動労千葉外注化阻止の地平発展させ朝鮮戦争阻止・労働改悪粉砕しよう 京大決戦先頭に10・21から11・6へ

週刊『前進』04頁(2789号01面01)(2016/10/17)


動労千葉外注化阻止の地平発展させ朝鮮戦争阻止・労働改悪粉砕しよう
 京大決戦先頭に10・21から11・6へ


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 世界は革命情勢だ。この立場に立ちきって闘う者が勝利する。韓国・民主労総の第2次ゼネストは、生産点でのストから物流を止める闘いに発展し、公共部門は9月27日の開始から3週目に入り、さらに継続・発展している。闘いはヨーロッパ、インド、中国など全世界に広がっている。日本では動労千葉の工事用臨時列車の指名ストや10・3京大闘争を先頭に、11・6国際共同行動に向け全国各地で集会・デモが闘われている。朝鮮戦争・核戦争阻止、労働法制大改悪粉砕、築地市場の豊洲移転撤回・小池都政打倒へ、10・21国際反戦デーに決起し、11・6日比谷野音への大結集をかちとろう。

民主労総のゼネストに11・6集会で応えよう

 10月10日、民主労総公共運輸労組貨物連帯の組合員1万4千人がストに入った。同労組はトラックの交通事故でこの10年間で1万2319人が死亡したと訴えている。死亡の最大要因は長時間運転だ。一般貨物のトラック運転手は1日平均13・6時間も働いていた。さらに高速道路料金の割引問題でトラック労働者は深夜運行を強いられ、事故の危険はいよいよ高いと切実に訴えている。状況は日本の交運労働者もまったく同じだ。
 教育大学を卒業しトラック運転手になった20代男性が昨年1月、懐妊した妻に残した最後の言葉は「大好きなケーキの代わりにクリームパンを買ってきたよ。ごめん......」だった。
 この過酷な状況を打ち破る闘いに貨物連帯は立ち上がった。釜山港は世界5位の巨大港で、コンテナ貨物取扱量は東京、横浜など日本の1位から6位までを合わせた量よりも多い。パククネ政権はこの釜山港に警官隊4千人を動員してスト破壊を狙ったが、ストに突入した数十台のトラックで封鎖され、なすすべもなかった。
 先月、韓国最大手で世界7位の海運会社・韓進海運(年間貨物取扱量1億㌧)が倒産し、世界中で貨物船60隻とその積み荷・コンテナ50万個がさまよっている。この渦中でのストは、大恐慌下の資本を直撃している。
 民主労総ゼネストはパククネ政権と韓国の資本主義体制を打ち砕く革命的決起であると同時に、全世界に「誰が社会を回しているのか? 労働者だ!」と誰にもわかる形で真実を示している。
 このストに全人民的支持が広がっている。韓国の市民団体はカンパを集めて新聞に「ストライキありがとう」の全面広告を出した。ゼネストがそれと連帯する民衆総決起を生みだしていることに韓国と日米の支配階級はプロレタリア革命の現実性を見て、戦争発動をもって闘いを押しつぶそうとしている。朝鮮戦争・核戦争の切迫は何よりも韓国のゼネストと革命を圧殺する大攻撃だ。

北朝鮮の体制転覆と韓国の革命圧殺の戦争

 10月10日、米韓合同軍事演習「不屈の意志」が米原子力空母ロナルド・レーガンをはじめ総計約50隻の軍艦や軍用機からなる大部隊を投入して、韓国南部の済州島沖、中国側の黄海、日本海側の3方面から北朝鮮を完全に包囲する態勢で開始された。同時に米アラスカ州でも米韓、ニュージーランド、NATO(北大西洋条約機構)の空軍などが参加し大演習が始まった。これらはキムジョンウンの執務室や核施設を攻撃し破壊する、イラク戦争などと同様の凶暴な戦争訓練である。
 さらにこの10月、日米が共同開発しているイージス艦発射の迎撃高度1千㌔の改良型迎撃ミサイルSM3ブロック2Aの試射実験も強行するという。これは中国の大陸間弾道弾ミサイルもイージス艦を横須賀、佐世保、舞鶴に配置したままで迎撃できるとアピールする戦争挑発だ。安倍がプーチンやカストロに会っているのも、北朝鮮包囲と朝鮮戦争準備である。
 こうした朝鮮戦争の具体的切迫に対し、民主労総のゼネストは、戦争を始まる前に阻止する闘いとして、サード(高高度迎撃ミサイルシステム)配備反対のソンジュでの闘いと一体のものとして闘われている。沖縄、三里塚などの闘い、10月1日の横須賀闘争と三浦半島教組での闘い、全逓や動労神奈川の地労委闘争、動労総連合・九州、京都府舞鶴市の自治体労組の闘いも、すべて戦争阻止の決起である。何よりも10・3京大闘争は処分粉砕・朝鮮戦争阻止を掲げて闘われた。
 今こそ「戦争と原発は絶対にだめ!」という1千万人の労働者人民と結合し、11・6日比谷野音での国際共同行動に大結集しよう。

