反対同盟一斉行動 第3滑走路に怒り 同盟ニュースが影響力発揮
反対同盟一斉行動
第3滑走路に怒り
同盟ニュースが影響力発揮
8月21日、三里塚反対同盟と支援連絡会議は、第40回の空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。
第3滑走路推進のための4者協議会開催が迫る中で、午前8時30分、全員が緊張した面持ちで、天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合した。
萩原富夫さんが最初に、「お盆明けの行動できょうは重要な一日だ。第3滑走路への批判を一層強めよう。東京高裁での農地法裁判反動判決から1年が経つ。9・7最高裁包囲デモ・署名提出行動を〝実力闘争〟として、三里塚らしい闘いをやろう」と呼びかけた。市東さんは、「うちの畑の隣の花植木センター跡地に成田市場が移転する話が具体化している。航空客だけではやっていけない成田空港が、農産物や海産物の輸出なども使って生き残りを図ろうとあがいている。そういう動きの中で、きょうもニュースを届け、本当のことを住民に知らせよう」と訴えた。
今回配布する「反対同盟ニュース」第35号は、4者協議会(国土交通省、千葉県、空港周辺市町、NAA)が8月末〜9月初めに開かれようとしていることを暴露し、石毛博道、相川勝重(芝山町長)、地元土建企業を中心とした利権団体からなる「第3滑走路実現を目指す有志の会」が8月27日に下総地区で「勉強会」を企画していることを弾劾している。さらに9・7最高裁署名提出行動への呼びかけ、伊方原発再稼働への批判、騒音問題などでの住民の声が載せられている。
第3滑走路推進のうごめきに断を下す意気込みで、全員が担当地域へ出発した。
太郎良陽一さんは成田市の下総地区へ。すでに何度か訪れているお宅では、缶ジュースと漬物の接待を受けつつ話が弾んだ。住民は「騒音がどんどん東の方まで拡大している」と訴えた。
支援連の一人は、成田市で開かれた福島菊次郎写真展の参加者を訪れてニュースを届け、「何か集まりがあったら参加してみたい」との感想を得た。
騒音直下のある地区では、ニュースを手渡すごとに、第3滑走路について住民から「うちも大反対だ」となどと真剣に応じられた。
芝山町の町役場でたまたま相川勝重町長を見かけた人が「俺は絶対に判子は押さないぞ!」と一喝すると、相川は「できるだけご要望に応えるよう......」などと言い逃れした、という話も伝えられた。
夕刻に再び全員が市東さん宅離れに集合し、それぞれの活動を報告し合った。第3滑走路への怒りの声の高まりと、反対同盟ニュースが空港周辺全域に配布されていることの影響力の大きさが確認された。3年以上にわたる一斉行動の闘いで、住民はニュースがもたらす情報を待望している。
推進派は、各地で勉強会なるものを開くことを画策し、「地元からの要望」を演出しようとしているが、実際には日々高まる反対・疑問の声にうろたえていることが浮き彫りになってきた。
「さらに行動を拡大して第3滑走路策動にとどめを刺そう」と全体で確認し、次回一斉行動を9月18日に決めた。そして、5万人署名を9・7最高裁提出へ向け一層推進することを誓いあった。