パククネ打倒へ進む韓国民衆と学生運動 11・6東京―11・12ソウル国際共同行動で安倍・小池を倒せ
パククネ打倒へ進む韓国民衆と学生運動
11・6東京―11・12ソウル国際共同行動で安倍・小池を倒せ
韓国で史上空前の民衆大闘争が始まった。パククネが自身と親密な民間人に機密文書を渡した事実を認めて以来、韓国全土で巨大な怒りと闘いが爆発し、10月29日にはソウルで3万人が決起した(記事2面)。民主労総を中心とする民衆総決起闘争本部は、11月12日の民衆総決起に向け、連日の非常時局行動に突入すると宣言した。6日の全国労働者集会は、この歴史的大闘争の真っただ中、民主労総ソウル地域本部と米独などの仲間を迎えて開催される。ここに戦争と新自由主義への怒りをすべて結集し、都心を揺るがす大集会・デモをかちとろう! 韓国に続くゼネストと安倍打倒の闘いを日本からも巻き起こそう!
民主労総のゼネストがパククネを追い詰めた
この間、パククネが大統領就任以来、「陰の実力者」と呼ばれる民間人女性・チェスンシルに機密文書を渡した上、密室で結託してあらゆる政策を決定し、国政全般を操ってきた事実が発覚した。
これを契機に、パククネ政権への全民衆の怒りが臨界点を超え、爆発している。青瓦台(大統領府)に検察の家宅捜索が入るという異例の事態を迎えた10月29日、ソウル中心部で開催されたパククネ退陣を要求する大集会に2万人が集まり、その数はデモ出発時には3万人以上にもなった。
昨年来、民主労総のゼネストや民衆総決起闘争を一貫して報道せず、無視抹殺を決め込んできた日本のマスメディアも、この闘争をついに報道せざるを得なくなった。
こうした中で、韓国の各地で連日行われる抗議闘争には、今までデモや集会に参加したことのないまったく新しい層が次々と決起している。さらに、パククネの不動の基盤と思われた「コンクリート支持層」と呼ばれる部分までが急速に離反し、25〜27日の世論調査ではパククネの支持率は17%と前週から8㌽も急落、不支持率は10㌽上昇の74%に跳ね上がった。
今や韓国5千万民衆が動き出したのだ。パククネは側近の辞任や内閣改造などで危機をのりきろうと画策しているが、「このような大統領が一体何を根拠に国民を相手に国家安保だの経済活性化だのと言えるだろうか」(10月26日付ハンギョレ新聞社説)という怒りは、もはや何をやっても沈静化などできない。
87年大闘争を超える情勢に
まさに政権中枢の崩壊的危機と民衆決起の巨大さは、いずれも軍事独裁政権を打倒した1987年の大闘争時を超えるものとなりつつあるのだ。
さらに特筆すべきことは、この闘いの最先頭で青年・学生が立ち上がっていることだ。すでに全国40以上の大学で、総学生会などによりパククネ退陣を求める時局宣言が発せられ、「今のこの社会を変えよう」と呼びかけられている。
そして何より重要なことは、民主労総が昨年来闘ってきた不屈・非妥協のゼネスト闘争こそが、こうした巨大な民衆総決起情勢を実力で切り開いたということだ。現在民主労総のもとには、組合員だけでなく一般の市民から、集会やデモの日時を問い合わせる電話がストへの支持・激励の言葉とともに、引きも切らずに寄せられている。
韓国の革命情勢圧殺へ戦争衝動を強める米日
この韓国情勢に震え上がっているのが米帝と安倍政権だ。
安倍はこれまで韓国政府との間で、歴史認識問題などで深刻な矛盾をはらみながらも、昨年12月28日の日本軍軍隊慰安婦をめぐる「日韓合意」を機にパククネとの協調を強め、とりわけ対北朝鮮の軍事的協力関係の構築を急ピッチで進めてきた。この10月22〜23日、日米韓共同の海上封鎖演習が4年ぶりに実施されたのはその典型だ。さらに27日には、2国間で軍事情報を共有する日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結交渉も再開された。これらすべては朝鮮戦争・核戦争の具体的な準備として進められてきたものだ。
だが、今やパククネ政権が崩壊のふちに立たされる中、すべてが吹き飛ぶ事態となりつつある。「パク政権が立ち行かなくなれば、慰安婦合意の履行や北朝鮮の核・ミサイル問題での協力も進まなくなる」(10月30日付毎日新聞)という状況に、外務省幹部からは「なんとか乗り切ってもらいたい」(同)と悲鳴が上がっている。
