新共謀罪の提出許すな 現代の治安維持法と闘う会 9・21学習会に結集を 戦争突入前夜の予防弾圧法

週刊『前進』04頁(2779号03面04)(2016/09/12)


新共謀罪の提出許すな
 現代の治安維持法と闘う会 9・21学習会に結集を
 戦争突入前夜の予防弾圧法

(写真 5月9日、新捜査手法反対を訴え国会闘争に立った「現代の治安維持法と闘う会」)


 安倍政権は、2003年の国会初提出以来、労働者人民の大反撃で3度も廃案になった「共謀罪」を、9月26日からの臨時国会に「テロ等組織犯罪準備罪」と称して提出しようとしている。「準備罪」とは完全なデマで、中身は共謀罪以外の何物でもない。「テロ・組織犯罪対策」と称する新共謀罪攻撃の核心的な狙いは、まさに革命党と階級的労働組合を分断・解体することにある。
 ゼネストと革命に恐怖し、朝鮮戦争と改憲に突き進む安倍政権を、労働者の国際的団結で打倒し、団結破壊の新共謀罪の制定を阻止しよう。
 共謀罪は、19世紀イギリスで「団結禁止法」として登場した。労働者階級は実力でこの攻撃を粉砕し、団結権などを獲得してきた。今日、安倍政権は「働き方改革」と称して正社員ゼロ=総非正規職化を強行し、一切の労働基本権を奪おうとしている。共謀罪新設はこれと一体で、団結を再び犯罪とする新自由主義的な大反動攻撃だ。
 また安倍政権は、帝国主義としての生き残りをかけて朝鮮戦争に突入していくためにも、改憲=緊急事態条項新設を頂点とした戦時治安弾圧体制への転換の要として、予防弾圧法体系=共謀罪新設を不可欠としている。ストライキや反戦運動、国際連帯を圧殺しなければ労働者人民を戦争に動員できない。そこで革命党と階級的労働組合、学生自治会などの解体に突き進んでいるのだ。

実行行為なしで罪とされる

 共謀罪新設は、組織的犯罪処罰法に1条加えるだけで、最高刑が懲役・禁錮4年以上(死刑・無期懲役を含む)の罪種に対応して、実行行為=「事件」がなくても罪にできる約700もの共謀罪を新設する。予防刑法への歴史的大転換だ。
 体制内勢力は「東京五輪のためのテロ・組織犯罪対策は必要だが、居酒屋で上司の悪口を言っただけで罪にされるのはよくない」などと主張する。これでは「組織的犯罪集団を取り締まるためであり、通常の会社や労働組合には適用されない」というデマキャンペーンに敗北する。治安弾圧法の狙いは、戦争に向けて労働者人民を分断し、革共同を最大のターゲットに、闘う労組・学生団体を破壊することにある。このことをはっきりさせつつ、全人民を監視と弾圧の対象としていることを暴いていこう。

「新捜査手法」の導入と一体

 大分県警が労組・政党事務所前にビデオカメラを設置して盗撮する事件が発覚した。警察庁はその後、厚顔無恥にも令状なしの盗撮を推進する通達を出している。盗聴拡大・司法取引を導入する「新捜査手法」施行と一体で、共謀罪弾圧のための武器として、盗聴・盗撮、ネット監視、潜入捜査・スパイ工作といった捜査手法をエスカレートさせている。
 共謀罪適用の構成要件として「準備行為」ということが言われているが、これは予備罪のような危険性のある行為の必要はない。「新捜査手法」でつかんだ動きを捜査当局が恣意(しい)的に決めつければよいだけのものだ。
 例えば学生自治会執行部が会議やネットで「ストをやろう」とやり取りし、自治会員の一人がホームセンターで板や針金などを買ったような場合、それを警察が盗聴やスパイ活動によってつかんで逮捕する、ということが可能なのだ。

治安弾圧粉砕し11月集会へ

 韓国で今、軍事独裁時代に発動されてきた悪名高い国家保安法を再び発動しているのは、戦争情勢において、ゼネストから革命へと突き進む労働者の闘いに現政権が追い詰められているからだ。
 治安弾圧を完全黙秘・非転向と階級的決起で粉砕し、11月国際共同行動に向けて闘おう。戦争と弾圧以外に延命の道のない安倍政権を労働者階級の国際的団結で打倒し、新共謀罪を粉砕しよう。
(吉澤夏樹)

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新共謀罪粉砕! 「新捜査手法」施行阻止 学習討論会
 9月21日(水)午後6時半
 弁護士会館(東京・霞ケ関)508号室
 主催/現代の治安維持法と闘う会

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