京大同学会の闘い 「3・11」契機に自治会再建 警察権力と非和解で激突
週刊『前進』02頁(2778号01面03)(2016/09/08)
京大同学会の闘い
「3・11」契機に自治会再建
警察権力と非和解で激突
(写真 公安を摘発【14年11月】)
京都大学全学自治会同学会の原点は「2011年3・11福島原発事故」にある。国策に無批判で従う御用学者たちが原発建設を進めてきたばかりか、事故後も被曝の被害を押し隠す悪辣(あくらつ)な役割を担っていることに怒り、京大の闘う学友たちは活動停止状態の同学会を再建させる闘いに踏み出した。それは新自由主義大学下で学生自治会をよみがえらせる壮大な挑戦だった。
2012年5〜6月の全学選挙で、冨山候補者団が「投票3042票―信任2149票」の圧倒的信任をかちとった。ここに、全国学生運動の牽引(けんいん)車たる京大同学会が再建された。
14年7月1日の安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定をもって、同学会執行部は「戦争絶対反対で闘う自治会」へ飛躍することを決断した。同年10月、「この国のために死んでたまるか!」キャンパス集会をやり抜いた。
直後の11月4日、キャンパスに潜入して同学会の反戦活動を監視していた京都府警の公安刑事を摘発し、大衆的弾劾で追放する歴史的勝利をかちとる(京大ポポロ事件)。戦時下の暗黒の弾圧体制をつくる警察権力のもくろみは粉砕された。京大学生運動は一気に日本学生運動・日本階級闘争のフロントランナーへ躍り出た。
15年5月の全学選挙で作部羊平候補者団の信任をかちとった同学会は、6〜9月の安保国会決戦で労働者民衆の先頭で体をはって闘った。そして、法案強行成立への悔しさと怒りをバネに、10月27日のバリケードストライキに決起した。バリストに驚いた国家権力は京大当局と結託し、今年2〜3月に作部君はじめ6学生を不当逮捕したが、広範な労働者人民の抗議がたたきつけられ不起訴奪還された。追い詰められた京大当局は7月14日に4学生に「無期停学」処分を下した。
戦前の治安維持法の国内適用第1号は、1925〜26年の「京都学連事件」だった。京大学生運動は常に戦争攻撃との激突の最先端にあり、4学生処分撤回と京大第2波ストは安倍政権の改憲策動を粉砕する歴史的意義を持っている。