都営交通の民営化阻め
　東交労働者は１１・６大結集を

小池・石原・安倍は一つながりだ

　小池百合子東京都知事は反革命的正体をむき出しにし始めた。同時に、小池知事への都労連労働者を先頭にした怒りが急速に拡大している。
　小池知事は豊洲の盛り土問題で、石原慎太郎元知事の責任追及を行わず中央卸売市場の岸本良一市場長に詰め腹を切らせた。「都庁の職員を粛正する」と最初から都の職員に責任を転嫁しようとしていた。しかし東京ガス跡地の猛毒にまみれた豊洲の土地を購入した張本人が石原であり、当時の浜渦武生元副知事だ。その浜渦と連れ立って都庁に初登庁したのは小池知事ではないか。
　小池―石原―安倍は完全につながっている。小池知事は安倍政権と一体になり、都が先行する形で「働き方改革」と都労連解体に矛先を向けて突進しようとしている。
　小池知事が特別顧問に登用した上山信一慶応大教授は、都営地下鉄の東京メトロとの統合・民営化と都職員の賃下げ・人員削減、業績評価制度の徹底を主張している。築地市場廃止・豊洲市場新設は労働者の大量首切りであり、大民営化攻撃である。絶対に認めることはできない。築地市場の労働者と固く連帯し、小池・安倍打倒へ闘おう。

丸ごと民営化と東交破壊を画策

　小池知事は「満員電車ゼロ」などという交通労働者の誇りを奪う安全無視のデタラメな選挙公約を掲げた。上山教授は「大阪市営地下鉄の料金が高すぎる、ぼったくりバーだ」と叫んで民営化を狙い前大阪市長・橋下徹とともに大破産した人物である。小池はその上山を改革本部のトップに据えて都営交通の全面民営化を画策している。
　上山は都知事選の渦中でブログに以下のように書いていた。「地下鉄は都営と営団地下鉄（東京メトロ）を統合すればいい。……都営バスも、民営化したら絶対黒字になると思う。これだけ乗客が多いのでエリア別に東急などに売ればいい。都庁の本庁のエリート職員も、今の半分の数でいいと思う」。都営交通を民営化して東京メトロと統合し、人員削減と賃下げ、大合理化、民間への払い下げを行おうというのだ。東交（東京交通労組）をつぶして都労連を破壊する大攻撃である。

東京特区を使い労働大改悪狙う

　都営交通の民営化・24時間化は東京オリンピックをも使った東京特区攻撃と一体である。特区を突破口に労働法解体―改憲が狙われている。
　東京都と内閣府は10月４日、国家戦略特区として東京特区推進共同事務局を設置し、事務局長に鈴木亘学習院大教授を据えた。鈴木は都政改革本部の特別顧問であり、内閣府の特区ワーキンググループ委員でもある。
　安倍や小池は憲法や労働基準法などあらゆる法規制を取り払うために特区をつくり全国に拡大しようとしている。最大の狙いは「働き方改革」による８時間労働制＝労働時間規制撤廃と解雇自由化であり、労組破壊だ。
　これは国鉄分割・民営化に絶対反対する国鉄闘争の継続・発展を日帝なりに総括してかけてきた攻撃だ。動労千葉・動労総連合を先頭とする国鉄闘争と１００万人支援陣形、都労連―東交を破壊することなしに改憲も戦争もできない。労働契約法と労働者派遣法による非正規職２千万人の解雇が問題となり、全労働者の革命的決起が不可避に迫る２０１８年を前に、日帝は正面突破の攻撃をＪＲと東京で先行する形でかけてきた。小池らの攻撃は大阪維新の会・橋下の攻撃の焼き直しではない。戦争と革命の情勢が深まる中でボロボロになりながら引きずり出されてきたのである。
　小池の威を借りた10月18日の都人事委員会勧告は国家公務員に対する人事院勧告以上に極悪だ。月例給の賃上げはなし、一時金については人事評価による成績率に基づく勤勉手当として若干引き上げ、配偶者扶養手当削減は国以上という大幅賃下げ勧告であり、「能力・業績を反映した給与制度のさらなる進展」「生活給的、年功的要素の抑制」をうたった。
　安倍は「同一労働同一賃金」を掲げて人事評価制度を使った成果主義賃金への大転換を狙い、小池は年功＝定期昇給制の解体、大幅賃下げと労働者分断・団結破壊を都職員から先行させようとしている。小池は自分の知事報酬を半分にして都職員の賃下げを行おうとしているが元々高い知事報酬と労働者の賃金を同列にすることはできない。都労連労働者の怒りが爆発しようとしている。
　韓国パククネ政権による成果年俸制・成果退出制は人事評価で労働者を選別・分断して賃下げ・解雇しようとする安倍・小池の攻撃とまったく同じだ。民主労総・鉄道労組のゼネストは１カ月を迎え、地下鉄労組や貨物連帯もストに突入した。これと連帯し、都労連―東交の労働者は全労働者の未来をかけて先頭で決起しよう。秋闘をストライキで闘おう。安倍・小池を倒そう。闘えば必ず勝利できる。国鉄決戦を基軸に階級的労働運動と国際連帯の力で朝鮮戦争を阻止しよう。11・６集会へ総結集しよう！
〔革共同都労連委員会〕