自治労長崎大会に向けて訴える 民営化・非正規職化に絶対反対し労働法大改悪に職場から総反撃を
週刊『前進』04頁(2773号02面02)(2016/08/22)
自治労長崎大会に向けて訴える
民営化・非正規職化に絶対反対し労働法大改悪に職場から総反撃を
(写真 嘱託職員解雇阻止・下水道の民間委託を許さない7・26奈良市庁舎前集会。前夜の団交と集会・デモで8・1民間委託強行を阻止した)
8月25〜26日、長崎で自治労第89回定期大会が開催される。7・26相模原事件は、安倍・新自由主義による障害者抹殺の扇動と民営化・労働者分断がナチス思想による大量殺傷にまで行き着いたことを衝撃をもって示した。問われているのは、人の命を奪う帝国主義・新自由主義を倒し労働と社会の共同性を取り戻すことだ。民営化・非正規職化に絶対反対し、安倍の戦争と改憲、労働法制大改悪に職場から総反撃して11月東京・ソウル・全世界共同行動に大結集しよう。
正規・非正規の団結で民営化・解雇は阻める
全国で民営化による全員解雇・非正規職化、労組破壊との闘いが激しく火を噴いている。奈良市従(奈良市従業員労働組合)は下水道の完全民間委託を阻止し続けている。市当局と一体で警察権力が不当弾圧を行いマスコミも使って労組破壊を仕掛けてきたことに対しストで闘う声が上がった。正規職の組合員は任用替えを拒否し、全員解雇となる非正規職組合員は委託会社への就職あっせんを拒み、7月25日の深夜11時に及ぶ団体交渉で「労働者をなめるな!」と怒りが爆発。26日には組合員を先頭に全国から180人が結集して市庁舎前集会とデモがかちとられ、8・1委託強行を阻止した。さらにごみ収集の民間委託との攻防が始まっている。
奈良市従は評価制度による労組破壊と闘って団結を拡大し民営化に立ち向かってきた。正規と非正規が団結し絶対反対で闘えば勝てることを実証してきた。「有期雇用5年で全員解雇」とする就業規則改悪を阻止した動労千葉・CTS(千葉鉄道サービス)闘争に続く闘いだ。大阪市の下水道職場でも市が出資する株式会社へ職員1040人全員を転籍し、数年後には半数を非正規職化して労組壊滅を狙う攻撃に怒りが燃え上がっている。
現場に闘いの機運が満ちている。7月29~31日の新潟・全国保育集会でもそのことが明らかになった。自治労本部が国と進めてきた子ども・子育て支援新制度が公立保育所の廃園と民営化、保育基準の解体、際限ない労働強化と非正規職化、保育崩壊・安全破壊をもたらしていることに怒りの声が上がった。
分科会で、対決すべき厚生労働省の課長が「社会保障費には限りがある。必要な保育と不必要な保育をはっきりさせていく」「介護保険制度20年を見本として財政構造をつくっていく」と講演したことに、「介護労働者は低賃金・非正規化で大変な状況に追い込まれている。介護保険を見本にするなどおかしい」「保育士の配置基準は必要だから労働組合でかちとってきたもの。不必要な配置などない」と批判が集中。公立の「全部を守る方針は取らない」とする報告に怒りが噴出した。労組交流センターの仲間は「上辺だけの処遇改善でなく非正規職撤廃や正規職化が大事」と訴え、正規・非正規が一緒に「正規人員要求」の要求書を作って闘っていると発言し共感を呼んだ。
今こそ全職場で怒りを解き放ち、ストライキを復権して闘う時だ。
「働き方改革」は正社員ゼロ化と解雇自由を狙う
職場攻防のすべてが安倍の「働き方改革」=正社員ゼロ・解雇自由化と正面激突する闘いだ。アベノミクスの総破産に追いつめられた安倍は雇用・労働・賃金、団結権(憲法28条)の全面破壊で搾取を極限まで強める「働き方改革」で戦後労働法制の大改悪に突進しようとしている。「戦後レジームからの脱却」を掲げた戦争と一体の改憲攻撃そのものである。
13年4月施行の改悪労働契約法「有期雇用5年ルール」と15年9月施行の改悪労働者派遣法「3年で解雇」の期限となる18年が迫っている。就業規則を変え試験や評価制度で解雇する攻撃との攻防が始まった。8時間労働制を解体する「残業代ゼロ=過労死促進」法や金銭解雇制も狙われている。「同一労働同一賃金」は評価制度を使った年功賃金・終身雇用の破壊であり総非正規職化と大幅賃下げの大攻撃だ。
安倍はこうした攻撃を「公務員改革で岩盤を壊して進める」と公言している。8月8日、人事院は評価制度による人事・賃金制度大改悪とともに民間に先駆けて全職員のフレックスタイム制導入を勧告した。労働時間をバラバラにして団結を壊し労働時間規制を突き崩す全労働者への攻撃だ。
公務職場が安倍を倒す最大の決戦場となった。この時に自治労本部大会議案は「1億総活躍プランへの対応」だとか「働き方改革の必要性」を論じ「本格的な短時間公務員制度の実現」をめざすとした。非正規職化の要求そのものであり安倍の先兵となる方針案だ。絶対に許されない。
住民も労働者も被曝させるな!全国スト闘おう
住民も労働者も被曝してはならない! 8・6ヒロシマ大行動で伊方原発再稼働と闘う愛媛県職労・宇都宮理委員長はこう発言した。「自治体労働者は今、民営化攻撃、戦争、原発再稼働推進と闘っています。これらはすべて組合つぶしの攻撃です。原子力の災害が起こった時には安全な業務などはありえない。労働者を犠牲にするという点で戦争と一緒です」「フランスの労働者がストライキによって原発を止めました。私たちもストで原発を止め戦争にも反対していく。それが当面する目標です」。住民の命を守る自治体労働者の誇りと責務にかけ動労水戸、愛媛県職労や京都府職労舞鶴支部の闘いに続こう。福島への帰還強制を許さず闘おう。世界中でゼネストが闘われている。東京・ソウルで共同開催される11月集会は日韓労働者100万人の連帯で朝鮮戦争を阻む闘いだ。国鉄新10万筆署名を進めて団結を広げストで闘う全世界共同行動を実現しよう。