参院選決戦勝利へ全国総決起し労組拠点建設、ゼネスト―革命へ 改憲が最大の狙いの安倍を倒せ

週刊『前進』04頁(2759号02面01)(2016/06/27)


参院選決戦勝利へ全国総決起し労組拠点建設、ゼネスト―革命へ
 改憲が最大の狙いの安倍を倒せ


 歴史的な第24回参議院選挙の闘いが始まりました。6月22日の公示日、朝方の雨も、動労総連合を始めとした闘う労働組合の労働者と全学連など青年・学生の団結と熱気で吹き飛ばし、都内1万4千カ所以上の掲示板に鈴木たつお候補のポスターが貼られ、新宿駅西口で候補の第一声が力強く発せられました。鈴木たつお候補とともに闘う私たちこそ、帝国主義・新自由主義の破産しきった現実を変革できる唯一の力ある勢力です。職場に闘う労働組合をつくり労働を奪還しよう。ともに団結してストライキをやり、新しい労働者の政党をつくろう。それが労働者の希望です。自民党はもちろん、無力化し腐りきったすべての既成政党をなぎ倒し、のりこえて、7月10日の投開票日までの18日間の熱い決戦に勝利しましょう。

「非正規職撤廃」を訴え

 鈴木たつお候補は新宿駅西口での第一声で「非正規職労働」というあり方そのものの撤廃を訴えました。今や2千万人以上の労働者が非正規職で、手取り月収が10万円前後の労働者が急増しています。長時間労働と人を人とも思わない労務支配で青年労働者は心と体を壊され、自殺にさえ追い込まれています。
 安倍が参院選直前の党首会談で「有効求人倍率も24年ぶりの高い水準で1倍超。これを政権交代前のたった八つの県から私たちは47すべての都道府県に広げた。頑張れば結果を出せる。その成果を出してきた」と言いましたがすべてウソです。JR関連企業の環境アクセスが動労神奈川の組合員を不当解雇し、代わりの求人を出しているように、その実態は低賃金・長時間労働で離職を余儀なくされたり、労働法制改悪で簡単に解雇された結果、非正規職の「求人」が増えているということです。
 介護職場の離職率は3年で実に8割。過酷な現実により東京都の介護職求人倍率は6・44倍、栃木県は13・82倍(厚生労働省1~3月統計)。社会を崩壊させているのが「アベノミクス」です。
 今こそ労働の誇りを取り戻し資本家から労働と生活を奪い返す時です。鈴木たつお候補とともに労働組合に結集し非正規職撤廃へ闘いましょう。

消費税は廃止しかない

 消費税は資本主義・帝国主義が生んだ史上最悪の大衆収奪税であり実に残酷な税制です。かつての沖縄の人頭税でさえ課税対象から子どもは除外されていました。ところが消費税に対し出来合いの政党の中でただの一つも撤廃を求めて闘う政党がありません。本当に腐っています。既成政党ではもうダメです。
 安倍や資本家は、新自由主義が生み出した老後への不安を利用して「年金が欲しいだろう。ならば消費税は当然だ」と脅かします。しかしそんな理屈は全部がウソです。すでに税金と年金保険料負担などで「国民負担率」は43・9%にもなっています(財務省発表)。労働者が働いてトヨタは3兆円の利益を上げていますが、企業が搾取した上で残りの労働者の賃金を20万円とすると、そこからさらに8万円近くが国家に奪われているのが現状です。
 非正規職の労働者が激増し、国民年金保険料の全額免除が34%を超え、実際の納付率はすでに4割を切っています。その年金基金で安倍は株をリスク購入させ企業をもうけさせています。現実にはもう年金制度自体が破綻しきっているのです。
 このような低賃金・貧困の労働者とその家族からさらにむしり取り、生きるための消費に課税するのが消費税です。ガソリンなどは半分以上が税金です。今の価格だと1㍑当たり約53円の税金にもう一度8%の消費税を上乗せして払わせるという前代未聞の悪税です。こんなものは全廃しかありません。鈴木たつお候補とともに力を合わせて、消費税そのものを撤廃させましょう。

