9・7署名提出行動へ 三里塚 〝農地死守〟のデモに立とう

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週刊『前進』04頁(2775号03面03)(2016/08/29)


9・7署名提出行動へ
 三里塚 〝農地死守〟のデモに立とう


 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける、9・7最高裁包囲デモ・署名提出行動へ立ち上がろう。
 三里塚闘争は「農地死守・実力闘争」の原則を貫き、国家権力の暴力的な農地強奪攻撃と対決して、ついに50年の歴史を刻んだ。東京で開かれた7・3三里塚50周年集会はその歴史の重みをもって、動労千葉との労農連帯、福島・沖縄との連帯の発展を誓い、ますます意気高く闘うことを宣言した。
 そして三里塚は今、天神峰・市東孝雄さんの農地を守り、第3滑走路建設策動と対決するという白熱した攻防局面を迎えている。
 安倍政権が戦争と改憲の攻撃を強め、東アジア・朝鮮半島に戦争の危機が高まっている中で、三里塚闘争が決戦を迎えたことは、けっして偶然ではない。
 市東孝雄さんは、父・東市さんの遺志を継ぎ、農地を守り、空港の拡張を阻んできた。すでに土地収用法による事業認定は失効し、市東さんが耕す土地は本来奪うことができないものだ。ところが国家権力と成田空港会社(NAA)は、農地法を悪用し、民事裁判に訴えて農地を奪うという、前代未聞の卑劣極まりない手段に訴えたのだ(農地法裁判)。そして法の番人という建前の裁判所(千葉地裁、東京高裁)がこの違法・脱法に加担し、市東さんに対し「農地を明け渡せ」と命じる判決を下した。舞台は最高裁に移った。
 しかし一審、二審の判決のどちらも、国策を押し通すという政治的意志によって書かれたものであり、その中身は真っ当な法律的批判に耐えられない、ずさん極まりないものだった。そのことは、肝心の市東家の賃貸借契約の農地の位置の特定がまったく間違っていることに最も象徴的に表れている。この点でNAA側の唯一の「証拠」は、旧地主と東市さんが交わしたとされる「同意書」「境界確認書」だが、これが添付の図面を含め偽造文書であることが明るみに出された。東市さんの署名自体が偽造であったことが、筆跡鑑定で証明されたのだ。
 農地法裁判と表裏一体で進んできた耕作権裁判(千葉地裁)は、市東さんを「賃貸借契約以外のNAAの土地を不法耕作している」とデッチあげて提訴したものである。ここでもやはり同じく土地の位置特定をめぐる文書偽造が大問題となり、裁判所の文書提出命令を拒否し続けるNAAは、今や決定的な窮地に追い詰められている。
 したがって、農地法裁判での反動判決を最高裁において覆す可能性は、明らかに存在している。それは、国家権力が理不尽な暴力を使って農民・人民の生きる権利を踏みにじることを許さず、実力をもって対決してきた三里塚闘争の正義性によるものだ。反対同盟はこの最高裁での闘いにおいて、農地取り上げを許さない緊急5万人署名を呼びかけ、5月の第2次提出までに1万8千筆の署名を最高裁に提出した。9・7までにさらに全力で署名を集めよう。
 そして反対同盟は、3年にわたり40回を数える空港周辺地域一斉行動をうまずたゆまず継続してきた。大規模な地域破壊、農業破壊、移転強要、軍事滑走路建設としての第3滑走路建設の策動を敵に先んじて暴き、住民の怒りの声を形にしてきた。元反対同盟員で推進派に転落した石毛博道、相川勝重(芝山町長)への怒りが高まっている。国策の強行に敢然と立ちはだかる三里塚闘争の真骨頂が今再びここに発揮され、全国の闘う労働者・農民・学生・人民が熱い注目と期待を寄せている。反対同盟とともに闘おう。
 9・7署名提出行動に立ち上がり、10・9三里塚全国総決起集会に大結集しよう。

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最高裁デモ・署名提出行動
 9月7日(水)午後1時30分 
 星陵会館集合(千代田区永田町2―16―2)
 署名提出 2時 最高裁西口通用門
 主催 三里塚芝山連合空港反対同盟

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