを爆発させて立ち上がっている。この闘いと固く連帯し、米日韓軍事同盟粉砕・朝鮮戦争阻止の闘いに立とう。11・30韓国民衆ゼネスト連帯行動を、GSOMIA締結徹底弾劾の闘争として闘おう。
GSOMIAとは、収集した軍事情報を相互に秘密裏に共有できるようにする協定だ。北朝鮮の核やミサイルに関する情報はもとより、あらゆる軍事情報がその対象となる。日米、米韓の間では同様の仕組みがすでにあるが、日韓の間にはなかった。イミョンバク政権時の2012年に締結寸前までいったが、密室での交渉が暴露されて韓国内で大問題となり中断されたままだった。それを今回、チェスンシル・ゲートでパククネが危機に立った10月末に急きょ交渉を再開し、わずか1カ月足らずの超特急で閣議決定し、23日に署名、成立させたのである。
ここにあるのは、韓国で始まった革命に対する非常な危機感だ。米帝も日帝も、パククネの打倒が新たなプロレタリア世界革命の突破口を開きつつあることに心底から恐怖している。だからこそその圧殺をかけて、朝鮮半島での戦争にいよいよ全力で突き進もうとしているのだ。
とりわけ日帝は、韓国の革命が日本に波及するのを恐れて焦りに焦り、今回の協定締結に突進した。南スーダンでの自衛隊への「駆けつけ警護」任務の付与もこれと完全に一体だ。
パククネと韓国支配階級もまた、戦争突入に最後の、唯一の延命の道を求めている。パククネは今や公然と居直りを開始し、「退陣させたければ法的手続きを踏め」と国会での大統領弾劾決議を要求した。これは明らかな時間稼ぎだ。野党は国会の過半数を占めているが弾劾に必要な3分の2には達しない。仮に決議しても憲法裁判所の承認が必要で、それには180日かかる。その間に労働者階級に対抗する極右勢力の結集を図り、米日帝国主義と一体となって韓国全体を対北朝鮮の戦争へ引きずり込むのが狙いだ。そして全土を戦時非常体制にたたき込む中で労働者階級の革命を圧殺しようということだ。
だが民主労総を先頭とする韓国労働者人民は、こんな策動など根底からぶち破る大決起へと突き進んでいる。11月30日には民主労総が呼びかける民衆ゼネストが、労働者階級と全人民の総蜂起として闘われる。これと連帯した日本での闘いが決定的だ。東アジア革命の勝利をかけて戦争阻止、日帝・安倍政権打倒へ全力で決起していこう。