腐敗と裏切りの本部打倒し日教組を現場組合員の手に

週刊『前進』02頁(2794号02面01)(2016/11/03)


腐敗と裏切りの本部打倒し日教組を現場組合員の手に

日教組破壊キャンペーン粉砕を

 『週刊新潮』で日教組の岡本泰良委員長の「女性問題」と「組合費の私的流用問題」が大々的に報道された。これは腐った労組幹部の問題をテコにした、日帝・安倍政権による朝鮮侵略戦争突入に向けた日教組解体の一大キャンペーンだ。
 だが米日韓による朝鮮戦争阻止へ日教組が全力で決起すべき時に、岡本ら日教組本部の醜悪な姿に現場組合員は怒っている。日教組本部はただちに総辞職せよ! 戦争阻止・安倍打倒を本気で闘う執行部を今こそ打ち立てよう。全国の教育労働者は日教組を現場組合員の手に奪い返すために、職場から11・6労働者集会に総決起しよう。
 『週刊新潮』は10月20日付と27日付の特集で、日教組の岡本委員長が、不倫関係にある女性の勤務していた会員制クラブに月100万円程度を日教組の経費で落とし、女性のタクシー代金も日教組名義のチケットで支払っていたと報じた。
 現場組合員は「私たちの組合費で何をやっているんだ」「組織拡大の足を引っ張るな」「委員長は最低限の緊張感も失った」「日教組も地に落ちた」と、怒りや悔しさを爆発させている。戦争・改憲情勢のただ中で日教組本部は何をやっているのか! これが現場組合員の共通の思いだ。
 文科官僚の接待や銀座・赤坂での豪遊に夢中になっても、多忙化攻撃に苦しむ現場組合員や低賃金で不安定雇用の非正規教育労働者に思いを馳せることはない幹部たちは、教育労働者の誇りを踏みにじり、職場で必死に闘う現場組合員を裏切っている。腐り切った日教組本部は打倒しよう。
 だがこの大キャンペーンは、労組幹部の腐敗を格好の餌食にした、安倍政権による日教組解体攻撃と見なければならない。安倍は、昨年の安保国会で「教え子を再び戦場に送るな」と決起した日教組の現場組合員の戦闘性に、朝鮮侵略戦争が切迫する中で追い詰められ、日教組解体攻撃を全面化させているのだ。
 韓国では、民主労総のゼネストがパククネ政権を打倒寸前にまで追い詰めている。安倍やその側近の桜井よしこは「(韓国ゼネストを)日本のメディアはなぜ報道しない⁉」「危機は……日本の足元にも及んでいる」(桜井)と、日韓労働者の国際連帯が発展し、自らも打倒されることに震え上がっているのだ。
 朝鮮侵略戦争を阻止するために、今こそ民主労総とともに闘い、民営化反対・戦争阻止・安倍打倒をストライキで闘う日教組をつくり出そう。
 新潮報道について、日教組本部は「財政規律の確立を一層徹底する」との見解を示し、歴代の委員長は岡本個人の責任問題で収束させようとしている。だがこの腐敗を引き起こしたのは、岡本の資質や日教組の体質の問題ではない。日教組指導部が国鉄分割・民営化を突破口とする戦後労働運動解体攻撃との闘いを放棄し、路線的に屈服・後退を重ね、政府・文科省の先兵になり下がってきた必然的帰結だ。
 「参加・提言・改革」(1990年)や文部省(当時)との「パートナー路線」(95年)とは、交渉優先の名で職場闘争をつぶす一方、実際には組合費による文科官僚への供応でしかなかったのだ。そもそも「絶対反対」で闘うことを放棄する「参加・提言・改革」や「パートナー路線」は、労働組合が掲げる路線でも闘いでもない。戦争を本気で止めるには、この腐敗した幹部集団の打倒が必要だ。日教組の存亡をかけて、現場から闘う執行部をつくろう。現場労働者にはその力がある。

韓国・全教組と連帯し11・6へ

 動労千葉を先頭にした30年を超える国鉄分割・民営化絶対反対の闘いがその道を切り開いている。韓国・全教組は、労組非公認化攻撃に一歩も引かず、「教員評価廃止! 成果退出制阻止! 教員労組法改正!」を掲げ、日本の教育労働者とまったく同じ課題で闘っている。そして全教組は「パククネに〝大統領ではない〟と通知する!」という時局宣言を出し、11・12民衆総決起闘争へ進撃している。
 全教組とともに11・6東京―11・12〜13ソウルを結ぶ国際共同行動で朝鮮戦争を止めよう。全国の教育労働者は11・6日比谷へ総決起しよう。
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