沖縄はゼネスト情勢だ

 イギリスのEU離脱か否かの国民投票が世界を揺さぶり、ブラジルでは大統領が打倒され、フランスでは電力労働者がストと自主管理闘争に立っています。そして何よりも韓国・民主労総のゼネスト決起は決定的です。すでに世界は大恐慌下で、支配階級はぶっ倒れる寸前でグラグラです。日本でもとりわけ沖縄で、労働者人民の生きるための決起が始まっています。完全にゼネスト情勢です。
 戦前以来、「三菱=日本帝国主義」でした。その三菱東京UFJ銀行が日銀に国債入札の特別資格を返上しました。グループ会社の三菱モルガンスタンレー証券など2社はまだ資格保有を継続していますが、三菱東京UFJ自身は5年前まで43兆円もの国債を保有していたのを、現在すでに22兆円弱に減らした上での今回の返上です。沈没寸前の安倍=黒田日銀の泥船からネズミ(三菱)がわれ先に逃げ出すような激動が始まりました。
 安倍はこの危機を何よりも改憲と戦争でのりきろうとしています。しかしその行く手には、昨年の国会闘争の百万人決起と沖縄や福島の闘いが立ちはだかっています。6月19日、米軍属による女性暴行殺害事件に抗議する県民大会が、那覇市の奥武山陸上競技場を主会場に6万5千人が大結集して闘われました。殺害された女性のお父さんは「次の被害者を出さないためにも全基地撤去、辺野古新基地建設に反対」と訴えました。
 用意した『前進』1万部がまたたく間に集会参加者に手渡され、「沖縄全島ゼネストへ」「中核派からすべての皆さんに訴えます」の闘いの大方針が共有されました。事件現場には毎日多くの人が訪れ、無数の花束やメッセージが手向けられています。
 この沖縄の怒りと結んで、19日に東京・上野で開催された星野大集会とデモ、さらに17日、18日、20日に首都東京の8カ所でのデモが、安倍を直撃しました。
 米日韓軍事体制による朝鮮侵略戦争とそのための核武装に向け、安倍は伊方原発3号機へのプルトニウム混合燃料16体の装塡(そうてん)を狙っています。その原発再稼働攻撃に対し舞鶴や愛媛の自治体労働組合が決起し、動労水戸に続く職場での闘いが発展しています。1㌔グラムあたり8千ベクレルを超える汚染物質が3㌧も神奈川の小学校に放置されていた問題や、同レベルの高濃度汚染物質が982㌧も東京の清掃工場にある現実は、体制内労組の事実上の隠蔽(いんぺい)により可能となった大暴挙です。
 しかし体制の先兵と化した連合も完全に分裂・崩壊状態です。今や数百万規模の労働者・労働組合の大分岐と流動化、政治選択・政党選択が始まりました。「鈴木たつお勝利の火花」が全国に燃え広がる大情勢です。

自公と全野党の犯罪性

 鈴木たつお候補は新宿駅西口の第一声で「新しい労働者の政党をいっしょにつくろう」と訴えました。舛添問題は、出来合いの政党がどれだけ腐って不正を行っているかを示しました。最後まで居直りを決めこんだ舛添のぶざまな姿は、彼を支持してきた安倍の姿そのものであり、全政党の議員の「舛添もどき」の腐敗も次々と暴露されています。
 自公は腐敗と利権の塊ですが、野党も連合東京も同罪です。東京都議は任期4年間で議員報酬約1億円と毎月60万円の政務調査費を手にします。舛添はホテル三日月の支払い明細の提出もうやむやにし、会見もやらず、給料も夏季一時金(ボーナス)も退職金も全部受け取りました。それは東京都議会の舛添への「口止め料」そのものです。
 東京都議会は、民進党も積極推進で「リオ五輪視察」に事実上1億円を使おうとしています。それを批判する日本共産党も、政務調査費問題などを含め同じ穴のムジナです。
 舛添を倒したのは労働者階級人民の怒りです。都庁労働者の決起に全学連と鈴木たつお候補の連日の都庁情宣が合流し、そこで数千部の『前進』も配布されて舛添打倒情勢をつくり出したのです。そして舛添がいなくなった都庁は、今や働いている労働者が皆すがすがしい気持ちで仕事を回しています。
 むしろ知事や社長なんかいないほうが仕事と社会は回るのです。この現実は、労働者階級が鈴木たつお選挙に勝利し、その持っている力と社会的責任を自覚して決起する時には、今日、明日にでもプロレタリア革命は実現できるということを示しています。
 「労働者が全国で一斉にストライキを打てば社会は止まり、誰が主人公かが明らかになります。そしてそこに中小企業のおやじさんもおかみさんも、農民も漁民も、労働者とひとつになって社会をつくっていく。この社会をそうして根本から変えていきましょう」(6月22日の新宿駅頭の鈴木たつお候補アピール)
 私たちはこの参院選決戦で『前進』を職場、大学、街頭で広め、活用して、首都東京に階級的労働運動の拠点、闘う労組拠点を建設し、戦争をゼネストで阻止します。新しい労働者の政党をつくります。そのために勝利への夏期大カンパを心から訴えます。すべての労働者は選挙決戦に総決起し、新しい社会を建設しましょう。

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