沖縄の怒りとともに! 6・15法大デモへ 参院選=東京決戦でゼネスト・世界革命の展望こじあけよう

週刊『前進』02頁(2754号02面03)(2016/06/09)


沖縄の怒りとともに! 6・15法大デモへ
 参院選=東京決戦でゼネスト・世界革命の展望こじあけよう

新しい労働者の政党を

 来る参院選で、日本階級闘争は戦後史上最大の階級決戦に突入する。アベノミクスの崩壊、そして安保関連法施行や沖縄米軍新基地建設を始め高まりゆく労働者民衆の怒りを必死にかわし参院選をのりきるため、安倍は19年10月までの消費増税延期に踏みきらざるを得なかった。しかし安倍は、参院選勝利で自民党総裁任期(18年9月まで)延長も含め、なんとしても在任中の改憲を狙っている。
 「安倍の後はない」ほどに日帝の危機は深い。そして「野党共闘」なるものは、日本共産党の「日米安保破棄凍結」、「同一労働同一賃金」推進、国会開会出席での天皇制(日の丸・君が代)への拝跪(はいき)にみられるように、日帝・安倍への全面屈服であり、戦前と同じ総翼賛体制の進行だ。
 「議会制民主主義」とは資本家階級の独裁(ブルジョア独裁)の最も安定した形態であり、ブルジョア選挙とは「1票の平等」の仮象で「資本家階級と労働者階級の階級対立」を押し隠すものだ。労働者人民は「数年に1回の選挙」という形で、また長時間労働などの激しい搾取によって政治そのものから排除されている。同時にブルジョア独裁下では財界を始め「1%」の支配階級に政治が操られ、議会は「おしゃべり小屋」にすぎない。
 「野党共闘」は資本主義の最後の救済者だ。革共同は参院選で、議会内の議席争いではなく、総翼賛化し労働者民衆の上に君臨して支配する「議会」の現状打破を訴える。選挙を闘ってゼネストから革命への道、「労働の奪還を通した政治の奪還」を推し進め、新たな社会建設を準備する。その要としての労働組合・学生自治会建設に総力を挙げる。この中で「新しい労働者の政党」を登場させる。
 昨年の安保国会決戦をプロローグとするような階級決戦がこれから到来する。「朝鮮侵略戦争」と「2018年問題」(非正規職労働者の大量解雇)は、万人に歴史選択を迫る。われわれは2010年代中期階級決戦のただ中で、9月全学連大会と11月労働者集会の画歴史的成功に向かって参院選を闘う。

弾圧が新たな決起生む

 CTS(千葉鉄道サービス)の4月就業規則改悪を阻止した動労千葉の闘い。戦争と一体の治安弾圧、日本共産党の敵対をうち破った京大反戦ストライキ弾圧粉砕の勝利。「新たなインターナショナルの萌芽」を示したシカゴでの鉄道労働者の国際会議。1〜4月の闘いは「新しい労働者の政党」の姿を端緒的に示した。5月はこの闘いを引き継ぎ発展させ、総翼賛体制の進行と断固対決し勝ち抜いてきた。
 何より、沖縄大で闘うA君への「傷害」事件デッチあげを完全粉砕し、6月3日に不起訴釈放をもぎりとった! この弾圧は、全島ゼネストへ上りつめる沖縄の怒りを抑圧し、伊勢志摩サミット前の治安弾圧を狙うものだったが、そのもくろみは破産した。
 弾圧粉砕の根底には、5月16日の沖大キャンパス集会とその後の自治会選挙の勝利がある。沖大生一人ひとりの存在の中に「基地と非正規の島」の現実がある。沖大自治会は学生の普遍的決起の現実性を一人ひとりの学生との徹底討論の中からつかみとった。そして、執行部に続く新たな学生の決起をつくり出した。
 自治会選挙の勝利は、沖大当局=仲地博学長体制のすさまじい弾圧をはねのけてかちとられた。沖大当局は学則改悪で学内集会を全面禁止した。米軍属による女性殺害への怒りが沖大生に充満する中、沖大当局は「(事件を)政治利用するな」と叫んで赤嶺知晃自治会委員長に襲いかかった。
 「県外・国外移設論」をのりこえて全基地撤去へ向かう怒りに「オール沖縄」勢力は必ず敵対する。日米安保が米軍基地の存在を規定しているのであり、日共の日米安保容認は大裏切りだ。沖大自治会とIJBS労組(日本IBM・ビジネスサービス労働組合)を先頭とする闘いは、必ず全島ゼネストの牽引(けんいん)車となる。
 さらに、米帝の核独占=核戦力強化のためのオバマ広島訪問を弾劾する闘いは、全世界の注目を集め、オバマ礼賛に走る日共を始め総翼賛体制を打ち破った。そして、昨年10月に続く第2波スト決起を訴えた京大全学自治会同学会執行部選挙は巨大な分岐と論争を巻き起こし断固勝利した。

日本でゼネストやろう

 参院選での鈴木たつお候補の勝利と「新しい労働者の政党」建設の大運動が、世界革命の展望をこじ開ける。
 第一に、9条解体、緊急事態条項新設、労働基本権解体として進む改憲攻撃こそ、「革命の防波堤」を決壊させる。安倍が「戦後レジームからの脱却の締めくくり」と位置づける通り、改憲とは体制(レジーム)変更の問題であり、すべての労働者民衆を戦後革命の原点へと引き戻す。
 第二に、アベノミクス崩壊で日本経済が世界大恐慌の新たな震源地となっていく。日本帝国主義打倒こそ、アジア革命―世界革命へと直結する。
 電機・自動車という日帝の2大基幹産業は瓦解(がかい)し、安倍と日銀・黒田の思惑とは裏腹にマイナス金利は円高・株安を引き起こしている。国家債務がGDPの2倍を超え、消費増税延期が重なる中、日本国債への信認は急落する。この中で始まっているのが、戦争経済(武器輸出やインフラ・パッケージ輸出による他国市場制圧を含む)であり、「財政赤字削減」を口実とした労働者への首切り、外注化・非正規職化、賃下げ攻撃だ。世界大恐慌の震源は世界革命の起点となり、世界史を新たな段階へ押し上げる。
 第三に、参院選は、現在も激しく闘われているフランスのゼネスト、6月の韓国ゼネストと一体化し、日本でのゼネストの突破口となる。労働法制改悪反対の仏ゼネストは新たな段階に入った。原発労働者のストは送電を停止するだけでなく、電気料金を払えない貧困家庭に電気を供給するところまで闘いを進めている。ストライキによる「労働の奪還」の中で、労働者は社会の主人公として急速に目覚め、「資本家なしでの社会」の運営を学び取っていく。
 日本でも必ずゼネストを実現できる。労働法制改悪阻止こそ韓仏と同一のテーマであり、動労千葉はCTSでの4月就業規則改悪を阻止し先端的に勝利しているからだ。
 ゼネストへの挑戦とは、既成野党の腐敗をのりこえる闘いそのものだ。日本での反帝国主義・反スターリン主義世界革命戦略、それに基づいて新しい労働者の政党を階級的労働組合と一体的に建設する闘いは、世界最先端のテーマだ。これらの世界史的任務に奮い立ち、参院選に勝利しよう。全国学生は6・15法大デモから、首都東京決戦に総決起しよう!
〔革共同中央学生組織委員会〕

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