ストで小池を倒せ 大阪・橋下打倒闘争の教訓
週刊『前進』04頁(2789号02面05)(2016/10/17)
ストで小池を倒せ
大阪・橋下打倒闘争の教訓
いよいよ労働者が総蜂起する時代が来ました。支配階級は国鉄労働運動を解体し、前大阪市長・橋下徹を使って自治体労働運動を解体しようとしてきました。しかしその攻撃が破綻したまま安倍は朝鮮侵略戦争に突き進もうとしています。「2018年問題」と一体でここから必ず労働者の総決起が始まります。
労働者の闘いが支配階級を大混乱に陥れ自民党が分裂する中で出てきたのが小池都政です。小池百合子は橋下が寵愛(ちょうあい)した上山信一慶應大教授をあわてて引っ張ってきました。焦点は労働組合の解体と全面民営化攻撃にあります。小池はそこに一切の矛盾を転嫁する以外にないのです。小池は労働者の闘いで必ず打倒できます。
民営化・転籍強要に拒否が続出
今、大阪市では下水道民営化による国鉄型の全員解雇攻撃がかけられ、今年度末に現業労働者全員の自主退職・転籍が狙われています。安倍はこれを全国に広げようとしています。しかし根底的な決起が始まり「転籍意向調査」に対し解雇覚悟で「転籍を拒否する」労働者が続出しています。「転籍推進」の組合執行部はわれわれのビラまきに対し「解雇とかウソを書くな、処分するぞ」と脅し、「ビラを受け取るな、署名するな」と統制をかけています。しかしその横で反対署名がどんどん集まっています。奈良市従が下水道の民間委託を4回にわたり阻止した闘いが、大阪市の1千人の下水道職場に波及しています。小池都知事の全面民営化攻撃は、奈良の勝利―大阪の反乱が東京の労働者に一気に波及することを意味します。いよいよわれわれが自治体労働運動の主流派として登場する時です。
絶対反対の労組の闘いを体現し
大阪市長・橋下の「入れ墨調査」は当初500人が拒否。労働組合が屈し調査票を「提出しろ」と迫る中でも、6人が処分覚悟で拒否を貫きました。被処分者が先頭に立って「これは労働組合のテーマだ」と訴え、市職大会を二分する事態を生み出しました。当局の最後の頼みの綱が労組の屈服です。「全員転籍」を最後に強制するのは組合幹部です。だからこそ一人でも絶対反対の労働組合の闘いを体現して闘い抜いた時、そこから始まる破綻のすべてが闘いに転化するのです。国鉄闘争によって改憲も連合支配も完成せず、労働組合の闘いを残したまま戦争に突き進むという無準備性を支配階級は強いられてきました。絶対反対の闘いが立ち続けたとき、民営化や解雇攻撃の一切が不当労働行為となります。絶対反対で闘えば勝てるということには根拠があるのです。
こういう議論を経て結成されたのが橋下打倒集会実行委員会でした。集会は「政治活動規制条例違反だ」と脅す当局に対し、国鉄闘争を闘う労働組合が結集し市役所前に赤旗を林立させて大反撃をたたきつけました。当局のデタラメを暴き被処分者や民営化に怒る労働者を勇気づけ、「処分が怖いから参加はできないが頑張ってくれ」と見守る労働者もたくさんいました。「処分を辞さず闘う」ことで労働者階級の結集軸となりました。労働者の闘いが日々拡大する中で処分は行われず、ついに大阪都構想が住民投票で否決され、橋下は労働組合の解体もできないまま政界引退に追い込まれたのです。
都労連を先頭に11・6総決起を
橋下打倒と奈良市従の勝利に続く小池打倒の闘いで、ストライキで闘う自治体労働運動を一気につくりだそう。都労連先頭に11・6労働者集会への総決起をかちとろう! ここにゼネストへの道がある!(大阪 自治体労働者・大河内駿介)