国際労働運動vol.13 2016.10 アベノミクスの大破産
週刊『前進』04頁(2781号02面05)(2016/09/19)
国際労働運動vol.13
2016.10
アベノミクスの大破産
07年パリバ・ショック、08年リーマン・ショックで世界大恐慌が爆発して以来、日米欧諸国は史上空前の超金融緩和策を展開し矛盾を極限化させた。大恐慌は深まり、帝国主義間・大国間争闘戦は激化し世界戦争に向かっている。世界の労働者階級は生きるためにゼネストに決起し、戦争が始まる前に戦争を止めようと国際連帯を掲げて世界革命を目指している。
世界大恐慌の最弱の環が日本経済である。その大崩壊が超切迫している。
第1章は、安倍―黒田のアベノミクス、異次元の金融緩和策の大破産を暴き徹底的に弾劾している。アベノミクス開始から3年半。景気回復どころか経済成長はほぼ0%。2%上昇が目標の消費者物価指数も0%を続け、ついにマイナス金利に行き着いた。マイナス金利は資本主義の自己否定だ。噴出する「ヘリコプター・マネー」論は恐慌対策に「もはや打つ手なし」の破産表明であり、歯止めなき戦時財政・戦時経済への大転換、戦争への突入宣言である。
第2章は、日本経済の根底的危機に基幹産業の争闘戦における敗北と衰退があることを明らかにしている。台湾の鴻海(ホンハイ)によるシャープの買収、東芝の粉飾決算などの電機産業の危機、三菱自動車不正問題と自動車産業の危機的再編がある。日帝の巨大独占資本の再編がされているが、結局は戦争に向かっていく。
第3章は、命脈の尽きた資本主義を労働者の力で倒すことが唯一の展望だと訴えている。