極右・小池都知事打倒せよ 都労連労働者は団結し闘おう

週刊『前進』04頁(2771号03面05)(2016/08/15)


極右・小池都知事打倒せよ
 都労連労働者は団結し闘おう


 7月31日投開票の東京都知事選挙で元防衛相の小池百合子(無所属)が291万票を獲得して当選した。元総務相の増田寛也(自民、公明、日本のこころ推薦、連合東京が事実上推薦)は179万票、ジャーナリストの鳥越俊太郎(民進、共産、社民、生活など「野党共闘」が推薦)は134万票で、ともに惨敗した。日本共産党スターリン主義を始めとする「野党共闘」に絶望した多くの人びとの票が「改革」「既成勢力との対決」を装う極右ファシスト小池に流れた形だ。
 小池は、大恐慌と戦争、革命情勢のもと、最末期帝国主義=日帝の絶望的な延命策として首都東京で「働き方改革」と都労連圧殺を強行し、安倍とともに改憲と戦争へ突き進もうとしている。しかしこれはプロレタリア革命への恐怖の表れだ。国鉄決戦―階級的労働運動路線で都労連を戦闘的に再生させることこそ、小池と安倍を打倒する道だ。
 都知事選の結果は、安倍自民党の危機と亀裂、自公政権の衰退と瓦解(がかい)を示している。参院選では、自民党は階級攻防の最火点、沖縄と福島で、また農民層が自民党から離反した東北5県、新潟や大分で敗北した。首都圏―東京も自民党票は激減した。この自民党と自公体制の危機と崩壊が都知事選での増田惨敗で一層進んだ。
 小池は自民党の危機を突き、あえて自民党と「対抗」する茶番をもって都知事選に立候補した。「都政の透明化」「東京大改革」を掲げ、労働者人民の怒りを取り込み、「都知事の椅子」をかすめとった。
 だが小池は、改憲・戦争に誰よりも積極的な極右・超反動ファシストである。根っからの核武装論者であり、「在特会」を支持する憎むべき差別・排外主義者だ。7・26相模原事件の元凶でもある。実際、小池は改憲推進の極右団体「日本会議」の国会議員懇談会副会長として同会議の中心的存在である。
 都知事選で小池は「東京をアベノミクスの牽引(けんいん)役に」「東京を金融のスマートシティに」とうたった。小池は資本家階級、巨大金融資本の手先、安倍の手先そのものだ。小池の言う「女性が活躍できるよう待機児童をゼロにする」とは、全労働者を非正規職と貧困に突き落とし資本を肥え太らせる新自由主義攻撃だ。しかも小池自身が石原、猪瀬、舛添や自民党と同じく金権腐敗にまみれている。
 こうした小池のファシスト的正体をマスメディアは徹底的に隠蔽(いんぺい)し、鳥越・野党共闘も小池を批判しなかった。翼賛勢力化した野党共闘こそ小池を都知事に押し上げたのだ。
 都知事に就任するや否や小池は、革命の予兆におびえるファシストとしての正体をむき出しにしてきた。8月2日に都庁に登場し、「改革本部を設置する」とし、政務担当特別秘書に元都議の野田数(かずさ)を起用した。野田は「東京維新の会」を結成し、釣魚島(尖閣諸島)を洋上から視察した極右だ。小池はこの野田に労務対策を担わせ、「おおさか維新の会」顧問の橋下徹を見習って都労連を圧殺しようとたくらんでいる。小池が「都知事給与の半減」を言い出した真の狙いは、都職員賃金引き下げ、合理化・民営化・非正規職化、都労連解体だ。
 国鉄決戦、労働法制大改悪阻止、改憲・戦争絶対反対の闘いへの都労連労働者の新たな決起をつくり出し、小池と安倍を打倒しよう。11月全世界共同行動へ進もう。
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