高浜「避難訓練」中止を 京都府に申し入れ徹底追及

週刊『前進』04頁(2777号03面03)(2016/09/05)


高浜「避難訓練」中止を
 京都府に申し入れ徹底追及

(写真 高浜原発の「避難訓練」を弾劾するビラに多くの労働者が注目【8月22日 京都府庁前】)

(写真 「避難訓練」を徹底的に弾劾し、訓練の中止と原発の廃炉を要求しぬいた。左奥の2人が府の原子力防災課の担当者【京都府庁】)


 8月22日、NAZEN京都を先頭にしたNAZEN関西と動労西日本は京都府庁で、8月27日に予定されている高浜原発の避難訓練反対の申し入れ行動を行い、訓練中止と原発の即時廃炉を要求しました。
 関西各地で反原発闘争を闘う仲間と京都大学の学生を中心に20人が京都府庁前に集合。昼休みに、被曝労働拒否と、原発事故を前提とした避難訓練を弾劾する宣伝活動を行い、動労西日本の仲間は「労働組合の闘いが自治体労働者や地域住民の命を守る」と訴えました。
 今回の避難訓練には、福島や熊本の事実を抹殺して伊方原発の再稼働を強行し、原発再稼働と原発政策を推し進める安倍政権の焦りがあります。
 自治体労働者と住民の被曝を前提とした避難訓練は、原発立地周辺地域の分断と団結破壊です。だから被曝労働拒否のストライキが地域の分断を阻止し、自治体の労働組合と住民が「私たちの命を踏み台にして原発政策を進めるな!」と怒りを結集することが可能となるのです。また、避難訓練は自治体の民営化攻撃そのものです。
 何よりも韓国・民主労総のゼネスト闘争を始め日韓の労働者が朝鮮侵略戦争を阻止する力を付けてきた中で、戦争に向かう「有事対応」策でもあります。
 府庁の原子力防災課への申し入れ行動は、事実上の団交となりました。そこでは「避難道路となる府道561号等は原子力災害時に崩れる」という府幹部の発言を徹底的に弾劾しました。この発言は、避難計画が〈虚偽〉であることを自己暴露しています。当局は「本当にそんなことを言っているのか?」と驚きながらも、「知らない」と開き直りました。

「避難計画」は被曝強制する

 また、自治体労働者を始め防災業務従事者の高線量被曝の労働を伴う「避難計画」は、労災認定基準をも超えて労働者に被曝を強制することを訴えました。それに対して「府はあくまでも原子力規制委員会が定めた被曝限度に従うまで」とし、被曝限度が引き上げられた場合はそれに対応するという回答でした。絶対に認められません。
 今回の訓練に投入されているCBRNテロ(化学、生物、放射性物質、核を用いるテロ)の専門部隊である陸上自衛隊第3特殊武器防護隊についても問いただしましたが、「通常の訓練参加」と追及をかわしました。
 しかし、今回の申し入れは当局をかなり追い詰め、「高線量地域への職務命令について」、後日、文書回答することになりました。これ自体が異例の対応です。労働者への被曝を1ミリも許さないという闘いが当局を追い詰めていると思います。
 日韓ゼネスト情勢をこじ開け、この闘いの地平で原発廃炉へと突き進もう!
(京都 朝霧広巳)

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