動労千葉定期大会 動労総連合先頭に11月へ 戦争と労働改悪に対決 大量退職みすえ組織拡大を

週刊『前進』04頁(2785号02面01)(2016/10/03)


動労千葉定期大会
 動労総連合先頭に11月へ
 戦争と労働改悪に対決
 大量退職みすえ組織拡大を

(写真 歴史の転換点で開かれた重要な大会であいさつに立つ田中康宏委員長【9月25日 DC会館】)

 動労千葉は9月25、26日、DC会館で第45回定期大会を開いた。安倍政権は戦争・改憲の攻撃を激化させるとともに、労働法制の全面解体に乗り出している。これと対決する11月国際共同行動は、朝鮮侵略戦争の切迫に対し、日韓労働者が連帯して戦争を阻止するきわめて重要な闘いだ。今回の大会で、動労千葉はこの歴史的決戦に挑む方針と態勢を確立した。
 CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪との攻防や、工事用臨時列車を対象とした9月13日以来の指名ストも継続されており、大会は闘争のまっただ中で開かれた。また、大量退職が本格的に始まることを見据え、組織拡大の決意を打ち固める大会になった。
 大会は、当面の行動方針として9月30日午後6時からのCTS本社前抗議行動と、10月1日午前7時からのCTS幕張・京葉両事業所前での抗議行動を決定した。

第2分割民営化攻撃を打ち砕く

 あいさつに立った田中康宏委員長はまず、「この大会は大きな歴史の転換点での大会だ」と切り出した。そして、この1年の闘いを振り返り、1047名解雇撤回闘争や外注化粉砕闘争、千葉運輸区新設反対闘争、16春闘とCTSの就業規則改悪阻止の闘い、9月の乗務員ストなど連続する闘争の中で大きな成果をかちとったと総括した。
 また、「東アジアで戦争の危機が迫っている」と力説し、昨年9月の戦争法強行後、安倍政権や資本が戦争へと急速に動いていることを具体的に暴いた。さらに、安倍の「働き方改革」は正社員をなくして全労働者を最低賃金に突き落とすものだと喝破した。JRをめぐっても、外注化攻撃が「水平分業」の名で転籍強要の段階に入ろうとしていることを指摘し、これと全面的に闘う方針の確立を訴えた。
 最後に、「戦争を絶対に止めるため11・6労働者集会をなんとしても成功させよう。すべてを組織拡大の一点に集約しよう」と強調した。
 動労千葉弁護団の葉山岳夫弁護士、動労水戸、動労神奈川、動労千葉を支援する会、ユニオン習志野、動労千葉OB会、同家族会からの連帯あいさつが続いた。
 繁沢敬一副委員長が経過を報告し、佐藤正和執行委員が情勢を、大竹哲治副委員長がJRを取り巻く情勢を提起した。
 運動方針を提案した川崎昌浩書記長は、①朝鮮半島―東アジアをめぐり戦争の危機が切迫する中で、二度と戦争を許さないため階級的労働運動の復権をかちとる、②1047名解雇撤回を軸とした国鉄分割・民営化反対の闘いを断固として継続する、③本格的な大量退職が始まる中で、外注化粉砕、反合・運転保安闘争の再確立、CTSの就業規則改悪阻止を軸に第2の分割・民営化攻撃と対決する、④民主労総ソウル地域本部の呼びかけに応えて11月労働者集会の圧倒的成功をかちとり、戦争と労働法制解体攻撃に立ち向かう、⑤全組合員の知恵と力を結集しJR―CTSを貫く組織拡大を実現する——の5点の柱を打ち出した。

民主労総に応え11・6へ総力で

 大会2日目は三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さんの連帯あいさつから始まった。
 討論では、千葉機関区支部の代議員が、低賃金と高齢者にも過酷な乗務を強いるJR貨物への怒りをぶつけた。千葉運転区支部を始め運転職場の代議員は、背面監視などの締め付け強化や睡眠時間もまともに取れない過酷な乗務への怒りを表し、次期ダイヤ改定で行路緩和を実現させる決意を述べた。検査派出の外注化により列車の故障が修理されずに放置されていることを指摘する意見も出された。検修職場の代議員は、外注化による車両故障が続発している実態をつぶさに暴いた。幕張支部の代議員は、カクマル分子を使っての組織破壊攻撃と徹底対決する決意を示した。CTSの組合員は組織拡大を実現して就業規則改悪と立ち向かうと表明した。
 総括答弁に立った田中委員長は、「腹を据えて反合・運転保安闘争を再構築しよう」と訴えた。そして、「時代を真正面から見据えて闘おう。今年の11月労働者集会は今までとはまったく違う。韓国・民主労総と肩を並べられる闘う労働運動を絶対によみがえらせよう」と力説した。
 運動方針を採択しスト権を確立して、動労千葉は11月から2017年の決戦態勢を確立した。
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