NTTが「無期転換」雇い止め 日韓連帯100万決起の先頭で電通労働者は反撃に立とう

週刊『前進』04頁(2791号02面03)(2016/10/24)


NTTが「無期転換」雇い止め
 日韓連帯100万決起の先頭で電通労働者は反撃に立とう


 全世界の労働者の最先頭で闘われている韓国・民主労総のゼネストは、学生や農民などの全人民の決起を牽引(けんいん)し、パククネ政権を打倒する革命情勢、さらには東アジアの革命情勢を成熟させています。こうした中で、危機を深める米日韓政府は、北朝鮮スターリン主義政権の転覆と韓国における革命圧殺を狙った朝鮮戦争への衝動を強めています。
 日韓の労働者の決起で朝鮮戦争を絶対に阻止し、東アジアにおけるプロレタリア革命の突破口を11月国際共同行動の勝利で切り開こう! 電通労働者は国際連帯闘争の先頭で決起しよう!

福島・沖縄・広島先頭に闘いぬく

 電通労働者は2016年前半決戦を、プロレタリア世界革命を戦略的に準備する〈革命の火薬庫・根拠地〉において全力で闘ってきました。
 3・11大震災と原発事故から5年を迎えた福島では、動労水戸が切り開いた被曝労働拒否闘争の路線のもと、動労福島を先頭に新たな闘いが始まりました。この闘いの中でふくしま共同診療所をさらに大発展させていく闘いを開始しました。
 「復帰」44年の5・15沖縄闘争は、民主労総ソウル地域本部の2人の同志を迎え、国際連帯の力で沖縄闘争の勝利を切り開いていく歴史的な第一歩となりました。電通労働者は、この5・15闘争に全国から結集してともに闘いました。続いて米軍属による女性殺害事件に抗議する6・19県民大会の会場では、参加者に「沖縄全島ゼネストへ」の大見出しを掲げた『前進』1万部を配布する闘いの先頭に立ちました。
 被爆71年目の8・6ヒロシマ闘争は、動労西日本のストライキが牽引し、また韓国・大邱(テグ)から城西(ソンソ)工団労組の2人の労働者が合流しました。朝鮮侵略戦争阻止の拠点としてヒロシマを打ち立てる闘いを、電通労働者は最先頭で担いました。
 これらの闘いを牽引した電通労働者を先頭に、11月国際共同行動に総決起しましょう。
 アメリカでは、情報通信産業の大手・ベライゾン社の労働者が、労組の体制内執行部の長年にわたる裏切りを打ち破って45日間のストライキを打ち抜き勝利しています。携帯電話などの業務が次々と外注化される中で、主に固定電話の業務で働いてきた現場労働者の団結した闘いが、この勝利を切り開いたのです。

解雇攻撃に対し闘うのが組合だ

 NTTは民営化と外注化、非正規職化を最先頭で推し進めてきました。それに率先協力してきたのがNTT労組の体制内執行部です。NTT労組九州総支部沖縄分会は、8月1日現在で組合員数が1063人。そのうち一般組合員が478人、60歳超え261人、有期組合員324人。一般組合員の占める割合は約45%と過半数を割り込み、非正規職の組合員(60歳超えを除く)は34%となっています。
 その中で「2018年問題」がNTT労組でも問題となっています。13年4月施行の改悪労働契約法第18条で、5年以上継続して働いた労働者には無期雇用への転換権が発生するとされました。この規定が実際に意味を持つのは18年4月からです。資本家はこれを逆手に取り、5年が来る前に全員雇い止めにし、選別した人だけを無期雇用に転換するという制度を就業規則の改悪という形で全産業に導入しつつあります。しかも無期雇用に転換されたとしても、賃金を始めとする労働条件は非正規職と同じ水準でしかありません。
 その中でNTT西日本グループは契約社員C(月給制)とD(時給制)の労働者の無期雇用転換を「NTT西日本グループにおける非正規社員の雇用のあり方等について」に基づき、今月から実施しようとしています。
 しかし、このことについて、NTT労組の全国大会議案では「無期組合員の組合費」の問題としてのみ記載され、西日本本部大会議案には、「本年10月からの非正規社員の無期雇用転換に向けては、社員周知や個別面談等、丁寧な対応を求めました」と記載されているだけです。九州総支部大会議案にはまったく触れられていません。沖縄分会の議案には「制度導入後初めての『無期雇用への転換』に向けた見極めが実施されるため、労使間において制度内容の再確認を行い、会社側に対し、対象となる組合員への周知や個別面談など、ていねいな対応を求めました」とありますが、分会大会報告では「残念ながら組合員3名が雇用終了となった」との見解を示したとされています。
 つまり、NTT資本は労働契約法第18条を根拠とした雇い止め=解雇を開始したのです。それに対し、NTT労組は「分会として組合員3名と個別面談を実施し、斡旋(あっせん)先の確保に全力を尽くしている」というのみです。
 非正規雇用の労働者にとって「雇用終了」とは雇い止め=解雇であり、解雇は殺人だ! 何年も働いてきた労働者の解雇を認めて「斡旋先の確保」をするのが労働組合なのか! 資本による不当解雇に対しては、解雇撤回で闘うのが労働組合ではないのか! NTT労組は3人の雇い止め=解雇に対して、何の怒りもないのか!

正規と非正規が団結して闘おう

 動労千葉は国鉄分割・民営化に絶対反対のストライキで闘い、解雇撤回闘争を不屈に闘い抜いてきました。さらにJRの外注化攻撃と対決し、CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪に対して、正規職と非正規職の労働者が団結してストライキを闘っています。
 闘う労働組合を職場から団結してつくりだそう! 正規職と非正規職が団結し、一人の首切りも許さない労働組合にNTT労組を変革する闘いは、私たち一人ひとりの決起から始まります。
 全国の電通労働者は、11月国際共同行動の先頭で立ち上がりましょう。11・6労働者集会に大結集しましょう。
〔革共同電通労働者委員会〕
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