東北大3243人解雇阻止へ 18年非正規雇い止めをゼネストで打ち破ろう
週刊『前進』04頁(2795号02面03)(2016/11/07)
東北大3243人解雇阻止へ
18年非正規雇い止めをゼネストで打ち破ろう
(写真 東北大キャンパスでみやぎ連帯ユニオンと学生自治会の主催で集会【10月18日 仙台市】)
国立大学法人・東北大学は今年3月、大学法人化(2004年)後に勤務した非正規労働者3243人に対し、13年4月1日からカウントして5年上限で雇い止め解雇すると通告しました。
改悪労働契約法によって、13年からカウントして雇用契約が5年以上継続した場合、すべての有期雇用労働者に無期契約の転換権が生まれることになりました。東北大学は無期雇用の転換権が生じないように、急きょ、非正規労働者の就業規則を一方的に変更し、「通算契約期間の上限は5年以内」としたのです。
2018年に向けて東北大学をはじめ全職場で解雇攻撃が始まっています。革共同宮城県委員会とみやぎ連帯ユニオンは雇い止め解雇撤回へ、1500万有期雇用労働者と団結してゼネストで反撃に立つ決意です。
東北大集会で「解雇許すな」の声とどろく
10月18日、東北大学川内北キャンパスにおいて、みやぎ連帯ユニオンと東北大学学生自治会の共催で「京大生への反戦スト処分撤回! 東北大3243人雇い止め解雇を撤回させよう! 10・18集会」を行いました。昼休みに開かれた集会は圧倒的注目でした。
京都大学で反戦バリケードストライキを闘い、無期停学処分を受けた学生が「大学で軍事研究が始まっている。反戦ストは正義だ。ストで戦争を止めよう」と訴えると、多くの学生たちは次々と写真を撮りました。
みやぎ連帯ユニオン、全金本山労組の仲間などがマイクを握ると、キャンパスの雰囲気はさらに一変しました。
「非正規労働者3243人を切り捨てる大学に真理はあるのか! 労働者が働かなかったら大学は成り立たない。労働者である親の首が切られて学生の生活は成り立つのか? これは学生の未来の問題であり、明日の自分の問題だ。1500万非正規労働者と団結してゼネストで反撃しよう」とアピールしました。
翌日早朝、地下鉄の駅で『前進』をまいていた仲間に、通勤途中の東北大学の非正規労働者が話しかけてきました。
「ビラと『前進』は読んだ。国立と聞いて身分は保障されていると思って就職したが、現実は違っていた。東北大学で働く半数以上が非正規。私も、更新、更新で東北大学の職場を転々としている。今度は5年で雇い止め。本当にひどい話だ」
東北大学の非正規労働者、研究者の中には、雇い止め解雇通告に対する怒りがあふれています。大学当局の説明会には会場に入り切れないほどの労働者が集まりました。なぜなのか? どう反撃すれば良いのか? 時代認識と闘う方針を必死に求めています。動労総連合を先頭にした階級的労働運動派が日本労働運動の主流派として登場するチャンスです。
「働き方改革」で総非正規化狙う安倍政権
改悪労働契約法は、5年以上雇用が継続した非正規労働者に対し、同じ労働条件で無期転換権を与えることで一生非正規の道を強いるとともに、他方で、5年を前に雇い止めし、6カ月以上の空白期間を空ければ無期転換権を発生させない方法を明記しました。そして、いずれの場合も、就業規則の一方的変更で労働条件の改悪や解雇ができるようにしたのです。安倍政権こそ労働契約法を成立させた張本人です。安倍政権は戦争・改憲に向けて、労働者の団結と労働組合を解体するために「働き方改革」=6千万労働者階級に対する正社員ゼロ化=総非正規職化を宣言しました。その突破口が改悪労働契約法による1500万非正規労働者への雇い止め攻撃です。東北大学と同じ攻撃が全国の企業、大学、自治体公共民間などで始まっています。
これを打ち破る道は、この攻防の中から解雇絶対反対を貫くゼネスト指導部を建設し、日本労働者階級のゼネストで安倍政権を打倒する中にあります。1500万非正規労働者が生活と命を守るために、団結を求めて闘いに立ち上がることは間違いありません。ゼネストで闘い、パククネ政権を打倒寸前まで追いつめている韓国・民主労総と連帯し、地区党とみやぎ連帯ユニオンはその先頭に立って闘う決意です。
連合と、全労連=日本共産党はゼネストを呼びかけません。宮城県労連=共産党は、非正規労働者、研究者の怒りを階級闘争全体の攻防から切り離し、東北大学当局との個別交渉の枠内に押しとどめ、非正規労働者の人件費を大学当局と一体となって外部(資本家階級)から集める運動方針へとねじ曲げています。それは資本家階級への屈服、大学の軍事研究への屈服へと道を開くものでしかありません。
全労連=日本共産党の制動を打ち破り、青年労働者の中にゼネスト指導部をつくろう! ゼネストで2018年に向けた非正規労働者解雇攻撃を打ち破ろう!
〔革共同宮城県委員会〕