何よりこの一連の対日外交方針は、北朝鮮への数々の強硬策やサード(高高度迎撃ミサイル)配備決定と同様、パククネとチェスンシルが密室で決めた政策だったことが、この間暴かれている。今や安倍とパククネの思惑を打ち砕く一層の怒りの爆発は不可避だ。
そして安倍が何より恐れているのは、この韓国民衆の大闘争が日本の労働者にも波及することだ。日本と朝鮮の階級闘争・革命運動は歴史的に一体であり、両者は連動している。今、民主労総は「終わらせよう! 財閥の世の中、悪い政権!」を掲げ、韓国を支配してきた一握りの巨大資本とその政権を民衆の総決起で打倒する闘いへと突き進んでいる。それは朝鮮戦争・核戦争を阻止する命がけの決起であり、日本の労働者民衆への熱烈な共同闘争の呼びかけである。
こうした中で、問われているのは日本の労働者・労働組合の闘いだ。
国境を越えた労働者の団結で朝鮮戦争阻止を
10月30日から日米共同統合演習が始まり、安保戦争法に基づく「重要影響事態」を想定した初の訓練が強行されている。これは1999年に朝鮮半島有事を想定してつくられた周辺事態法を改定し、米軍以外の他国軍とも連携して武器・弾薬の提供や燃料給油などを可能としたものだ。実際の戦争では、「重要影響事態」から本格的な武力行使が可能となる「存立危機事態」へと、政府の判断ひとつでなし崩しに突き進むことができる。まさに朝鮮戦争・核戦争への本格的参戦に向けた訓練だ。これと一体で25日、成田軍事空港化に向けた第3滑走路計画の強行を狙い、最高裁は市東孝雄さんの農地法裁判で上告棄却の超反動決定を出した。
他方で安倍は、「働き方改革実現会議」の会合で、「電通の社員の方の過労死では、働き過ぎによって貴い命を落とされた......働き方改革をしっかりと進めていきたい」などと語り、電通社員の過労自殺をも口実として利用しつつ戦後労働法制の解体へ突き進む意図をあらわにした。この安倍の「働き方改革」を先頭で実践しようとしているのが東京都知事・小池であり、その核心は労働組合破壊=都労連解体だ。
まさに日韓の労働者が直面する闘争課題は同じだ。だからこそ、国境を越えて団結した労働者の闘いが歴史を動かし、社会を変革する----その時代がついに始まった。
11・6労働者集会と国際共同行動を成功させ、朝鮮戦争・核戦争を始まる前に阻止しよう! 労働者が主人公の新しい社会を切り開こう!
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国鉄1047名解雇撤回! 闘う労働組合の全国ネットワークを! 戦争と労働法制解体に反撃を!
11・6全国労働者集会
11月6日(日)正午開会
(集会後、銀座をデモ行進)
東京・日比谷野外音楽堂
(日比谷公園内、下図)
〔集会内容〕
■国境を越えた労働者の国際連帯で戦争と労働法制改悪を阻止しよう!
民主労総ソウル地域本部約30人の代表団/アメリカ鉄道労働者/ドイツ・レイバーネットほか
■安倍政権「働き方改革」・改憲を許すな! 小池知事の東京都の丸ごと民営化阻止!
都労連・東京交通労組、区職労の労働者ほか/労働法制改悪に反対するアピール
■国鉄1047名解雇撤回!外注化阻止!
動労千葉争議団/弁護団/国鉄闘争全国運動呼びかけ人/署名の訴え動労千葉/動労水戸/動労総連合
■闘う労働組合のネットワークをつくろう
呼びかけ3労組
●このほか福島・沖縄などからの連帯あいさつ、各産別の報告と決意、民主労総律動グループのパフォーマンスなどが予定されています。どなたでも参加できる集会です。
(呼びかけ)全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部/全国金属機械労働組合港合同/国鉄千葉動力車労働組合/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動
11・6東京11・12~13ソウル国際共同行動
◎11月5日(土)労働者国際連帯集会
午後1時 千葉市商工会議所第1ホール(千葉市中央区中央2―5―1千葉中央ツインビル2号館14階)
◎11月6日(日)全国労働者総決起集会
正午 東京・日比谷野外音楽堂(要項上)
◎11月12日(土)、13日(日)韓国ソウル
労働大改悪阻止!全国労働者大会・民衆総決起
<呼びかけ>全国民主労働組合総連盟ソウル地域本部/国鉄千葉動力車労働組合/全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部/全国金属機械労働組合港合同