10・1韓国 ゼネストを軸に全民衆決起 〝労働者・農民殺しの政権倒せ〟

週刊『前進』04頁(2787号02面01)(2016/10/10)


10・1韓国
 ゼネストを軸に全民衆決起
 〝労働者・農民殺しの政権倒せ〟

(写真 「殺人政権糾弾」の横断幕を先頭に怒りのデモに立つ労働者・農民・市民など3万人の隊列【10月1日 ソウル】)

(写真 大邱で開かれた全国労働者大会に集まった7千人の民主労総組合員【10月1日】)

(警察の放水銃により亡くなったペクナムギ氏の遺影を掲げて行進【10月1日 ソウル】)


 9月27日に始まった公共運輸労組の無期限ストを軸とする韓国・民主労総のゼネストは、パククネ政権に対する全人民のあらゆる怒りを解き放ちながら前進している。10月1日にはソウルで3万人、大邱(テグ)で7千人の大集会が開かれ、チェジョンジン民主労総委員長代行は「パククネ打倒の民衆総決起闘争はすでに開始された!」と宣言した。
 無期限ストに突入して5日目のこの日、ソウルの大学路(テハンノ)には、民主労総組合員とともに農民や市民団体、学生などが大結集した。民主労総ゼネストを支持し連帯する「汎国民大会」と、昨年11月の民衆総決起闘争で重傷を負い9月25日に亡くなった農民・ペクナムギ氏の追悼大会が連続して開かれた。
 ペクナムギ氏を死に追いやった元凶は、警察による放水銃の殺人的な狙い撃ちだ。だが政府権力はその責任を一切認めず開き直ってきた。そして今、医師に圧力を加えて死因は「病死」との虚偽の死亡診断書を書かせ、デッチあげのために遺体の強奪・解剖をも策動して、遺体が安置されているソウル大病院を警察力で包囲している。遺族は集会で「父を二度殺すのか!」と弾劾し、遺体強奪実力阻止を訴えた。
 民主労総は、このペクナムギ農民に対する国家暴力と、労働者に今加えられている攻撃はまったく同じだと提起した。公共運輸労組医療連帯ソウル大病院分会のパクキョンドク分会長は、成果主義賃金導入は労働者から自らの労働に対する誇りを暴力的に奪い、資本の金もうけの奴隷にする攻撃だと弾劾した(発言要旨別掲)。
 集会後、参加者は「国家暴力の責任者処罰! 殺人政権糾弾!」の横断幕とペクナムギ氏の遺影を掲げてデモに出た。デモ隊の前に立ちふさがる警察の阻止線と各所で激突しながら、戦闘的デモが打ち抜かれた。

「蜂起の精神継承」を掲げ大邱で労働者大会

 10月1日はまた、大邱で民主労総の全国労働者大会が7千人を結集して開かれた。この日は70年前の1946年、「大邱民衆抗争」と呼ばれる人民蜂起が闘われた日だ。戦後の南朝鮮を占領した米軍が、日帝の植民地支配に協力した親日分子を手先に使い朝鮮人民の革命への決起を圧殺しようとする中で、46年9月に労働者のゼネストが闘われ、10月には大邱全市での蜂起に発展した。米軍政はこの蜂起を武力で残虐に鎮圧したが、闘いは韓国全土に拡大し、48年4月3日の済州島の全島武装蜂起へとつながった。
 民主労総がこの日大邱で開いた全国労働者大会は、この「46年10月民衆抗争の精神継承」を真正面から掲げた。戦後革命の血の圧殺後、保守反動の支配が続いた大邱で大規模な労働者大会が開かれるのは初めてだ。民主労総のクォンテフン大邱本部長は「進歩の都市、抗争の都市であった大邱の誇り高い歴史を復活させ、パククネ政権への大反撃ののろしを上げる」と宣言した。
 キムジョンイン民主労総副委員長は、「私たち労働者には歴史を前進させる責任がある」「70年前の9月ゼネストが10月民衆抗争に発展したように、民主労総がゼネスト総力闘争で11月民衆総蜂起を切り開き、世界を変える闘いの最先頭に立とう」と訴えた。

広島ユニオンの仲間も参加

 大会にはサード配備阻止闘争を戦う星州(ソンジュ)現地の住民闘争委員会の代表も参加。韓国のどこにも配備はさせない、最後まで闘うとの決意が表明された。
 さらに日本から広島連帯ユニオンの宮原亮青年部長が、この大会に組合旗をもって参加し大きな注目を浴びた。1日夜には星州のキャンドル集会にも参加し、韓国の労働者人民と連帯して朝鮮核戦争絶対阻止の闘いをやりぬく決意表明を行い、圧倒的な拍手を受けた。
 ソウルと一体でかちとられた大邱での闘いは、韓国での闘いが世界革命への道をこじあける新たな段階に入ったことを示した。11月東京とソウルを結ぶ国際共同行動を、その突破口を開く闘いとして全力でかちとろう。

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