動労千葉の不屈の闘いが検修合理化を止めた

 動労千葉の田中康宏委員長は、10月1日の11月労働者集会第3回実行委員会で、11・6への大結集こそが民主労総ゼネストと連帯する道だと訴えた。そして「労働法制改悪に対し、理屈で法律を批判しても闘いになりません。現実の方が先行しているから、現実に闘いを起こさない限り、批判にならない。逆にどんなに小さくても闘争を起こせば怒りは結集する。国鉄分割・民営化に勝ち抜いてきたわれわれこそが、本当にこの闘いを組織できる存在です」と、熱烈に呼びかけた。
 安倍政権は9月27日、「働き方改革実現会議」の初会合を開いた。安倍はこの「働き方改革」で戦後労働法制を解体し、極限的搾取と国家総動員の体制を築こうとしている。これと対決し勝利するために、動労千葉の外注化阻止決戦の地平から徹底的に学ぼう。
 それは安倍の労働法制大改悪を粉砕し、韓国の民主労総の決起に応えて日本でゼネストと革命を主体的に準備する闘いであり、日本帝国主義打倒を切り開く闘いである。
 1980年代に日帝・中曽根政権は、労働運動破壊と改憲を狙って国鉄分割・民営化を強行した。だが動労千葉の2波の大ストライキで1047名闘争が生まれ、国鉄分割・民営化は根底で破綻し「未完」となった。
 これに対し日帝は「9割の労働者を非正規職化する」と95年日経連プロジェクト報告を出し、その貫徹のために2000年にJR東日本が中期経営計画「ニューフロンティア21」をもって外注化を打ち出した。
 動労千葉はこれを「第2の分割・民営化攻撃」として全面対決し、「シニア制度」によるすさまじい組織破壊攻撃と切り結び、すべてをかけて闘った。最初の4年間だけで動労千葉の該当する組合員は80人いた。動労千葉は時間をかけ「外注化とは何か」「組合はどうあるべきか」と激しくねばり強く議論し、涙を流し血をも流し、首をかけて闘い続けた。
 これは1047名闘争を終結させる「4党合意」絶対反対と一体の闘いだった。国労は動労千葉の外注化阻止決戦の対極で10年4・9政治和解の反革命へ転落した。だが動労千葉の闘いは千葉支社の検修外注化を止めた。検修職場で要員が足りなくなり、売店などに強制配転されていた十数人の仲間を元の職場に奪い返した。動労水戸も仲間を元の運転職場などに復帰させた。
 外注化阻止を軸としたすべての闘いの地平をあらためて積極的に総括し、CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪や東北大学での非正規職教職員3243人雇い止めなど、労働法制大改悪の全攻撃と対決しよう。今こそ地区党のもとで地区党建設と労働組合の団結強化を総括軸に闘いぬこう。そして根源的な怒りを解き放ち、職場や地域丸ごとの総決起で11・6大結集を絶対にかちとろう。

皆さんの闘いをそのまま話すのが一番いい

 10・9三里塚闘争の帰途、「11・6大結集をどう実現するか」について討論した。初参加の仲間が「私は市東さんと皆さんの生き方と闘いに感動して本日参加した。皆さんの闘いをそのまま話すのが一番いいのではないか」と発言した。まったくその通りだ。
 その最大の武器が『前進』だ。職場・学園・地域で出会ったすべての人に『前進』を渡し、「11・6をともに取り組もう」と話そう。地域で拠点にしたい職場や大学に、継続的に『前進』を配布しよう。街頭宣伝、労組回り、署名運動を満展開しよう。集会賛同をとり、チケットを売ろう。革共同50年の闘いがついに引き寄せたこの大決戦に必ず勝利しよう。

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11・6東京11・12~13ソウル国際共同行動
◎11月5日(土)労働者国際連帯集会
 午後1時 千葉市商工会議所第1ホール
◎11月6日(日)全国労働者総決起集会
 正午 東京・日比谷野外音楽堂
◎11月12日(土)、13日(日)(韓国ソウル)
 労働大改悪阻止!全国労働者大会・民衆総決起
<呼びかけ>全国民主労働組合総連盟ソウル地域本部/国鉄千葉動力車労働組合/全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部/全国金属機械労働組合港合同

国鉄1047名解雇撤回! 闘う労働組合の全国ネットワークを! 戦争と労働法制解体に反撃を!
11・6全国労働者集会
 11月6日(日)正午(集会後、銀座デモ)
 東京・日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
☆連帯のあいさつ、呼びかけ4団体の訴え、韓国・民主労総ソウル
 地域本部をはじめアメリカ、ドイツなど労組代表との国際連帯、
 国鉄1047名解雇撤回・JR復帰の闘い、労働法制解体・改憲との闘い、各産別の闘争報告ほか
<呼びかけ>全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部/全国金属機械労働組合港合同/国鉄千葉動力車労働組合/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動

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