奈良市従が構内集会 下水道8・1民間委託阻んだ
週刊『前進』02頁(2770号02面04)(2016/08/11)
奈良市従が構内集会
下水道8・1民間委託阻んだ
(写真 正規と非正規の団結で闘う奈良市従の市庁舎前集会に全国から大結集した【7月26日 奈良市】)
7月26日、夕方6時30分、奈良市役所正面玄関に掲げられた奈良市従(奈良市従業員労働組合)の旗のもとに続々と労働者がやってきました。集まった人数はなんと180人! 奈良を始め関西全域から闘う仲間が総結集しました。さらに東京、埼玉、岡山県倉敷など全国の自治体労働者が自分たちの闘いとして駆けつけ、連帯労組関生支部奈良ブロックからも40人の仲間が参加しました。
そして、奈良市庁舎を取り囲み、「下水道の民間委託反対! 嘱託職員解雇するな! 仲川市長も池田局長も今すぐやめろ!」のシュプレヒコールが響き渡りました。
前日の団体交渉からの2日間が決戦でした。団交は夜11時まで約4時間にわたって行われ、当局は「月に30万円の給料を出すよう斡旋(あっせん)するから、委託会社の面接を受けてほしい」「道路維持業務の嘱託職員はどうか?」と、なんとしても非正規職の仲間に「解雇に合意してほしい」と懇願してきました。しかし、参加していた20人の組合員の「労働者をなめるな!」という怒りが爆発し、最後まで非和解となり団交は決裂しました。
そして集会当日、まず下水道現場の仲間が確信に満ちて発言しました。「1年前に課長から『下水道の現業部門を完全民間委託するので職場がなくなる』と言われてから、自分の人生の中でもこんなに悩んだり、いろんな経験をしたことはなかった」と苦闘の中からつかんだ絶対反対の思いが語られました。
続いて教育支部長が基調提起。「今日は歴史の転換点になると確信して自分の飛躍をかけて準備してきた。下水道の5人の仲間の闘いはまったく新しい団結を奈良市従に生み出した。それは民間委託に反対する正規と非正規の団結。この闘いの中で、労働組合をつぶさないと民営化も解雇もできないことがはっきりした。仲川市長は奈良市従をつぶすために警察権力を清掃職場に介入させ、マスコミを使って清掃バッシングをして現場の団結をバラバラにする攻撃をしている。先日、市長名で組合に対して、清掃のごみ収集を即時民間委託したいと文書で通告してきた。この攻撃の目的は組合つぶしと民間委託だということがはっきりした。絶対に許せない! あらためて、自分自身が労働運動に人生をかける決断をして今後も闘っていきたい」と感動的な提起が行われました。
さらに教育支部から「同じ現業の下水道の仲間が攻撃にあって苦しんでいるのを放っておくことはできない。同じ痛みとしてとらえて一緒に行動していく」とともに闘う決意が語られました。
その後、東京自治体労働者部会と鈴コン闘争支援・連帯共闘会議から檄布が渡されました。続いて日教組奈良市、大阪市職の仲間、動労西日本から熱い連帯のアピール。
女性部長の力強いまとめの発言の後、いよいよデモに出発! 太鼓が鳴り響き、怒りを解き放つ最高のデモでした。その後の交流会でもさらなる団結を深め、笑いと涙の感動で胸がいっぱいの行動となりました。
この闘いで下水道の民間委託8・1強行を実力阻止できました。さらにともに闘っていきましょう!
(奈良・岸元 華)